2011.3月18日 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 幼稚園の春…チューリップの芽、冷たさもうれしい井戸の水、ケヤキの木の芽吹き、芝生の緑、思い出の絵、どこでもお弁当大会、進級ペンダント、卒園式の練習、修了証書、そして、大きくなった子どもたち・・・幼稚園の春、いろいろです。
 春の訪れは嬉しいですが、ちょっぴりの寂しさも感じる季節です。
皆様は、どんな春をお迎えですか?

 お陰様で、本日、修了式を行い、本年度すべての課程を終えることが出来ました。これもひとえに、ご父母、ご家族の皆様方のご理解、ご協力があればこそのことと、心より感謝申し上げます。また、ここ数日間の計画停電につきましても、ご協力頂きありがとうござました。
 ここで改めて、東北関東大地震で、不幸にもお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、今後、お一人でも多くのご無事と、被災されている方々が元の生活に戻れ、一日でも早くそれぞれの街が復興することを祈念しております。
合わせまして、大変な状況下、被災地にて救助活動に全力を挙げている各救助隊の皆様方に最大の感謝を伝えたいと思います。  かんばれ!!日本 がんばれ!!東北

≪4枚のハガキ≫
 卒園式は、明日ですが、ユーミンの歌にある卒業アルバムならぬ、卒園アルバムが、卒園担当アルバムチームによって作成されています。お渡しは、6月の同窓会ですね。素晴らしい思い出の一冊になります。楽しみにしていて下さいね。
 実は、このアルバムにハガキ4枚分がミシン目入りで付いています。そのハガキには、『小学〇年生になりました』『卒業しました』『20歳になりました』『   になりました』という題目が印刷してあります。下段には、氏名、住所、卒園年度記入欄があり、近況報告になっています。もちろん、宛先は、ふじようちえん行きです。
このハガキを付けたきっかけは、卒園のアルバムは、手にした直後はよく見るものですが、大切な一生の宝もの、書棚の奥に保管するのが一般的かと想像しました。例えば、次に卒園アルバムを開くときは・・・と考えてみると、意外にも、年頃に好きな人でも出来、その人が部屋に遊びに来る時が思い浮かびました。『小さい時、どんなだったの』的な、会話の中で卒園アルバムが極端ですが、20年ぶりに開かれるのです。 その時、『あっ、いた!! 全然変わってないね!!』なんて会話の中、ポロリ、一枚の紙が落ちるのです。見ると、近況報告ハガキになっています。何となく見たハガキ、昔の時間が戻り、思い出が・・・そして、ペンを走らせるのです…なんて場面を勝手に想像した結果のハガキなのです。実際、卒業、入学、就職、結婚、うれしいことなどがあった時などに送られてきます。先生たちの願いは、卒園児が自立した大人になって、幸せでいてくれることです。卒園児の近況報告は、宝物です。そして、近況をこんな形で、伝えてもらえる幼稚園でいたいと思っています。皆さん、憶えておいてね!!

≪家に帰って・・・≫
 これから小学生になると、国語、算数、理科、社会・・・いろいろなお勉強が始まります。『うちの子、全然勉強しなくて・・・』という声を、小学生がいるお母様からよく聞きます。そんなお子さんに役立てばと思いお伝えします。
 「慣性の法則」って、ご存じですか?「動いているものは、動き続けようとする。止まっているものは、止まり続けようとする」というものです。人間って、今やっていることを途中で止めたり、何もしていない状態から、何かを始めようとすると大きなエネルギーが必要になるものですよね。
 小学生が家に帰って、最初にテレビの前に座ったら、そこを離れるのは何時間も後になりますよね。まして、そこから自分の部屋に行って勉強することは、至難のわざ、本当にエネルギーいるものなのです。パソコンやゲームも同じです。逆に、たまに自分の勉強机の前に座ると何となく勉強していたっていう経験ありませんか?
この観点から、子どもに勉強をさせるには、家に帰って最初に座る場所を勉強するための場所にすることが肝心で、この習慣を身につけさせることが大事なのです。
 大切なことは、いつだってシンプル。『家に帰って最初に座る場所で人生は決まる』とも言われます。難関大入学者が、個室ではなく、リビングで勉強していたと言われることと関連があるかも知れません。ふと、自分に立ち返ると・・・なんと、家に帰って最初にしていることは、冷蔵庫を開けることでした。家に帰って…人生は決まる…妙に納得出来る“法則”でしょうか? ご興味お持ちのお母様、お試し下さい。

≪光る石とジグソーパズル≫
 ご卒園、おめでとうございます。大好きな宝石探し忘れないでね。実は、みんなが砂場で集めた光る石よりも、もっと輝く宝石があります。それは、あなた自身です。
でも、まだみんなは、光る前の原石。原石は、最初に目の粗いヤスリで削り、段々と細かい目のヤスリでこすり、最後は柔らかい布で磨き、磨き込んで輝きを増すのです。
みんなの未来と同じです。好きなことを見つけて、一所懸命に磨いて下さい。すると、あなたにしか出せない輝きを放ち始め、多くの人を幸せする人になります。
でも、時には…うまく行かないこともあることでしょう。園長先生は、人生は、一つのジグソーパズルだと思っています。いろいろなピースが集まって一つの絵が出来ています。一つだって欠けたら絵は完成しません。だから、良いことも良くないこともあっていいし、良いこと悪いことがあって、初めて人生というジグソーパズルが完成して行くのです。卒園児の皆さん、そんな思いで、光り輝く前へ進めです!!
そして、進級するお友だちは、もう少し光る石をさがしましょうね、そうすると、新しいお友だちもすぐ出来、ワクワクすることがいっぱい見つかりますからね。

 最後になりますが、ご父母の皆様、毎日ご苦労様です。子育ては大変なお仕事です。どうぞ、お体ご自愛されて、これからも健やかにお子様が育ち、ご家庭にいっぱいの幸せがありますように、教職員一同お祈りしています。

園長だより vol . 94 (2011.3.18)
by 園長 加藤積一 | 2011年3月18日 10:26 | 園長だより

臨時版 震災対応園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 このたびの震災に際し、被災地の皆様に心よりお見舞い申し上げます。安全とご無事と一日も早い復興を心から祈念しています。
 一夜明けて、テレビに映った、津波の傷跡・・・涙が出て仕方がありませんでした。
さぞかし大変で、きびしく、寒く、つらい状況の中に居られるものと推察致します。それにしても、まさか、街全体が流されてしまうとは…想像も出来ません。どうぞ、ご家族みんながご無事でありますように、また会えますように…祈るばかりです。

 3月11日(金)、午後2時46分、今まで体験したことのない大きな揺れの地震でした。2番バスを待つ子どもたちやバンテージ、ラパン等々の子どもたち、そして親、先生等、合計約300人以上が幼稚園内にいました。地震発生、避難訓練通り、放送で机の下に避難することを指示、子どもたちは一人も騒いだり、泣いたりすることもなく、園庭中央に防災ずきんを付けて集まり、安全を第一にしゃがんで待機していました。その後、大きな余震も数回ありましたが、本当に動揺、混乱もなく冷静に対応して、避難訓練通りよくできました。“おかしもな”花〇です!!
そして、ラジオ、テレビの情報によると大地震発生とのこと、何が起こるか分からない中、子どもたちの安全を第一に、二番バスの運行を中止し、ご家族様にお迎え頂くことにして一斉メール、HPのブログ等で連絡しました。
やがて、ご父母、ご家族様にも引き渡し訓練通り、お子様を引き取り頂き、夜9時には最終の方がお越しになり無事完了しました。お仕事やご用事で遠くに行かれ、電車も動かないし、大渋滞の中を皆さんなんとか幼稚園まで来て頂きました。
多くの皆様のご協力に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。そして、大変、お疲れさまでした。
ちなみに、教職員は、引き渡し完了後、車、自転車、で方面別に乗り合いにて帰路につきました。大渋滞で、いつもより相当時間がかかった先生もいたということです。
 それにしても、万が一の時の対応を迫られた地震発生からの時間でした。落ち着いたら、再検証してさらに安全で確実な方策を検討していきたいと考えています。

 私たちは、何時になっても、例え宿泊になっても子どもたちと一緒に待っています。実際、スマイルエッグスでは、宿泊し、朝のお迎えになったお子様もいました。
ご父母様をお待ちするのが、私どもの役目。もともと、私どもの仕事の99.9%は、お預かりした命をしっかりとご家族のもとにお返しすることが一番の仕事であり、すべてだと思っています。

 翌日、幼稚園に『先生、あの一言、本当に安心しました』と言う感謝の言葉を頂きました。それは、避難状況を伝えているメールの中にあった『泣いている子は、一人もいません』の一言でした。お母様は、お子様が地震で動揺して泣いているのではないかとご心配なされていたようです。『あの一言で安心しました』逆にこの一言に私も勇気づけられ、うれしさが込み上げてきました。
 一言の価値、こんな時だからこそ、〈心から安心できる言葉〉をいっぱい使って行きたいものですね。

 地震発生時、幼稚園では、藤の会本部役員、卒園担当チームの皆様により、翌日の『おめでとうの会』準備が行われていました。お母様方が一年間かけてご準備頂きました会で、子どもたち、教職員も本当に楽しみにしていた内容のイベントでした。
時間がたつにつれ大地震の状況、津波の被害等々が知らされ、一同愕然としました。今までに経験のない緊迫した状況の中、翌日に控えた『おめでとうの会』の開催を検討してみました。確かに今までご準備頂いたイベントなので、開催したい気持ちはみんな同じで、やれば出来るものと思うのも無理はありませんでした。
でも、とにかく安全第一という観点から、地震の翌日にあたり、余震も心配されること、こういう状況で多くの人が集まる場を作った時、もしまた大きな地震がきたら、はたしてどんなふうに対応出来るのか?ケガや混乱を避けられるのか?
そして、各ご家庭には、まだご家族が帰宅出来ない人も多くいました。さらに、被災された方々、ご家族を無くされた方々のご心情をお察しすると、この時にお祝い事…社会的にも、人間的にも中々開催すると言う決断が出来ませんでした。
 年長の皆さん、本部役員さん、おめでとうの会担当の皆さんにも心から申し訳ない気持ちでいっぱいですが、中止とさせて頂きました。

 翌日、おめでとうの会開催予定日、やはり、非常に残念な気持ちで職員室にいました。マジックの篠さんがお越しになり、『こんな時だから、しょうがないですよ』と言ってもらいました。また、篠さんから、『先生、なんでもやるから言って下さいね』と言われ、形を変えてなら可能かな?保育の中に取り入れて行おうと考えました。
具体的には、17日の保育の一貫で行っている、『年長を送る会』、『どこでもおべんとう大会』の中で、篠さんのマジックやピニャータゲームを取り入れることにしました。
 形は変わりましたが、楽しい思い出にしたいと思います。これで、少しですが、お母様方のご苦労に報いることが出来ればうれしいです。
以上が、地震発生時から翌日にかけての内容です。ご承知おき頂ければ幸いです。

臨時版 震災状況連絡の園長だより
by 園長 加藤積一 | 2011年3月14日 08:49 | 園長だより

2011.3月11日 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 春3月、朝夕まだまだ肌寒いですが、本格的な春の到来ももうすぐかと思います。
卒園式の練習をしているクラスがあります。その光景を見ながら、あるメールに涙してしまいました。今回は、山村洋子さん(大学講師・ニュースキャスター等々)がご紹介されたお手紙をお伝えしたいと思います。

「卒業証書のない卒業式」
 今年もまた卒業式の季節がやってきました。桜の便りと共に、この時期が来ると、必ず思い出す“1通の手紙”があります。きょうはある学生から私宛に届いた、その卒業にまつわる手紙を紹介します。学生の名はオリエさんといいます。
(手紙は原文のままです)
山村先生、きょうは記念すべき日なんですよね。私達大学の卒業式です。ほんとうなら今頃、卒業式の会場で“仰げば尊し”を歌っているはずなのですが、私は今ひとり近くの白川公園で“下町の太陽”を口ずさみながら、昼食におにぎりを食べています。
毎日自分で作って、会社の昼休みにこの公園でひとり食べています。外食はいっさいしたことがありません。どうしても喉が乾いた時だけは、自販機の缶コーヒーを飲む程度です。きょうも仕事が5時に終わったら、また6時から12時まで別のところでアルバイトです。もうこんな生活が半年位続いています。
 先生。きょうもいい天気ですよ。3月とは言え、太陽がとても眩しくて・・・。
やっぱりこの歌、歌っています。そう言えば山村先生は講義が始まる前の“おはよう”の挨拶がわりに、そしてまた私達のクラスが何となく元気がない時に、「みんなどうしたの?こんなに天気がいいというのに・・・」と言いながら、よくこの歌、歌っていましたよね。先生が「みんな知っているでしょ。“下町の太陽”」と聞くと「知らないよ、そんな古い歌」と笑われながらも、先生が何度も歌うものだから、そのうちみんなも覚えてしまいましたね。

 今から約2年前。山村先生が初めて私達の大学へ着任された日の4月。私もこの大学の新入生でした。この大学に来て、山村先生にも会えたし、学校の雰囲気もよく、私はこの大学が気に入り、嬉しくて仕方がないと思っていた入学式の1週間後でした。
友達もでき大はしゃぎで家に帰ったその晩、私の父の経営している会社が倒産したことを、父から知らされたのです。陶器を輸出している小さな会社でした。
でも不債額が多かったため、家や土地も全部取り上げられることになりました。毎日家に帰ると、紙が貼られた家具や電化製品がひとつづつなくなっていくのです。ついに冷蔵庫もテーブルもなにもかもなくなってしまいました。母が勤めはじめました。でも私はそのまま大学に通っていたのです。弟もいました。高校生です。何としてでも高校だけは出さなくてはと、私は4時半に授業が終わるとすぐアルバイトに出かけました。夜中の12時まで働くので、最初は夕食が込になっていたはずなのに、実際働いてみると夕食が出ないどころか、食べる時間さえないほどの忙しい仕事場でした。夜中の1時頃帰宅すると、何もなくなってしまった台所の床にサランラップに包んだ小さなおにぎりが2個、いつも置いてありました。これが私の夕食です。毎晩、母が作って置いてくれるんです。
その後、父は蒸発し、見つかった時自殺未遂をしました。私達家族は家を追い出され、
小さなバラックのようなところに移り住むことになりました。この時点で大学をやめることを迫られていました。でも私は絶対にやめませんでした。
朝、学校に行く前の早朝2時間、学校が終わってからの6時間。土曜、日曜も返上し、私は夢中で働きながら、こうやって1年半を過ごしたのです。
でも、とうとう大学をやめなければならない時が来ました。行政体の手が私のところまで伸びてきたのです。負債額も多く、また債権者が何人もいる場合は、その債務者の家族が大学へ行くことは許されないということでした。
あと半年で卒業できたと言うのに・・・。ほんとうに悔しかったです。
 私は今、朝9時から5時まで、夕方6時から12時まで、2ヶ所で働いています。
昔、先生は、朝9時から5時まで、そして夕方5時半から朝8時半までの勤務を仮眠時間4時間という中で、2年間続けたことがあるって話してくれましたよね。
それを思えばまだまだ楽なほうです。それに先生は、妹さんが死んでしまったそうだけど、私には弟もいるし・・・。先生、教えてくれましたよね。私達に。
「私は弱い人間です。あなたたちだけではありません。だから一緒に、こんな弱い自分から今日こそ抜け出しましょう」って。
そして「みんな太陽のようになろうよ」 とも言いました。
「知らず知らずのうちに相手の心を開かせるような、そんな太陽のような人になろうよね」って。先生。色んなことを教えてくれて、ありがとう。
私はきょう、白川公園でたったひとりの卒業式をしています。卒業証書のない卒業式です。そして、私が卒業式に歌う歌は、“仰げば尊し”ではなく“下町の太陽”です。
不思議なことに、このほうがずっと元気が出るんです。
先生。聞こえますか。私の歌・・・。私の声・・・・。ありがとう。山村先生。
また明日から新しい気持ちで頑張ります。             オリエより

 卒業式は輝きの時、どうしてもスポットライトがあたるのですが、上記のような卒業式をひとりでそっとあげた人もいたこと知ってほしいと思いご紹介しました。
そして、卒業式をこんな気持ちで迎えている方のことを思うと、大切な卒園式をご家族みんなで見てあげられることに、ありがたさと心から感謝の思いが増してきました。
 教育とは、流れる水の上に文字を書くようなはかない面もありますが、先生の心がしっかりとオリエさんに伝わっていることに嬉しさ感じるとともに・・・教育とは、岩石に文字を刻み込むような真剣さをもって日々取り組まねばならないものと思いました。オリエさんの努力が、必ず実る日の来ることを祈り続けています。       
※『下町の太陽』は、昭和36年、賠償千恵子さん(寅さんの妹役さくら)によるものです。

園長だよりvol.93 (2011.3.11)
by 園長 加藤積一 | 2011年3月10日 19:41 | 園長だより

2011.2月4日 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 スマイルファームで梅の花のつぼみを見つけました。よく見ると、寒い朝の眩しい日差しを浴びながら、小さいながら花も咲いています。立春になりました。
友人が言っていました。『なんだか、この年齢になると、カレンダーより、暦の方が体にあっている気がするんだよなぁ~』と。何となく分かる自分がいました。
 皆様、いかがお過ごしですか? 
まだまだ寒い日が続きそうですが、春を見つけられる季節になりました。お子様と一緒に歩きながら、小さな春、春のいぶきを探してみてはいかがでしょうか?子どもにとっては、雑草の新芽でも驚きです。そして、その驚きが興味になり、理解につながっていくことがあります。まさしく、科学する新芽の始まりになると思いますよ!

≪風邪で育つ!?≫
 皆さん、風邪には注意しましょう!! と何万回と聞き、うがい、手洗いの徹底を!!と言われて、本当に小まめにしていますよね。しかし、風邪は、いくら注意していてもかかるときはかかるというのが本当のところではないでしょうか?
 私が小学生、風邪をひいた時のことを思い出しました。日本間に布団を引いて静かに寝かされていました。静かに寝ているしかなく、なんとなく眺めて見ていた天井、その木目を数えたり、形に規則性を求めて、いろいろな木目の形を見つけたり・・・と、風邪をひき、熱があるのにそんなことを思っていた記憶があります。ささやかな記憶ですが、改めて考えると、たかが天井の木目から多くの想像をしていたのですね。
きっと今、風邪で寝ているお友だちも“何か”を育てていることだと思います。
 また、その当時、風邪で寝ていると、親が、食べ物、特にバナナか、ヨーグルト、もしくは、桃の缶詰を枕元に持ってきてくれたものです。今では普通にありますが、当時は、風邪をひいた時にしか口に出来ない食べ物でした。だから、普段食べられないから、熱があるくせにバナナや桃の缶詰をペロッと食べてしまったのです。親はそれを見て、『こんなに食べられるなら、大丈夫だ、良くなっている』と安心していました。本当は、食べ物の誘惑に勝てなかっただけなのです。
 そんな意味を背景に、幼稚園の旗を挙げる木のポールの一番上には、雨よけとして桃の缶詰をかぶせています。そして、『ふじようちえんの一番高いところには、お母さんの愛情があるんだ』と密かに納得しています。
ちょっとさびている?愛情、一度、ご覧頂ければ幸いです。

≪劇発表会≫
 今、劇発表会に向けて各クラス練習に励んでいます。子どもたちは、劇の内容を先生からのお話や、絵本を読んで理解していきます。ストーリーがわかると次に役を決め、台詞を大きな紙に書き、窓に貼り、覚え、歌の練習も始まります。やがて、立ち位置を確認し、出る順番を知り、だんだんと劇になって行きます。
 この劇発表会、様々な成長が見られます。台詞を覚えていたはずが、忘れたり、間違えたり・・・お友だちに助けられることも大切です。また、自分の出番が来るのをドキドキしながら待っていて、台詞が言い終わったときの安堵感・・・この充実感を体験してほしいのです。間違ったり、ドキドキしたり、そして演じることをみんなで楽しみ、好きになることが大切です。練習から発表会まで全部含めてみんなが育つステージです。そんな経過を想像しながら、演じる姿に声援を送って下さい。この劇発表会、残念ながら親が出来ることは只一つ、演じる子どもを応援し、見てあげることだけなのです。いくら親が手伝おうとしても、演じるのは子どもなのです。
どうぞ、子どもが頑張ってきた時間、自立していく姿、そして、子どもの成長をご家族様みんなで見てあげて欲しいと思います。

≪感謝、感謝、感謝≫
 OECDの最優秀賞並びに文部科学大臣表彰を賜りました。私どもには予期せぬ、しかも大いなるご評価で栄えある表彰を頂きましたこと、心より感謝を申し上げます。
 この栄誉は、今までの卒園児を含む多くの子どもたち、ご家族様、地域の皆様方、各行政機関、旧教職員の皆様、今までお世話になりました本当に多くの皆様方のお陰と衷心より御礼申し上げたいと思います。本当に、ありがとうございました。
 この表彰は、普段から行っている教育活動と施設の関係性における子どもの育ち、簡単に言えば、≪園舎が子どもの育ちの道具≫になっていること、遊びと育ちと園舎が一体となっていることが、今までの教育施設にない視点であり、世界でご評価頂いたものと考えています。屋根の上を走り回ったり、靴をそろえたり、戸をしっかり閉めて、きちんとする癖づけをしたり、裸電球をひもで引く昔ながらのスイッチを使い、物の道理を知ってもらったり・・・と園舎自体が、子どもたちが自ら育つための一つの道具となり、子どもたちはいるだけで、そうせざるを得ない状況を作っているのです。
 そこには2つの源があります。一つは、子どもの育ちを科学的にみる視点をもったモンテッソーリ教育、子どもの育ちを因数分解してその成長段階で出てくる育ちの特徴、習性をとらえながら、それに役立つ状況をつくりました。 
 もう一つは、現在の社会状況への提言とでも言うべきものです。それは、現在、何もかもとても便利になっていますが、子どもにとってはどうなのか?と考えました。リモコン、センサー、オートマチック・・・とても便利ですよね。でも、ものの道理・本質も分からない、ましてや子どもの育ちにとって大切な実体験が少なすぎるのです。便利さより、少しの不便さがあるほうがいいと考えました。不便さが工夫を呼び、工夫することによって学びが生まれます。
 この2つの思いを合わせて包んでいるものが、ここに流れる空気、ちょっと昔の懐かしい日本の臭いのする空気です。この空気が、子どもを育てています。私たちは、懐かしい未来・・・Nostalgic Future!!と言っています。新しい時代でも伝えていきたいと考えています。 ふじようちえんは、地域の幼稚園として子どもたちのために教職員一同、力を合わせて頑張り続けて行きます。どうぞよろしくお願い致します。

園長だより vol . 92 (2011.2.4)
by 園長 加藤積一 | 2011年2月4日 13:20 | 園長だより

2011.1月11日 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 新年、あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い致します。お子様を中心に笑顔で新年をお迎えのことと思います。新しい年が、お子様の成長とご家族様にとって幸多き年となりますよう心よりお祈り申し上げます。

 皆様、新しい年の始まりは、いかがでしたか? ゆっくり出来ましたか?
私は、毎年のことですが、TVで紅白歌合戦、行く年来る年を見ながらの年越しに始まり、早朝ウォ―キングで初日の出・富士山を見て、家族でお雑煮を食べ、近くの阿豆佐味天神社に初詣・・・その後、親戚まわりと新年会等々、2日からは、また箱根駅伝観戦で、感動の時間を過ごしました。なぜか?元日から切れ間のないスケジュールで動いていました。『一年の計は、元旦にあり』と言いますが、計画を立てるより、計画に追われる新年の幕開けになってしまいました。

 幼稚園では、4日から長時間保育が始まり、多くの子どもたちの元気な声が戻って来ました。新年最初のアクティビティーは、“書き初め大会”です。みんなで筆と墨を使って、思いのままに字を書きました。『あけましておめでとう』『ぱぱとまま』『おとしだま』・・・白い紙にみんな上手に書けました。中には、『トラック』『パスタ』なんていう作品もありました。書初めをした後は、園庭で、羽根突き、こま回し・・・今ではあまり見受けられない、少し前の日本のお正月風景になっていました。

 今、東京大学の学生たちが中心で企画し、出版される本があります。社会人の先輩から、社会人1年生へ送る1言メッセージを送るという内容です。なんと、ご縁あって私にも依頼がやってきました。社会の各界より、有名無名を問わず100名をセレクトしてメッセージを頂いているとのことでした。(私は、歌丸師匠の後でした)
 私のメッセージは『素(す)で生きる』です。これは、私の子どもたちと向き合う心、生きて行く姿勢を言っています。つまり子どもたちの前では、立派とか、豪華とか、見栄を張るとか、子どもたちには、そういうものが一切通用しないのです。感じるまま、あるがまま、素で子どもたちと交わらないと受け入れてもらえないものなのです。私は、これを子どもたちと付き合うときの心とし、子どもとの付き合い方の極意だとお伝えしました。
 この言葉、何処かで誰かの役に立つのであれば本当にうれしいですね。また同時に、ついつい大人都合、大人論理になりがちなで、昔はみんな子どもだった私たち大人への子ども心を思い起こす気づきの言葉としてもらえたら幸いです。
 
 本年も、ご父母様、ご家族様、地域の皆様方のご理解、ご協力を頂きながら、子どもたちの育ちを大切に教職員一同、力を合わせて頑張って行く所存です。
どうぞよろしくお願い致します。

園長だより vol . 91 (2011.1.11)
by 園長 加藤積一 | 2011年1月11日 14:02 | 園長だより

2010.12月22日 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 冬の澄んだ青い空が広がっています。いつも幼稚園から見える奥多摩の山々も白くお化粧し、いよいよ本格的な冬がやってきました。
 本年も余すところあとわずかになり、大掃除や新年の準備へと慌ただしさも一段と増す今日この頃です。皆様、いかがお過ごしですか?

 本日、終業式を行い、お蔭様で無事に二学期を終えることができました。
思い返すと、記録的な猛暑が続く中、二学期が始まり、運動会の練習に用具の準備、交通安全教室と引き渡し訓練、10月は運動会、さつまいも掘りにおいも会、11月は園外保育に大根掘り、脱穀精米とおにぎり会、そして、12月は、クリスマスフェスタで歌発表と作品づくりにお餅つき、公開保育としめ縄作り・・・等々、合わせて、おたんじょうび会やハルちゃん乗馬、避難訓練やファミリーランチ、お当番やお手伝いさん等々の日常の保育活動、いろいろな子どもの育つ時間をおくって参りました。
このような保育活動が出来ましたのも、日頃よりのご父母、ご家族様のご理解、ご協力、ご参加があってこそ、はじめて成り立つものです。
改めて心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
 子どもたちも、様々な体験を通じ確かに成長してきました。来たるべき新年も教職員一同力を合わせて、大切なお子様の育ちをしっかりと見守り支えて行く所存です。
新年もどうぞよろしくお願い致します。
 
 ちなみに、本日の終業式で私がお話したことは、お正月ということもあり、おじいちゃんやおばあちゃん、親戚の人たちと合う機会も多いと思い、改めて、『挨拶をしっかりすること』、幼稚園と同じに『靴をそろえること』、『お年玉を頂く時は、両手を添えて、ありがとうとしっかり言い、お母さんに頂いた報告をすること』、決して、片手で受け取ってすぐ中味を見るようことはしてはいけないこと、そして、『どんなときにも交通安全、車に十分気をつけて』・・・と伝えました。ご参考までに。

≪バケツ氷≫
 この前の冬、子どもたちに自然の氷を見せようと思い、前日に水を張っておいたバケツを外に置きました。予想通りバケツに氷が張り、子どもたちはその氷をすくい上げて、顔を透かして遊んでいます。朝から元気で楽しげな声々に、思わず寒さも忘れて氷をさわらせてもらいました。やっぱり、冷たい・・・でも何か甦るこの感覚・・・そうだ!! その昔、私もバケツの氷や小さな池に張った氷を出来るだけ大きい状態で取り上げては、友だちにその大きさを自慢しながらみんなと遊んでいました。冬の朝の一時の思い出です。確かに氷が大きく取れたって、何のことはないし、持って帰ることは出来ないのに子どもって、こういう遊びが大好きです。何かを手に入れたり、特に男の子は、大きいもの、強いものにあこがれ、女の子は、かわいいもの、きれいなもの、光るものが好きなようです。大切なのは、遊びが引き出してくれる自己顕示する力や満足感・達成感です。子どもって、何につけても自分を中心に置きたいし、『僕はすごい!!』『私はできる!!』と言いたい習性が強いですからね。
 我が子が幼いとき、子どもの持っている自分を中心に置きたがる習性を逆利用して“いいとこ探し”をしてみたら?とすすめられました。ただ、ほめるのではなく、子どもを見て、“いいとこ探し”の癖をつけて下さいと教わりました。その時は、そうしようと心がけていました。が、ついつい注意ばかりに・・・親になるのも修行ですね。

≪うどんの神様≫
 先日のクリスマスフェスタには、多くのご家族の皆様にお越し頂きまして、本当にありがとうございました。大人になって、歌の発表やサンタさんに会えたことを思い出してもらえると本当にうれしいですね。
 クリスマスは、サンタクロースやプレゼントを通じてすっかり日本流の行事になっています。が、もともと農耕民族であるこの国、日本は、あらゆるところに神様が宿る“八百万(やおよろず)の神”という思いのもとに生活し歴史を刻んできました。海、山、川、大地、気候、風土、自然、道具、恵み・・・すべてのものに神が宿り、地域やその生活とうまくかみ合いながら過ごしてきました。
それが、最近では、トイレにも神様がいるようです。『トイレの神様』と言う曲に感動しました。トイレにはきれいな女神様がいて、トイレをきれいにするともっともっと美しくなる・・・と言う内容です。
 ある日のランチタイム、その日のメニューは、“あんかけうどん”でした。いつものようにランチを食べている子どもたちに、『うどんには、体が丈夫になる神様がいて、全部食べるとかけっこが速くなったり、サッカーがうまくなるんだよ』と伝えたら、効きすぎたようで、お皿をなめはじめる子も出る始末。さらに、うどんだけではなくて、ご飯を残さず食べると『ごはんの神様』がやってきて体を大きくしてくれるんだと伝えました。『そうか!!』と言う声も聞こえました。トイレの神様ならぬランチの神様ということで活用させてもらいました。
とにかく、トイレや洗面所をきれいにする、ご飯を完食することは、気持ちがいいですよね。そして、運もよくなるそうです。

 お正月は、運を良くするために、初詣に行ったり、おみくじを引いたり、中にはパワースポットに出かけたりと様々ですが、以前、松下幸之助氏が運に関してお話されていたことを思い出しました。ご参考までにお伝えします。
『いろいろな人と会ってみて、本当に運がいい人たちとはいるものです。そして、よく見ると、その運がいい人たちには一つの共通点があるのです』分かりますか?
運がいい人とは、なんと!!その共通点は『自分は、運がいいと思い込んでいる人』と言うことです。これにならい、私たちも、新年が良い年になるしかないと思い込んで迎えてみましょう!! 良いお年を!!

園長だより vol . 90 (2010.12.22)
by 園長 加藤積一 | 2010年12月22日 13:46 | 園長だより

2010.12月2日 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ
 今朝、幼稚園付近で見た6時ごろの気温は、2℃でした。点けたテレビの天気予報では、本日の東京の最低気温を7℃と言っています。誤報ではないのですが東京も広いと言うことです。どうも気象観測地からマイナス2~5℃ぐらいしたものが、この辺の気温になるようです。
 以前に、JR立川駅周辺より5℃も低いとお客様にご指摘頂いた時には、そんなに差が無いだろう、そんなに辺境扱いしないでとばかりに『この辺は、その昔、飛行場があったぐらいですから、ほとんど平らな地形、その為に、風の通りもいいので寒く感じるんですよ』と苦し紛れの説明をしたことを思い出しました。
いよいよ師走に入り、慌ただしさが増してきますね。皆様、いかがお過ごしですか?

≪必要とされて育つ≫
 子どもたちの元気な♪かきねの、かきねの、まがりかど、焚き火だ、焚き火だ落葉焚き・・・の歌声が聞こえています。また、落葉焚きの歌を追うように、他のクラスからは、♪ジングルベル、ジングルベル、鈴がなる・・・が聞こえています。焚き火からジングルベルへ歌のバトンタッチも行われているようですね。
 毎朝、園庭は、地面が見えなくなるくらいたくさんの落葉で覆われています。
落葉をお友だちみんなで、ほうきや小さな熊手で集め、お掃除のお仕事をしています。
最初は、落ち葉を集める時の道具である熊手の珍しさや使い方の面白さで掃除のお仕事をし始めてくれるのです。一区切りついて『みんな、ありがとう、お陰ですごくきれいになったよ!!』と言うと目がキラキラ輝いています。みんなで一所懸命に落葉を集めているのですが、落ち葉の量が多くて終わりません。そこで、まわりで見ていたお友だちに『一緒にお手伝いしてくれるかな?』と言うと『うん』と言ってすぐ手伝ってくれました。やってみたかったのか?そのお友だちの目もキラキラ輝いています。周りを見渡すと。お友だちみんなが、満足気な表情をしているのです。
まさしく、“人に役立っていること”を実感している状態なのです。
子どもたちのこういう状態の時こそ、子どもの心が安定している状態の時なのです。そして、安定した心からこそ、本当に物事に取り組む“意欲”が生まれてきます。
 世の中のあらゆる面で、どのようにやるかを伝えて、教えて、指導するスタイルの教育が目立ちますが、子ども自らが興味を持って取り組む中で、任せてみる、すると、任された自信と誇りで自ら行動する子になっていくと言う教育の視点も大切にしてほしいと思っています。

≪泣いて育つ≫
 ある日、あるクラスのお友だちが、保育時間中にトイレに行ったのですが、中々帰ってきません。担任が園庭を見ると楽しそうに他のクラスのお友だちと遊んでいます。その後、『今、何の時間ですか?』担任は、みんながその子の帰りを待っていた事を伝え、しかられていました。そして、反省の時間として、お部屋の外で立っているということがありました。その時のその子どものあやまりの言葉です。
 最初は、泣きながら『ゴメンナサイ』『ゴメンナサイ』と言い、次は『もう、しません』、やがて『もう、勝手にお外ではあそばない』になり、最後に『もう、悪いことはしません』となってきたのです。
 最初、“ゴメンナサイ”と言って終わるところが、以前にも数回あったらしく、今回、廊下に立たされたことにより、だんだんとやったことの意味が分かり、何故しかられているのか?その原因、自分の行なった、いけない行動を具体的に言えるようになってきていました。私は、子どもの状況は確かに泣いている状態でしたが、その子の心の成長を見た思いがしました。まさしく、“泣いて育つ”と言うことですね。

≪ポニーの効用≫
 先日、“ポニーと子ども全国フォーラム”というシンポジウムがありました。
ポニーと子どもたちの育ちという観点から意見交換会が行われました。大別して、ポニー牧場を運営されている方々、地域でポニー乗馬教室等を開催し教育的目的でポニーを飼っている方々、ポニーを飼育している小学校・幼稚園、加えて獣医師、飼育関係者等々が参加メンバーです。ちなみに、現在、私の知る限り全国でポニーを飼育している幼稚園は、札幌、東大阪、葛飾区、中野区、そして当園というところです。
 シンポジウムでは、アニマルセラピー、癒し、発達障害への療法、飼育での協同作業体験、動物愛護精神の育成等々、いろいろな観点から発表があり、様々な教育的効果が示されていました。
そして、私も幼児期におけるポニーとの係わり合いについてお話させて頂きました。現在、ポニーのはるちゃん乗馬やラッキーと触れ合いながら、馬の絵を描いたり、馬の歌を歌ったり、折り紙で馬を折ったり等々、活動は展開されています。細かくはいろいろありますが、単純にポニーの良いところは、犬や猫とちがって乗れること、そして、子どもたちより大きな存在であるポニーと仲良くなることで、安心感や征服感、自信が持てることだと思います。さらに、お友だちがこれから生きていく上で大切なことである“自分の思い通りにならない存在”を知ること、つまり、スイッチを入れたり、キーを押してまったく通用しない世界があることを体験してほしいのです。
ニンジンを出せば食べ、なんでも言うことを聞くようだけれども、ポニーにも気分があります。おとなしいのですが動物ですので先が読めないところもあるのです。そこにポニーとの付き合い方が出来てくるのです。
仕様書無き教材ポニー、子どもたちの育ちに貢献できる道具になれたら幸いです。

 突然ですが、先日、文部科学省から連絡があり、国際機関OECD(経済協力開発機構)の選ぶ、学校施設の好事例として、ふじようちえんが選ばれたとのお話を頂きました。それもなんと!! 世界中の学校施設の中で最多得票で選ばれたと言うことです。詳しくは、ホームページのブログでご覧下さい。


○ふじようちえんの学校施設が選出されたことに係る発表資料は下記のURLを御参照願います。

国立教育政策研究所 報道発表資料
URL http://www.nier.go.jp/03_laboratory/houdou_pdf/houdou_221105.pdf

OECD/CELE 発表資料
URL http://www.oecd.org/document/62/0,3343,en_2649_35961311
_36264702_1_1_1_1,00.html

園長だより vol 89 (2010.12.2)
by 園長 加藤積一 | 2010年12月1日 18:21 | 園長だより

2010.11月5日 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 空は深く澄み、園庭のみかんも黄色く熟してきました。秋の深まりを感じます。
幼稚園の正門から見える富士山も、白いお化粧をし始めていました。その富士山、調べてみると雪で覆われた頂上は、現在マイナス13℃とのこと。冬がもう来ています。
皆様、いかがお過ごしですか?

 深まる秋で思い出したのが、昭和記念公園のいちょう並木での銀杏拾いです。焼いて食べると美味しいので、銀杏がお好きな方も多いと思います。私も大好きです。
木に付いている時はいいのですが落ちていたり、ましてや誰かに踏まれたあとのあのニオイ・・・堪りませんね!! 踏まないように注意しましょう。
 実は、あのニオイ、いちょうが子孫を増やす為の防衛策とのことです。実験でサルやタヌキに銀杏を与えて観察してみると、いづれも食べず、いちょうの作戦は、まんまと成功・・・と言うことです。
生きていくすべ、防衛策はいろいろあるものですね。喜ばれることも避けられることも、命を継続していく為の方法なのですね。私たちも、子どもたちも、それぞれに生きていくすべを見つけ、鍛え、磨き続けなければいけませんね。
 
≪クリスマスフェスタ≫
 子どもたちは、これからクリスマスフェスタの準備に取り掛かろうとしています。絵や制作物、共同作品、様々な作品が、子どもたちのそれぞれの思いのもとに出来上がっていきます。子どもたちは、楽しみながら、喜びながら、たくさんの想像力を発揮して作品をイメージし、やがて意欲的に、工夫して、楽しんで作品を作ってくれることと思います。本当に楽しみですね。
 私は、子どもたちが自分で作った作品すべてが、自信とうれしさの固まりなのだと思っています。大人は、ついつい作品の出来ばえで評価しがちですが、作品コンペではないので一切評価的なことはしません。むしろ、最初にどんな作品を考えたのか?何でもいいからその理由を聞いてみたい。そして、そのために、何を、どのように、どんな思いで取り組んだのか?その過程をお伝えしたいと思っています。今、現在の子どもそのものの姿を表現する一つの手段としての作品となればうれしいです。

≪シンガポール≫
 ふじようちえんは、おそらく、幼稚園では珍しく、日本全国または世界各国から見学者が多く見えて頂く幼稚園だと思います。また、逆に、ふじようちえんの話が聞きたいと言われて、全国各地からお声掛け頂くことが時々あります。都合がつく範囲で出向いてお話をさせてもらっています。そんな中、先日、海外の幼稚園関係者からシンガポールで講演をしてほしいと頼まれ、断りきれず2泊4日の強行軍で行ってまいりました。2回の講演会と施設見学等々があるとても充実(忙しい)した行程でした。
 シンガポールの教育は、とにかく競争、競争の日々を送っていると以前から聞いていましたから、何でふじようちえんが・・・と言う思いもありました。
 当日は、シンガポールはもちろん、マレーシア、インドネシア、中国、バングラディシュ等々の国から約300人もの先生方が参加されて研修会が始まりました。
 会場内にある3つの大きなスクリーンに映し出されるふじようちえんの園舎や様々な活動内容が、皆さん初めて見るものばかり、ちょっと刺激が強かったのか?
パワーポイントの画像が変わるたびに、会場からどよめきに近い声が何回も上がっていました。思った以上に印象的だったようで、講演終了後、大変多くの皆様に質問攻めに合う状態が続きました。こんなの初めてでした。が、行った甲斐がありました。
 講演を終えて、シンガポールの方々が感じていることを少しわかったような気がしました。それは、人材だけが唯一の資源と断言するシンガポールは、確かに競争社会ではあるけれど、競争社会であればあるほど、さらなる教育の深堀りの必要生と教育の持っているほかの価値観や役目、つまり、幼児期に本当に必要な環境、子どもが育つということをあらゆる角度から知りたい、聞いてみたいのだと思いました。また、これからの教育の方向性をいろいろ模索しているようにも思われました。
 そのためにか?どうか?わかりませんが、競争社会で育つ子どもと対極にあるような素朴なふじようちえんの子どもの育ちに大変興味を持っていただいたのかな?なんて想像しました。おそらく、そのうち、“子どもの育ちから学力へ”と言う内容のレポートが届くと思います。楽しみにしています。私流に言えば、幼児期こそ“遊びの中に学びの芽”があり、子どもたち同士でその芽をさらに育て合うのが幼稚園ということでしょうかね。
 
≪今、なんで・・・≫
 B1選手権や東京ラーメンショーがテレビで盛んに取り上げられている近頃ですね。
私は、この裏にある人々の気持ちや今の時代の本質を知ってみたいと思い考えてみました。どちらも美味しいということは当然ですが、多分、B級グルメにしてもラーメンにしても“手が届く美味しいもの”と言うのが共通項だと思います。確かに料理番組で高価な材料で豪華な料理を作られても、一生に一度、口にすることは無いものばかりというのが現実です。そんなものより、日々の生活の中で味わえるものに大切なことがあることを知ったのではないかと思います。それは、ご家族や好きな人、仲間と一緒に食べる時間をとれること、同じものを食べてみんなで楽しめること、これこそ日常の中にある“本当の豊かさ”だと知ったのだと思います。
 豪華なものを身につけ、立派な雰囲気を醸し出した背伸びする時代から、見栄も張らず等身大で生きていく時代へ動いているようです。ふと気づくと、干し柿が目に入りました。そうです。私は、今、スマイルファームでとれた渋柿でつくる干し柿づくりを子どもたちに見せることに本当の豊かさを感じています。

園長だより vol . 88 (2010.11.5)
by 園長 加藤積一 | 2010年11月5日 18:32 | 園長だより

2010.10月4日 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 さんま、栗、柿、梨、ぶどう、さつまいも、カボチャ、きのこ、新米、いわし雲?・・・最近は一年中、いつでも、どこでも、あらゆるものが食べられますが、やはり、季節のものはその季節に食するのが一番ですね。今、長時間保育のおやつ、ふかしたさつまいもを頬張りながら実感しています。確かに今年のさつまいもは、甘いですね。
 さわやかな秋になりました。皆様、いかがお過ごしですか?
読書の秋。芸術の秋、スポーツの秋、行楽の秋・・・は気にはなるのですが、前述のように私の秋といえば、食欲の秋ですね。(特に、秋に限ったことでは無いのですが・・・)
 運動会も、もうすぐです。楽しいご家族の思い出がいっぱい出来ることでしょう。それぞれの秋、お子様と一緒にこの季節を十分ご満喫下さい。

<バトンでドキドキ>
『すごい青空!!』と声がでるほどさわやかに晴れたある日、大きな声援の中を運動会のリレー練習が行われています。練習とは言え、競い合っている場面です。バトンを渡す側、受け取る側、お互いに真剣に取り組んでいます。ドキドキしながら、自分の順番が回ってくるあの感じ・・・大人なら、誰しもが経験のあることと思います。私も、緊張の中でバトンを受け取り、走り出したのですが、足が地に着いていないと言うか、練習とは違う感じで会場の声援の中を走った記憶があります。クラスの順位なんかより、とにかく抜かれないで次の人にバトンを渡すことしか考えていなかったですよね。そして、自分の役目を果たしたら、ほっとした気持ちで今度は応援にまわります。リレーを一言で言えば“緊張感と達成感の競技”だと言えます。
まさしく、だれも助けてくれなく、一人で立ち向かわなければならないリレー競技の中に育ちの要素がいっぱい詰まっているのです。そして、この経験こそが、自立へと向かう運動会の本質なのです。リレーだけに限らず、ご家族の前で演じる体操や踊り、かけっこ・・・すべての競技の中にある大切なものなのです。
そんな気持ちも心の片隅において、一所懸命がんばる子どもたちを応援して下さい。

<ハチが来る花、来ない花>
『今、やろうと思ったのに・・・』子どもに何か言うと、必ず言われる返事の一つです。
また、自分でも言ったことがある言葉ですね。
 仕事でも勉強でも、「人にやらされている」「しなければならない」と思った瞬間、やる気はうせ、何か乗り気では無く、顔が曇るようになるものですね。逆に、物事は、自分から進んでやろう、乗り越えようと思うと、気持ちが入り、能率が上がり、自然と笑顔が出てくるものです。
子どもに自ら行動するように促すこと・・・わかっていても難しいですね。
 ある方が、言ってました。『今の子は、輝いていない。造花を見ているみたいだ。山百合のようにまわりを輝かせる存在になってほしい。』おそらく、その方は、表面上はきれいで格好がいい若者と多く会っていて、造花に見えたんでしょうね。
たまたま、山百合のように自分の力で得意なことを自ら行っている若者たちに会わなかっただけなのだと思います。何事も自ら行う人は、キラキラ輝いていますものね。
確かに、山百合は、誰に頼まれて咲いている訳ではないですし、その土地にあった環境で花開き、香りを出し、やがて花にハチもやって来ます。ちなみに花屋の花には、ハチが来ないのだそうです。要するに、作り物のかっこ良さが持てはやされる今の社会、ぜひ、内側から輝く本物の人になってほしいと言うことなのです。その為には、自分の好きなこと、得意なことを思いっきりやることです。

<納豆とふりかけ>
 いろいろな親子関係がありますが、父と子、母と子の距離、密着度を表現するのに、「納豆型」「ふりかけ型」があると思います。納豆のように、べたべたといつまでも糸を引く言わば四六時中密着型の親子関係、かたや必要な時だけ一言、二言、言葉をかけて見まもる親子関係、かけ過ぎるとしょっぱいし、少な過ぎると美味しくないし難しいものですね。納豆型が母親に多く、ふりかけ型が父親に多いと感じますが、・・・いかがなものですかね?
毎朝、納豆でも飽きるし、ふりかけばかりだとなんか味気ないし、両方のバランスが大事のようです。他に和食のメニューには、たまご、のり、梅干、漬け物・・・これらは何を意味しているのか想像してみるのも面白いかもしれませんね。私は、十数年前に教わった納豆に生卵を入れた「納豆たまご」という食べ方をよくします。勝手に分析してみると、この「納豆たまご」型?は、親の行動を見させて育てることを意味していて、言わば、「親の背中見させ型」とでも言うんでしょうかね?でも、我が家の子どもたちや家族は、好きじゃないのか、勇気がないのか、気持ち悪いとか言って食べてくれません。「親の心、子知らず型」なのでしょうか・・・?

<子どもの遊びにゃ~、訳がある>
 滑り台の面白さは、その落差が子どもの脳を刺激し、その刺激がやがて快感になります。気持ちよさを求めて、子どもたちは、もう一回、もう一回と何回も滑りたがります。お子様にせがまれたことありますよね。つまり、滑り台は、子ども自らが自分自身を育てている道具と言うことなのです。遊ぶから遊具と言っています。
 また、子どもたちが広告の紙を丸めて、剣といわれるものを作り遊んでいます。昔のチャンバラごっこまでは行きませんが、戦いのポーズをとっています。剣を振り回すと周りの人にぶつかるので、いつも周りにお友だちがいないか?確認して遊びましょうと約束しています。が、中にはついつい周辺の人や机、ロッカーにぶつかる時もあります。なんでもすぐに禁止することは簡単ですが、周りに気をつけながら遊ぶところに、その子の周辺感覚、振り上げ加減の調整、他者、周りへの思いやり・・・いろいろな点からも育ちの役にも立っているのです。遊びの中に育ちの要素がいっぱい詰まっている一例でした。

園長だより vol . 87 (2010.10.4)
by 園長 加藤積一 | 2010年10月5日 10:36 | 園長だより

2010.9月1日 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 炎暑、猛暑、熱帯夜・・・赤道付近でもこんなに暑く無いのでは?と思わせるような暑い、熱い夏が続いています。一体、この地球はどうなるのか?温暖化か?なんて、壮大なことを考えながら、握ったクーラーのリモコンは、“強”。言うこととやることに矛盾が生じる夏ですね。 
皆様、夏休み、いかがお過ごしでしたか? ご家族での楽しい思い出がたくさん出来たことと思います。 『プール、虫取り、家族旅行、夏の思い出で子どもは育つ』と信じています。
まだまだ、暑さは続きそうです。お体、ご自愛下さい。

今日から、二学期が始まりました。よく日に焼けたお友だちの元気な声が響いています。
さっそく、園庭の芝生からバッタやコオロギを見つけていました。よく見ると、ドングリは膨らみ、空には、トンボがたくさん泳いでいます。暑いですが、秋は確実にやって来ています。
季節の変化、自然の空気を感じながら、環境を整え、教職員一同、力を合わせ、しっかりと子どもたちの育ちを支えていこうと思います。

<自立へ向う秋>
二学期と言えば秋、秋と言えば運動会と想像される方も多いと思います。二学期には運動会やクリスマス会を始めとしておいもほり、園外保育やおもちつき大会などがあります。私は、それらの行事に対する基本的な姿勢、心構えとして先生方に伝えていることが二つあります。それは、子どもが育つ場所である幼稚園がする行事とは、ただ行う事(字のとおりの解釈)ではなく、どんな行事でもあくまで保育の一環として捉えることが一つ。そして、一人ひとりの育ちにその行事がどう貢献できるのかを見極めて、それに似合う環境づくりや保育内容を考えてあげることの二つです。
冷静にみると運動会やクリスマス会は楽しい行事ではあるけれど競技に参加したり、作品作りをすることを通じて育つ、言わば装置みたいなものと考えています。
でもその装置はものすごく性能が良くて、準備から当日までの時間の中でお友だちと協力すること、競い合うこと、できたときの達成感、または自分の番を待つあのドキドキ感、人前で踊ることの体験等々・・・言い尽くせないほどの多くの体験や心の成長に貢献できることがいっぱい用意されています。
幼稚園のいろんな行事を子どもが育つための大切なステップとして捉えています。ただそのステップは、単に○○が出来るようになったとか、踊れるようになったとかいうことを目的にしたものではありません、それも大事かもしれませんが、それ以上にみんなで練習に参加して力を合わせることを経験したり、かけっこなどで早く走れるように努力する心が芽生えたり、みんなで助け合うことなどを体験できる時間を過ごす方が何倍も重要だと思っています。ふじようちえんの大切にしていることを少しでもご理解頂きまして、子も親も幼稚園もみんなで育ち合える・・・運動会を始め各行事にしていけたらと思っています。
いろいろとご協力頂くことが多い二学期ですが、どうぞよろしくお願い致します。

園長だより vol . 86 (2010.9.1)
by 園長 加藤積一 | 2010年9月9日 20:46 | 園長だより