2010.7月20日 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 いよいよ夏休みに入ります。園長席の前に置いてある、たくさんのカブトムシやクワガタに見入る子どもたちの目が、キラキラと輝いています。
この夏休み、その目の輝きがさらに増しますように、いろいろなものを見て、聞いて、体験して“子どもが育つ夏”をご家族でどうぞ、お楽しみ下さい。9月には、みんなの元気な笑顔に会えることを楽しみにしています。
 ちなみに、幼稚園では、長時間保育、イベントとしてサマースクールやディキャンプ・・・毎日、毎日、先生たちがいろいろな楽しいアクティビティーをしています。どうぞ、夏のふじようちえんも楽しんで下さいね。キラキラがギラギラになりますよ!!
 私は、8月半ば、昨年に引き続き、四国の四万十川に行き、カヌーや星空を楽しみ、天然のウナギも食べたい・・・なんていう自然満喫の夏休みを過ごそうと計画しています。天候次第なので、どうなることやら・・・。

≪ほめる≫
 以前に、この幼稚園の形は、『最初から楕円形をデザインして設計したものではなく、園長の日常の動線がそのまま建物になっているのです。』と言うお話をさせて頂きました。
園長の役目、仕事としてより、一人の人間として、また、ちょっとばかり早く生を受けた者として、子どもたちに自信や勇気、元気を伝える役目があると思っています。だから、各お部屋に入って行き、『この絵、じょうずだねぇ~』とか『お歌うまいんだね』なんていうことを、正直に感じたままを言い、ほめます。その状況で、他のお友だちにも聞こえるように言ったり、または耳元でささやいたりしているのです。ほめられるとみんな顔が一瞬で変化します。これで自信をつけてさらに成長してもらえば嬉しいと思っています。
 私は、これを『言葉のふりかけ』と言っています。『言葉のふりかけ』をかけるには、お部屋がつながっている方が、また席に戻れて都合がいいのです。だから楕円形になっています。
まぁ、そんな“思い”でたくさんのお友だちに声をかけて参りましたが、先日、友人の三浦さんからの貴重なお話を伺いました。以下にそのまま掲載いたします。
幼児期はもとより、小中高大、社会人に至るまで、活用できそうな大切なことだと思います。

<才能ではなく努力をほめる>
「才能をほめると人の能力は下がり、努力をほめると人の能力は上がる。」
スタンフォード大学の心理学者、キャロル・ドゥエックは、こう述べています。とても興味深いルールだと思います。そのルールを証明する為に以下の実験をしたそうです。

(1)生徒にある10問のテストをしてもらい、成績が同じになるように二つのグループ(A・B 組)にする。

(2)A組の生徒には、才能をほめることを徹底して行う。「8問正解よ。頭がいいのね。」と。

(3)B組の生徒には、努力をほめることを徹底して行う。「8問正解よ。がんばったのね。」と。
(4)両組の生徒に次に取り組む問題を選ばせるという実験を行った。
 A組の生徒は、新しい問題にチャレンジするのを避ける傾向があり、B組の生徒の9割は
 新しい問題にチャレンジすることを選択した。A組の生徒は新しい学びを放棄し、B組の生徒は学ぶチャンスを逃さなかった。

(5)次に両組の生徒に難しい問題を出してどのような反応をするかの実験を行った。
A組の生徒は自信をなくし、自分はちっとも頭が良くないと思うようになった。
B組の生徒は「もっとがんばらなくっちゃ」と考えた。解けないことを失敗だとは思わず、自分の頭が悪いからだとも考えなかった。

(6)難問を正解した両組の生徒に問題を解くことが楽しいかどうかと質問した。
A組の生徒は、自分が頭がよいという評価が崩壊に瀕している際に楽しいと思えるはずがないという反応を示し、B組の正解者は全員が楽しいと答えた。

(7)難問が出題された後の様々な出題に対してどちらが良い成績をとるのか実験を行った。
点数が高いのはB組。
A組の生徒はやさしい問題が出されても成績は回復しなかった。スタート時より成績は悪くなってしまった。
B組の生徒のできはどんどん良くなった。難問に挑戦したことでスキルが向上した。

(8)最後に提出させたレポートの自身の点数欄に、A組の生徒の4割が点数を高めに偽って書いていた。

キャロル・ドゥエック教授はこの実験を以下のように総括しています。
「子どもに『あなたは頭が良い』と言ってしまうと、その子は自分を賢く見せようとして愚かなふるまいに出るようになる。
我々はそんなことを望んで『頭が良い』『優秀』『才能がある』とほめるわけではない。
子どもからチャレンジ精神を奪い、成功への道を閉ざしてしまおうなんて、そんなつもりは毛頭ない。けれども、実際にそういう結果につながる危険をはらんでいるのである。」
(「やればできる!」の研究、キャロル・ドゥエック著、今西康子訳、草思社刊)

この実験と事例は子どもを対象にしたものですが、大人でも同じことだと思います。
評価しほめるべきは、「才能ではなく努力」だと、私も思います。しかも「継続的な努力」であるべきです。

 いかがでしょうか? ほめる観点が違うだけで、かなり成長に影響がありそうですね。
実際の実験をしたわけでも、また、今後する予定もありませんが、思い当たることが多くあり、素直に受け入れてみようと思います。ほめるべきは、才能よりも、その努力なのですね。
夏休みに活用してみて下さい。成長すると思います。でも、努力もしていないのに無理に努力をほめるのも変ですよね。あしからず・・・。 楽しい夏休みを。

園長だより vol . 85 (2010.7.20)
by 園長 加藤積一 | 2010年7月21日 09:02 | 園長だより

2010.7月8日 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 蒸し暑い梅雨が続いておりますが、皆様、お元気でお過ごしですか? 
いよいよ夏本番も近くなり、夏休みの家族旅行の計画にも一段と力が入るころですね。
何もしていないという方、ご安心下さい。大丈夫、まだ間に合います。お子様との大切な思い出がいっぱい出来ますようにじっくりとご準備下さいませ。
 サッカーのことはよく分からない私ですが、ワールドカップでの日本の快進撃に感動し、にわかサッカーファンになり、今度はJリーグを見に行こうと思っています。
私の時代は、王、長島の野球世代ですが、どうやら変化が起き始めたようですね。(どこまで続くものか?)

 少し時間がたちましたが、家族参観日には、多くの皆様にご参加、ご協力を頂きまして、ありがとうございました。心より感謝申し上げます。
各クラスとも、制作やゲームを通じて、ご家族と一体になったとても楽しい時間を過ごすことが出来ました。何より、たまにご来園頂き、幼稚園のことがいまひとつ分からないお父さまをリードしている時の子どもたちの目の輝きは、自信に満ちていて本当に嬉しそうでした。
子どもたちの心に自信をつけた家族参観日でもあったようです。

≪願いごと≫
 昨日は、七夕でした。彦星様、織姫様は、天の川でデートしていたのでしょうね?
各お部屋から♪笹の葉、さぁ~らさら、軒端にゆれる、お星様きぃ~ら、きら・・・子どもたちの歌声に、本当に七夕らしい雰囲気が漂っていました。
 この前の笹飾りに続いて、笹舟を作り、水を張った昔ながらの木のたらいに浮かべてみました。熊笹の大きな葉を折って作った笹舟、初めてのお友だちもたくさんいました。私は、本当に懐かしい風景に出会った感じがしました。そして、このデジタル、IT全盛時代の今、なんとも言えないこのゆっくり流れる時間に、すごく大切なものに触れたような気がしました。
みんなの願いがかないますように・・・夢に思いを馳せる大切な行事ですね。
 また、私は、この七夕の時に、いや七夕の時だからこそ、『確かにお願いごとをすることは大事ですが、何もしないでお願いごとばかりしていても中々、願いごとは叶いません。神様や他の人にお願いをし、頼ってばかりいるのではなく、むしろ、お父さん、お母さんの言うことをちゃんと聞くこと、そうすると、願い事が叶います』と子どもたちに伝えています。
そんなことは無いのでしょうが、小さいころからお願いごと、お願いごと、お願いごと、お願いばかりしていると、自ら努力をしない子になる?・・・かも知れませんね。義務と権利みたいなもので、権利を主張する前にすべきこと、義務は果たすという大人になってほしいだけです。

≪理に叶う≫
先日、水を張ったガラスの器に氷を浮かべ、今年初めてのそうめんを食べました。身も心もとても涼しくなったひとときでした。クーラーも好きですが、この涼しさも大好きですね。
 今、園長席からは、プール、風鈴、カブトムシ、きゅうり、やまもも、ナス、カエル、じゃがいも、くわがた、カニ、ウメジュ-ス、うちわ、朝顔、乾しているTシャツ、そして、元気な子どもたち・・・が目に映っています。ごく日常の風景ですが、よく見ると、みんなそれぞれに暑い夏との付き合い方、過ごし方を私たちに教えてくれているように思えます。
そうです、日本文化が本来持っている生活、慣習には、クーラーなどの冷房機よりも優れていて、無駄無理が無く、自然の理に叶うものがいっぱいあるのです。ふじようちえんのルールの一つに、『暑い時には、窓を開け、水を飲んで、木陰で休めばいい』というものがあります。
 子どもたちが育つ今、自然に任せたり、自然に従ったり、夏を生きて行くすべを自ら身に付くような環境作りをしています。だから、暑い時は、暑い方が、育ってほしい感覚がよく育つような気がします。ちなみに、冬のルールの一つに『寒い時には、屋根の上をぐるぐる走って、日向ぼっこをすればいい』というのがあります。両方とも、すごく当たり前のことですが、その当たり前が中々出来ないのが現実のようですね。
 さらに、遠くに見える井戸では、多くのお友だちが水遊びに群らがっています。井戸水を汲み、砂場に作った川や湖にバケツで水を運び、満たすのでしょう。でも、運ぶのに失敗すると、ぬれてしまいます。でも、ぬれたら、乾かせばいいのです。ぬれたら、乾かす、ぬれたら、乾かす・・・の繰り返しが、自分の身体が水にぬれないようにする身のこなしやコツを得て、自らを育てて行くのです。私たちは、子どもが水にぬれることも大切な育ちの状況と考えます。そんな状況に出会ったら、子どもが育っている「その中味」を見つめてみて下さい。

≪日時計と針時計≫
 園庭には、毎日、旗を揚げているポールがあります。偶然にも、園舎建て替え以前、開園時より、まったく同じ場所にあります。埼玉県飯能市の山から切り出した檜を使っています。
もう皆様もご存知のように、ふじようちえんは、様々な施設・設備等は、何がしら、子どもの育ちに貢献するように考え、子どもが育つ状況を設定し、環境を作るよう心掛けています。  
実は、このポール、旗を揚げるだけのものではありません。なんと、日時計の役割もしているのです。
 針時計は、その読み方を教われば読めるようになります。が、時間の本質、道理を見つけるには少し難しいのです。それに引換え、日時計は、季節にもよりますが、その影が、ここでお昼、ここまで来たらおやつ・・・なんて調子で、時間が太陽の動きとつながっていること、時間の正体、本質、道理を感じることができるのです。
言わば、針の時計を読めることが『できる』につながりますが、この『できる』が、ともすると成績重視、テストでよい点を取ることが全ての価値観につながるような気がします。日時計は、時間の道理が理解できる点からも、ものごとの『わかる』に通じると思っています。
『できる』と『わかる』、両方大切ですが、この幼児期には、実体験を通じて『わかる』ことが必要だと思います。五感を発達させ、できることも日ごと増えて行きますが、『できているけど、わかっているかな?』の観点で子どもを見ていきたいものです。字が読めるけど、意味がわかってないとか・・・。ところで、デジタル時計は、ただ単に『読める』という範疇ですかね。
また、考えてみます。

園長だより vol . 84 (2010.7.8)
by 園長 加藤積一 | 2010年7月9日 12:14 | 園長だより

2010.6月1日 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 各お部屋から♪『雨だれ、ぽったん、ぽったんたん・・・』と、子どもたちの大きな歌声が聞こえています。いよいよ、この歌のような梅雨の季節が目前に迫ってきました。屋根から落ちる雨も遊び道具にして楽しんでしまう子どもたち、その元気さで鬱陶しい梅雨も吹き飛ばしてくれることでしょう。
 また、この季節は、だんだんと身の回りのことが上手に出来てくる子どもたちにとっては、傘をさしての道の歩き方や人とのすれ違い方等々、梅雨こそ雨具を思いのままに操作できようになるチャンス。雨の日は社会性の発達にも役立っています。
こんな風に梅雨も見ることが出来ますね。皆様、いかがお過ごしですか?

 今、園長席の前には、各ご家庭から頂いた、おたまじゃくし、ザリガニ、カブトムシの幼虫、トカゲ、また季節の野菜などを展示して、子どもたちに見てもらっています。見ることもいいけど、可能な限り触れてもらおうと思い、オープンにしています。すると、好奇心旺盛なお友だちがいっぱい集まって来て、ワイワイ、ガヤガヤ大変です。まぁ、こんな園長席風景です。
 そんな中、おたまじゃくしを見ては、『まだ、カエルになってないねぇ~』と毎日言っているお友だち、虫のケースに顔をくっ付けて虫をよぉ~く見ているお友だち、おたまじゃくしから足や手が出てきて、その発見に歓声を上げているお友だち・・・みんなとってもいい顔をしています。興味、好奇心のかたまりですね。

 遅くなりましたが、先日の遠足、大変ご苦労様でした。皆様にご協力頂きましたお陰で、年長・年少ともに無事終了することが出来ました。子どもたちもしばらくの間、楽しかった遠足の話で持ちきりでした。(もう次に興味が行っているようで、今は話題にもなりませんが)
私は、“遠足は一日だけど、遠足の思い出は一生の思い出”と言って、遠足は大切だと思っています。この遠足がお友だちの育ちやご家族の思い出になれましたなら幸いです。
 また、年間を通じて何かとお世話になる藤の会の本部役員をはじめ各クラス、各担当チームの役員の方々も、お決め頂きありがとうございました。やはり、私ども教職員での活動ではその範囲にも限りがある中、お手伝い頂けること本当に心強く思っております。いろいろとお世話になりますがどうぞよろしくお願い致します。

≪不便が工夫を生み、工夫しながら子どもは育つ≫
 リモコン、センサー、オートマチック、ネットにデジタル、携帯電話・・・ざっと思いついただけでもなんと便利な社会なのだろう・・・と思います。しかし、この便利さの影に大きな落とし穴があるような気がしてなりません。果たして、便利な現代社会は、子どもたちにとってどうなのか? 育ちに役立つのかどうか? と言うことです。
 すでにこんなことを言うことも自体古く、しかも、便利な社会を享受している者として矛盾しているのですが、今の社会は、あまりにも便利になり過ぎて、ものの道理や本質が見え無くなってきています。見た目が重要視され、そのスタイルや表面上のカッコ良さが取りざたされがちのようです。実際にあった園での状況です。
ヒモで引っ張って点ける電球を知らず『先生、リモコンどこ?』、幼稚園の水道に蛇口に手を当てて『先生、水でない!!』とセンサーしか知らないお友だち、引き戸の前に立ったままで『先生、開かない!!』自動ドアでは無いのです。携帯電話で『おじいちゃんと話すことはよく出来る』が繋がることの実態を糸電話遊びからは知らない・・・他にも、いろいろな事例がありそうですね。便利なものは便利なものとして使って行くことは否定しません。が、もしできれば、その便利なものの本質や正体をしっかり見て欲しいと思っています。本質を見る目を養うことは複雑になるこれからの時代を生きていく上でとても必要な要素だと考えます。
本質を知ることを通じて、ものの役目、価値を知り、それを知ることでいろいろな気づき・発見をして、生涯を通じて学ぶことの楽しさに出会ってもらいたいのです。
 『幼稚園は、一生ものの宝箱』、履物をそろえる、戸を閉める、電気を消して、蛇口もきちんと閉める。これらの行為は、確かに学校的には成績評価には該当しません。しかし、日常生活の中にある何気ない一つ一つの行動を通じて、子どもたちの心を育てたいと思っています。幼いときの行動のくせづけが考え方のくせづけになり、考え方のくせが、その人の人生を決めていきます。人生を決定づけるものは、能力だと思いきや、意外ですが考え方や性質だと思われます。性質へのアプローチこそ幼児教育の本質、役目だと重く受け止めています。

≪反抗期に思う≫
『最近、言うことをきかなくて・・・』と、あるお母様がつぶやかれました。お子様は3歳児です。
お母様は、俗に言う反抗期なのかと思われていました。確かに反抗期なのかもしれませんが、反抗期と言うネガティブな見方の反面、ポジティブな見方もあることをお伝えしました。
私は、【反抗期は成長期】と言っています。反抗期には、体内部のホルモンバランスがくずれ、その影響で気分的にムシャクシャして、周囲に反抗的態度をとることが特徴的に現れます。でも、この体のホルモンバランスが崩れることは、逆にその後に整うことを意味し、その整うことと同時に身体が大きくなっていきます。多くの子どもたちにみられる状況、俗に言う反抗期は、私たちがジャンプする前に大きくしゃがみ込む状態に似ているものと考えています。
何かにつけて反抗的だと思っている方は、反抗期は成長期と思って頂き、成長への道、育っているのだと考えてみてはいかがでしょうか?反抗期が長い場合もありますね。

≪園長たちの話題≫
 先日、全国園長研修会に行きました。テーマは、今の子どもたちで気になること。
① 猫背、姿勢の悪さ・・・脳への血流に影響し、集中力、持続力の欠如につながる。
② かかとをつぶした靴の履き方・・・ズリ足歩きが、浮き指や外反扁平を生み、腰へ影響。
③ 遅寝遅起き・・・朝食抜き、平熱が35度台の子も。
④ 目の抵抗力の低下・・・曇りの日でも写真撮影時にまぶしくて目を開けていられない。
他にもありますが、概ね上記内容がふじようちえんでも該当する点でした。
教職員、ご家族様みんなで心を配り、良くないことは改善するようにして行きましょう。

園長だより vol . 83 (2010.6.1)
by 園長 加藤積一 | 2010年6月1日 17:32 | 園長だより

2010.4月30日 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 例年よりも寒さがちょっと頑張ってしまった春、暖かさを運んでくるはずの春雨も肌寒さを感じる日々が多かったですね。でも、この寒さのお陰で桜を長期間楽しむことができました。皆様、お元気でお過ごしですか? いよいよ5月、そして、GWご家族でいっぱい楽しんでくださいね。

 今、こいのぼりが悠々と泳ぐ新緑に包まれた園庭を子どもたちが元気に走り回っています。 みずみずしい新緑と元気な子どもたち、これから育つもの同士、本当によく似ています。
そんな思いで、ただ眺めていたのですが、ここに流れる空気はまさしく“生命の息吹”に溢れています。子どもたちの育ちと新緑の成長、どちらもイキイキしていてとても心が弾みます。

 今年は暦の関係で、『こどもの日』と『母の日』の制作が同時進行し、年長は、こいのぼりの制作をし、柏餅を食べ、お母さんへのプレゼントを一所懸命作る・・・盛りだくさんの内容ですが、作品の中にそれぞれの思いを込めて頑張りました。季節の制作を通して、できることが一つづつ具体的に増えていくことを実感しながらの日々をおくっています。
 また、新入園のお友だちにとっては、ご家族から離れて初めて過ごす幼稚園での時間であり、自分でやらなくてはならないことがいっぱいある生活が始まりました。なんでもいいから何か一つ、幼稚園の中で好きになったり、安心できる居場所が見つけられるといいなと思っています。不思議と何か自分なりのものや場所を見つけると幼稚園がより面白くなり、子どもの「通いがい」が出てきて、親から自立する一歩になったりします。
幸い、これまで見ていて、お友だちは、最初に感じていた不安や心配から、毎日が期待と楽しみへと変わってきています。みんな、それぞれの関わり方で環境になじんでいます。 
 「親」という字、“木の上に立って見る”と書いてあると言われますよね。分かっていても、じっとしていられないのが親というものですよね。親から巣立つこの時期、お子様が出来るだけ「一人でできるように」という思いを大事にして見守って頂ければと思います。

 お友だちもでき、遠足に行ったり、各クラスとも笑顔がいっぱいの5月、『みんなで過ごす時間が、みんなを育てる』 そんな思いを大切に薫風を感じつつ、過ごして行こうと思っています。そうそう、当然、あいさつや靴をそろえることも大切に。

≪育つと育てる≫
 さて、皆さん「子どもは自ら育つものでしょうか?」または、「子どもは手間隙かけて、親や大人が教え導いて育てるものでしょうか?」前者の子どもは“自ら育つ”という見方の中味は、「子どもは様々な能力や可能性を秘めている素晴らしい存在。だから出来るだけその能力を発揮できるように環境を整えてあげよう」と言うことです。後者は、「子どもはとにかく非力なもので、自分では何も出来ない存在。だから、親が教え導いて鍛えていかなければ、ろくな者にならない」という考え方です。子どもってはたしてどういう存在なんでしょうか?
このことは、私たち親自身が子どもをどう見て子育てに臨んでいるかを改めて考えさせてくれます。どうぞ皆さまも一度検討してみて下さい。
 子どもたちを見ていると、「育つ」でも「育てる」でも無く、それ以上の何かがあるような気になります。「生きる」ということでしょうかね?

≪あいさつとお返事≫
 私はよく「幼稚園でたくさんのお友だちを作ってね」と言っています。そして、どうすればお友だちになれるか?そのコツは、「あいさつとお返事」だよと伝えています。
「おはようございます」「こんにちは」や「ハイ」の返事をちゃんとすると、されたお友だちは、笑顔になったり、安心してくれ、すぐお友だちになれるんだよと。大人社会でも、ろくにあいさつや返事もしてくれないことがある現在、私たち親、大人が手本となって、あいさつや返事をしっかりして行きたいものですね。あいさつや返事は、人と人を結ぶゴールデンチェーンと言われています。子どもにも大人にも大事なことです。ご家庭や幼稚園から始めていきましょう。

≪見ると観る≫
『人は、見えるものしか見えない』と言われたことがあります。あるご家庭での日常会話。
夫『爪きり、どこ?』 妻『そこの棚の右端のケースの中にあるよ』 夫『どこ? 無いよ!!』
妻『どこ見てるの? 右の端の上にのっているケースよ!』 夫『どこだよ?』 妻、近づいて来て、『しょうがないわね、ここにあるじゃないの』 夫『あっ、このケースか!! てっきり、プラスチックの入れ物と思い、この木の箱、見ていて目に入っていなかった、ごめん、ごめん』
何となく? 心当たりがありそうな・・・単なる物忘れの光景?・・・ではありません。
 こんな風に、目の前にあるものを見つけようとするものの、私たちはイメージを勝手につくり、その自らイメージしたものが優先し、目の前にあるにもかかわらず、そのイメージ、思いとちがうと目に入らないことがあります。先入観がなせる業? また、別の言い方をすれば、物事をよく見ていないと言うことになります。さらに言えば、見えるものしか見ていないのです。
 “みる”つながりで、次に、「見る」と「観る」の言葉の違いをあげてみます。一般的に定義として、「見る」とは物体の外部を表面的に捉えること、「観る」とは物体の外部から内部まで具体的に捉えること、とあります。
かの有名な経営者本田宗一郎氏は、下記の問いで「見る」と「観る」の違いを実証しました。
 【牛の角は、耳の前にあるか それとも耳の後ろにあるか答えられますか?】この問いを牛をよくみている「牛の飼育士」と「牛を描いている画家」に出題しました。結果、答えたのは・・・・「牛を描いている画家」でした。この結果、同じ牛をよくみていても「みる」に違いがあることを発見したそうです。
 この例から、『子どもを見るか? 子どもを観るか?』でその子どもさんへの声がけやアプローチもまったく違ったものになってきそうです。表を見ること、中を観ること、両方大切ですね。ちなみに「聞くと聴く」も同じような意味合いでありますね。

園長だより vol . 82 (2010.4.30)
by 園長 加藤積一 | 2010年4月30日 11:46 | 園長だより

2010.4月 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 満開の桜の花が太陽にキラキラと輝いています。その下を元気な子どもたちが新しいカバンと靴、名札をつけて走って行きました。いよいよ、新年度の始まりです。
 ご入園、ご進級おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。
一つ一つの育ちが積み重なり、みんなでこの新しい年度を一緒に迎えられたことをうれしく思います。そして、これから始まるそれぞれの育ちの時間に私たちも、ワクワクしています。
 新しいお友だちも迎え、気分一新、教職員みんなで力を合わせて一所懸命に頑張ってまいります。どうぞよろしくお願い致します。

 今、桜がいっせいに咲きそろい、街じゅうが華やかになっています。毎年、この季節、もっと春を感じたくて、なぜか?桜の花のトンネルくぐってみたくなります。
只、くぐるだけで満足なのです。子どもみたいで恥ずかしいですが、こんな“素の気持ち”を大切に私も子どもたちと一緒に過ごして行こうと思います。どうぞよろしく。

≪ふれて育つ≫
 目のご不自由な女性がいました。その方は、電車に乗って通勤されています。
ある人が尋ねました。『電車に乗ったりして大変でしょ?』、『人とぶつかったりして大変でしょ?』と・・・そしたら女性は、『人とぶつかることは確かにあります。しかし、私には、人とぶつかる、物とぶつかった時こそ、他の存在を意識できる時間であり、世界とつながった実感がある時なのです。』と答えたのです。ぶつかることは、悪ではないのです。むしろ、目のご不自由な方のぶつかるという意味は、一人ではないと言う安心感と適切ではなないかもしれませんが、ある面、喜びに近いもの?とも想像しました。幸いにも、物が見えている私どもは、ふれることで物の存在を確認されて日々過ごされている方々を思う時、日常にこそ大切なことが多くあると思いました。
 私たちも、言葉で『頑張ってね!!』と応援・声援を受けるより、握手をしたり、肩を抱かれたり、背中に手を当てたりされながら、褒められたり、励まされたりすると勇気や元気が出て、声だけより不思議と自信や落ち着きが出てくるものです。
 人間の安心の種と言うか?この“ふれる言葉”とでも言うべきものは、自信なさそうで不安げな子どもとのコミュニケーションにも有効です。若干オーバーでも子どもに自信をつけさせる為にやってみる価値ありです。すべて、物事は取りようです。ぶつかること、ふれること、さわることが、・安心へと向かっているのです。安心感、満足感が自信につながり、やがて自信が自立へと向かうエンジンとなっていきます。
“ふれて育つ子ども”。さらに、“ささやいて育つ子ども”と言うのもあるのです・・・。
 駄文が続くこの園長だよりで恐縮ですが、何かのお役に立てたら嬉しい限りです。本年度もどうぞお付き合いの程、よろしくお願い致します。

園長だよりvol . 81(2010.4.8)
by 園長 加藤積一 | 2010年4月9日 15:20 | 園長だより

2010.3.18 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 みんなが待ち望んでいた春になりました。
ぽかぽか陽気の中、子どもたちが園庭を走り回っています。その姿は、まるで、卒園を目前に幼稚園での時間を惜しみ、幼児期をいっぱい全身で感じておこうとしているように見えます。終わりと始まり、お別れと出会い、涙と笑顔・・・を感じる春です。
皆様、いかがお過ごしですか? 

 屋根の上で卒園式の練習をしました。生まれて初めて自らが主人公で行う礼式です。卒園児たちは、しっかりとした足取りで壇上を進み、緊張した中にも修了証書を受け取り、きちんと礼をし、降壇します。その姿に子どもたちの成長を感じ、入園式の時、泣いてお母さんから離れられない風景を思い出しました。あれから・・・みんな成長しました。
 年少さんの各部屋からは、力強い元気な歌声が聞こえています。よく聞くと、卒園式で歌う『おわかれかいのうた』でした。年少さんもみんなで気持ちを一つにして、年長さんの巣立ちをお祝いしています。これが、ふじようちえんです。

 本日、修了式を終え、無事平成21年度を終えることが出来ました。これもひとえにご父母様、ご家族様のご理解とご協力があればこそと、心より感謝申し上げます。
 特に、藤の会の本部役員様をはじめ、クラス役員様、各チームの皆様方、各行事にお手伝い頂きました皆様には、お忙しい中ご協力頂き本当にありがとうございました。お蔭様で一年を通じて子どもたちも、とてもよい思い出が出来たことと思います。
 この様々な思い出を力にして、子どもたちは新しいクラスや小学校で新しい出会いとともに新たな一歩を踏み出すことでしょう。出会うことすべてに感謝し、すべてを生きる力の肥やしとしてたくましく、前へ進んで行ってほしいと思っています。

≪親にも皆勤賞≫
 ふじようちえんは、一日も休まずに幼稚園に来てくれたお友だちに「皆勤賞一年間・二年間・三年間」をお渡ししています。本当は、休まず毎日登園した子も、休みがあった子も、その頑張りに皆勤賞を出したい思いなのです。でも、規定と思いは別としなくてはならないので、ご容赦願いたいと思います。
 一口に皆勤賞とは言っても、いろんな天候の状況や日々の体調、また、ご家族のご事情等々・・・様々な状況を乗り越えなくては達成できません。それだけに、皆勤賞は価値があり、達成することは本当に大変なことだと思います。
この皆勤賞、当然ですが、子ども一人で成し遂げられるものでありません。そこには、ご家族の支え、励まし、毎日のご努力、ご協力があって初めて成り立つものです。
 私は、皆勤賞の賞状があるなしではなく、ご家族、特にお母様にも皆勤賞をお送りしたいと思います。

お母様方へ、
 『あなたは、幼稚園児の親として、お子様を幼稚園に送り出して頂きました。本当にご苦労様でした。親だから、当たり前と言えばそうですが、毎日のこと、その積み重ねは、これからの子育て、教育に大変大きな意味と価値を持ってくることと思います。朝、園へ送り出す時は、親を実感する嬉しさと何とも言えない親としての心配もあり・・・の日々だったのではないでしょうか?でも、これこそが親なればこその時間なのです。そして、この親をする時間は、これからも形を変えながら続いていきます。
 子どもの成長とともに親の年齢も上がるばかりですが、これからもしっかり親をして、親を楽しみ、家族を楽しみ、幸せな人生をみんなで送りましょう!!
子どもがいるからこその親、子どもがいるからこそ家族をやれているのです。改めて、自分の子どもに生まれて来てくれたことに感謝しましょう。ありがとう!! 』
ささやかですが、私からご家族様、お母様方への助演皆勤賞?の表彰でした。

≪卒園する皆さんへ≫
 ご卒園おめでとうございます。ふじようちえんのこと忘れないでね。
今、これから始まる未来に向けて、園長先生から一言伝えておきたいことがあります。みんなは、ふじようちえんに来て、いろいろなことを見つけたり、出来るようになったり、多くのお友だちもでき、一緒に力をあわせることのすごさやうれしさを体験しました。そして、この楽しい日々は光のようなスピードで過ぎていきました。
 みんなには、『思いやりがあって、自立した子どもになってほしい』と思っていました。そして、その通りにみんなは、幼稚園でお友だちや動物、自然、道具へ、または、各行事を通じて・・・いろんな思いやりを育てることが出来ました。
 実は、この思いやりこそが、自立には大切なのです。
自立している姿は、自分で考え、自ら行動し、自分が責任をもつことだと思います。難しいことではありません。道に落ちているゴミに気づいたら、拾ってごみ箱に捨てることができる人になってほしいのです。きれいな街の方がみんな気持ちいいだろうと思いやる心、その思いやりが考える源泉になり、行動につながっていくのです。
 さらに、これからの未来で大切なことは、人のせいにしないことです。何でもかんでも人のせい、学校のせい、社会のせいにしないこと。つまり、何かに依存しない生き方が重要なのです。世の中は、一人では生きて行けないのは承知の上であえて言います。依存しない生き方・・・難しいけどそのコツは一つあります。それは、何かに、誰かに頼ることばかりを考えるより、自分から『ありがとう』を言われることをいっぱいすることなのです。どんなところでも、小さなことでも『ありがとう』をいっぱい言われる人は、そこに居なくてはならない人となり、自立した人として光り輝いて生きて行くのです。何より、『ありがとう』をいっぱい集める人が一番幸せになれるのです。皆さんの人生が、いっぱいの『ありがとう』を言われる人になって、光り輝きますように願っています。ふじようちえんは、いつでも、いつまでもみんなの人生を応援しています。

園長だより vol . 80 (2010.3.18)
by 園長 加藤積一 | 2010年3月18日 19:17 | 園長だより

2010.3月 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

♪灯りをつけましょ、ぼんぼりに~お花をあげましょ、ももの花、五人囃子の~
3月3日、ひなまつり、元気な歌声が園舎に響きました。ひな壇のお雛様、今日は、いつもにも増して微笑んでいるように見えました。
 冬から春に移るこの季節、気温も上がったり、下がったり、まだまだ寒さのぶり返しもありそうですね。皆様、お変わりありませんか?
 実は、今日、新園舎竣工式を行ってからちょうど3年目にあたります。以来、各方面でふじようちえんの楕円形園舎にご興味を持って頂き、国内はもとより、海外からも多くの方々にご見学頂いており、恐縮しながらも光栄に感じております。
昨日、たまたま、カナダ・ケベック州から20人の建築家の卵の学生が、ノルエー・オスロから同じく35人の学生がみえました。カナダ・ノルウェーとくれば、バンクーバーオリンピック。なんと言うめぐり合わせか?挨拶もそこそこに、金メダルが頭の中を駆け巡り、『金メダル、おめでとう!! オリンピックの成功、おめでとう!!』と(日本の残念さとともに)祝福していました。でも、日本や海外の選手の健闘に感動と勇気を頂き、「私たちも頑張ろう」と思わせてくれた17日間でした。

≪未来を売っている!? キッザニア≫
 先日、卒園遠足でキッザニアに行って来ました。子どもたちが80種類以上の仕事にチャレンジでき、楽しみながら社会のしくみを学ぶことが出来るところです。
 私たち大人もワクワクする本物そっくりの街でいろいろな仕事を体験しました。
私は、最初、単純にいろんな職業を体験できて面白そうだと考えていたのですが、よく見ると、体験する内容もかなり本格的なものですし、自ら動いて好きな仕事を選ばなきゃならないし、自分でその仕事の窓口に行きエントリーしなくてはならないし、混んでいれば順番待ちもしなくてはなりません。そして、仕事体験の現場には、先生も親もいません。自らの力でやっていかなければならないのです。今までの育ちの経験から見ても、この環境はあまり体験しなかったことだと思います。
日頃の生活と違い、私たち大人は『あれをしなさい、こうしなさい、これがいい・・・』一切指示はせず、ただただ子どもたちのチャレンジを見守っているだけなのです。
 最初は、どんな風に仕事体験するのか不安そうなお友だちも、何か一つ体験してみると要領がわかったのか、いろいろな仕事にチャレンジし始めるのでした。
 そこにいたのは、指示待ち・管理されることに慣れてしまった子どもたちとは逆の目をキラキラと輝かせた子どもたちでした。輝く子どもの瞳が一番ですね。
 大人の世界でも、仕事の効率と言う観点から、やる気の法則と言うのがあります。例えば、ある仕事を、上司に言われてやる効率を1とすると、その仕事の意味を理解してやる効率は、1.6倍になるそうです。そして、自ら工夫してやる場合の効率は、1.6の二乗の2.56倍、さらにその仕事に感動や共感を得てやると1.6の三乗の4.09倍になるとの事です。そんなことを思い出しながら、自ら決めて行動することの大切さ、やる気のすごさを改めて勉強させてもらいました。
 また、各仕事で共通していることに驚いたことがあります。それは、子どもに対しても敬語を使っているのです。名前の呼び方も、○○さん、と言う、さん付けです。子どもを子ども扱いしていない、大人への対応と同様に、言葉使いや丁寧な指示をしているのです。何故かと関係者に伺ってみたら、『仕事は、大人の活動と定義づけ、大人と接するように対応しています。』とのこと。確かに、仕事するのは、大人ですから、すべて大人として対応しているのです。施設も素晴らしいと思いましたが、この細やかな対応こそ、キッザニアの真ん中にある心ではないかと思いました。
 ちなみに、一番人気の仕事は、防火服を着て、消防車に乗り、水を出し、火を消す消防士さん。次にハイチューやアイスクリームを作って食べれる仕事、はとバス添乗員などの乗り物系や警察官も人気があるとのことです。人気=夢ですかね?
 未来を売っているキッザニアで子どもが育つ大きな切り口に出会いました。よく見ると、幼稚園でやっているモンテソーリ教育の「日常生活の練習」の延長のようなところなのですね。

≪イクメンVSタンメン≫
 立ち寄った書店で『最新イクメン白書』と題している雑誌が目に止まりました。
「育児する男子」を“イクメン”と呼んでいます。この言葉、私も先日のTVで初めて知りました。男性が育児?と聞くとちょっと昔の感覚では想像すら出来ない方もいるのかもしれませんね。が、男性の教諭や保育士がいる我々にとっては当たり前であり、こんなに楽しく、うれしい時間ですから、多くの方に体験してほしいとすら思うのであります。
 その雑誌で“大切な家族時間、デキる男はどうしている?”と言う題で、家族時間に注目しています。世の中の価値観も変化して、お金すべて的価値観から、家族の幸せが精神的豊かさの中心になってきているような感じがします。つまり、がむしゃらに「時間を仕事に投資する」だけではもはや家族をHappyに出来ない時代、また、少しでも多くの時間を家族に投資すれば、家族が笑顔になり、最大限のHappyにつながることが分かってきたからだと思うのです。さらに、家族時間の価値は、「長さ×質」で決まるそうです。簡単に言えば、家族と過ごす楽しい時間を如何につくるか?と言うことです。まぁ、雑誌的結論ですね。なかなか出来ないのが現実です。
 仲間と食事しながらこんな話をしていると、ある人が『私たちの時代は、イクメンよりもタンメンに興味が行った時代だなぁ』と一言。そうだよな、子どもの食べ切れないタンメンを食べたり、分けたり・・・そんなことを思い出しました。家族で一緒にタンメンを食べるとみんな幸せになれる!!単純ですが当時の男性の子育ては一緒にご飯を食べることに尽きたように思います。まぁ、イクメンと言う新しい言葉で、男性の育児・子育てが注目を浴びること、子どもの育ちに社会が目を向けてくれることに感謝致します。イクメンを実行するか?家族で一緒にタンメンを食べる道を選ぶか? 
私は、当然、大盛りのタンメンを選びますね。

園長だより vol.79  2010.3.3
by 園長 加藤積一 | 2010年3月3日 16:25 | 園長だより

2010.2月 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 歩いていると季節の移り変わりがよくわかります。今朝、あるお宅の庭に梅の花が咲き始めているのを見つけました。不思議ですが、寒さの中、自然の営みに触れ、温かい気分になり心が和みました。
春一番が待ち遠しい今日この頃です。皆様、いかがお過ごしですか?
 
≪この時期に水!!≫
 幼稚園のツリーハウス横にある早咲きの桜(種子島の桜・・・通称ロケット桜)もつぼみを膨らませ、今にでも咲きそうな勢いになりました。立春を過ぎたとは言え、まだまだ寒い中ですが、子どもたちは、なんと井戸水遊びに夢中です。子どもたちに聞いてみると、昨年暮に完成した昔懐かしい手押しポンプで一日一回水汲みをしないと気分が落ち着かないとのこと・・・水を汲み、水を溜め、水をバケツで砂場に運び、またその繰り返し・・・時には袖も濡らし、靴も濡らしながら遊んでいます。一度濡れると次は注意して汲んだり運んだり、時にはお友だちと一緒に協力してバケツを2人で持って運んでいます。井戸水遊びから、注意する力やちょっと先を予測する力が育っています。工夫して、やがて、砂場に湖を造ると言う計画を立て、みんなで協力して実行・・・水と関わり、友だち関係、社会性への展開へと遊びは、進化して行きます。真冬とは思えないような水遊び、その光景の中にも、しっかり育っている子どもたちの姿を見ました。でも、夏になったらいったい・・・どうなるんでしょうか?

≪一生ものの宝箱≫
 先日、有名な日本料理の料理人の方の講演会がありました。あまり聞く機会が無い料理の世界や美味しさについてのお話でした。例えば、日本料理のコースでは、最初の3品(酢物、煮物、魚)で勝負しているとのこと、なぜかと言えば、その3品の味でその後のお料理への期待感を持ってもらうようにしているし、10人位の大勢で食べる時は、どうしても料理より会話が中心になってしまうので順番で出てくるお料理の途中に、飛び切り美味しいものを出し、会話中心の空気から再度料理に注目してもらうようにしているそうです。いろいろな状況を想定しているのです。多分、さらに細やかな気くばり、心くばりが潜んでいるはずです。
 また、私たちは、「ごはんが美味しい!!」とよく言いますが、ごはんのどこが美味しいのか?食感、温度、輝き、香り・・・いろいろな美味しさがあり、どこが美味しいかを見つけていくことも料理人には鍛錬が必要だそうです。では、「なぜ、美味しく感じるのか?」・・・美味しさ=うまみ(旨味)だそうです。その旨味を感じるところ(レセプター)が舌に一ヶ所あり、そこで美味しく感じているのが私たちのうまさを感じるシステムだそうです。ちなみに、旨味と甘味のレセプターは、一ヶ所づつ、苦味のレセプターは50ヶ所以上あり、これは、原始時代より食べて良いもの良くないものを見分ける為に発達したもの。さらに、嗅覚に至っては、約380種類もの匂いを感じるレセプターがあるそうです。なるほど、口より先に鼻で臭いを感じ、食べるもの食べないものを決めて様々な毒から体を守っていたのです。舌より嗅覚の方が、人間が生き続ける為の基盤となる機能ということなのです。
 このお話を伺い、味覚だけでなく、香りや食感も子どもが育つこの時期にこそ大切なこと、そして、本物に触れてもらいたいと思いました。香りを感じること、感じ取れる教育も必要だと思いました。
 幼稚園では、履物をそろえる、戸をきちんと閉める、蛇口をしっかり閉める・・・当たり前のようですが、一つ一つ子どもたち自らが行うように取り組んでいます。なぜならば、この幼児期に身に付いたものは一生にわたっての心構えや姿勢、美しい身のこなしに影響するものだからです。
まさしく「幼稚園は、一生ものの宝箱」という所以なのです。
今でも、私は、保育園当時のお昼に食べた“瓶ヨーグルト”の紙蓋を開けたときの香りを憶えています。香りでよみがえる記憶、あの場面・・・皆様もありますよね。臭いや香りに敏感な社会ですが、子どもの育ちには、いろいろな臭い香り体験も必要なのです。
ちなみに、当然、子どもですから、紙蓋に付いていたヨーグルト、しっかり舐めました。今は、しません。

≪えほん駅伝≫
 今、長時間保育の“今月のプロジェクト”では、「えほん駅伝」と名打って、先生たちが協力し合って毎日絵本を一冊づつ読んでいく保育活動が続いています。駅伝だから、北海道から沖縄までの各都市にシールを貼っていくカードも使い、お友だちが楽しみながら絵本を好きになってもらいたいと活動しています。一般的に、ただ預かるだけの長時間保育と思われがちですが、内容は毎月先生方が思考を凝らしてメニューを考えていて、とても楽しいものばかりです。
 そもそも、ふじようちえんの長時間保育は、家に帰ってもご家族のお仕事やご都合で面倒見る方がいないお子様に対応するものと言うことと、もう一方では、家に帰って面倒を見る方がいるけれども、一人で遊んでもつまらないし、毎日TVやゲームばかりでは・・・まして、外で遊ぶには道路等々危なくて心配。さらに幼稚園でお友だちと過ごす方が、いろいろな体験もでき、ある面、育ちの環境としては良いのではないかと言うものがありました。子どもを預けるにも、両面があるのです。そのような意味で、毎月の長時間保育アクティビティーを全園児に配布させて頂いております。
 毎月のアクティビティーとプロジェクト、いろいろ準備して、子どもの育つ環境作りに頑張って行きます。以上の意味を含んだ上で、どうぞ皆様も、お気軽に長時間保育も子どもの育ちにご活用下さい。やはり、食べ物系の日、作ったり、食べたりの日が人気のようですね。

≪劇で育つ≫
 今、子どもたちは、一所懸命に劇の練習をしています。台詞を覚え、歌を歌い、動きを覚え、自分の出番にドキドキし、人前で緊張する経験をしています。そして、それぞれのクラスが、みんなで力を合わせて一つの劇を作り上げようとしています。
まさに、この瞬間こそが“成長をしている子どもたち”そのものなのです。ついつい大人は劇のうまさや出来栄えに目が行きがち、ものさしを合わせがちですが、成果よりも一人一人がその役に取り組んでいる姿をしっかり見て頂きたいと思っています。そして、お子様がその役を演じるまでのプロセスに思いをめぐらせて見てください。そこには、自立へと向かっているお子様の姿が浮かんでくることでしょう。
とにかく一人でやるしかない舞台の上では、本人がすべてなのです。いくらお父さんお母さんが頑張っても、観客席から応援してあげることしかできないのです。やがて、台詞を言い、出番が終わった時のホッとした気持ちや劇が終わって、みんなでやり遂げた達成感を味わうことでしょう。
子どもの育ちが家族の幸せ!!
そんな劇発表会の一日になりますように・・・。

園長だより vol . 78 (2010.2.12)
by 園長 加藤積一 | 2010年2月12日 15:18 | 園長だより

2010.1月 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 新年、あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い致します。
初日の出に赤く輝く富士山を幼稚園正門付近で見ながら、子どもたち、ご家族様、教職員みんながこの一年また無事に過ごせますように、健やかに育ちますように、いっぱい良いことがありますようにと一人祈っていました。まぁ、お願いごとばかりから新年が始まりましたね。
 お餅、おせちにお年玉、そして初詣・・・お正月、皆様いかがお過ごしでしたか? ご実家や田舎に戻り、久しぶりにご家族、ご親戚一同に集まって、にぎやかに過ごされた方も多いのではないでしょうか?みんなが元気に会えるだけでお正月は、価値がありますよね。
でも、中には、にぎやか過ぎて、お正月もいいけど・・・早く幼稚園や学校が始まってくれないかな・・・なんて感じた方もいるのではないでしょうか?・・・いませんよね!?

 先日の箱根駅伝すごかったですね。各選手の頑張りを見ていると『自分も今年は、頑張ろう!!』と触発されました。でも、残念ながら、この決意は、駅伝放送終了とともに薄れて行く運命でした。
そんな時、ある言葉に出会いました。ご紹介します。
 『いつはじめるべきか考えている間に、はじめるにはすでに遅くなっている』
(ローマ帝国時代の修辞学者クインティリアヌス)
よく言われる“感動”と似ています・・・感動とは、“感即動”と言われるように、“感じたらすぐ行動する”こと。私は、この言葉を今年の心がけにしたいと思います。
 今まで通り、子どもの育ちを真ん中に、リアルで、ライヴで、本物で、ドラマチックな日々を子どもたちと過ごしていこうと思います。些細な例で恐縮ですが、小さな石ころ一つでも、小枝一本、紙切れ一枚でも子どもたちの育ちに貢献できるように教職員一同、力を合わせて頑張って参ります。

 いよいよ三学期が始まりました。年少さんにとっては、一年のまとめの時期であり、年長さんにとっては、残りわずかの幼稚園生活になりましたが、今のお友だちと一緒にいる時間、二度と帰ってこない時を大切に過ごして下さいね。
 そして、今学期には、子どもたちのそれぞれの育ちのペースを大切にしながらも、クラスごとに力を合わせて取り組む劇発表会もあり、また、節分やひな祭りの季節行事も体験し、楽しみながら日々過ごしていきます。自立に向かう子どもたちの成長がよくわかるのも今学期の特徴です。どうぞ、ご家庭でもお子様の話を聞いてあげてください。忙しくても、否、忙しいからこそ、話を聞くだけで子どもは成長するものです。話を聞いてくれた安心感、認められている存在感がますます子どもの育ちに火をつけます。恥ずかしながら、反省を込めて言えば、歌詞の文句ではありませんが、『子育ては、わすれもの、過ぎてから気がつく』と言うのが私の実感です。まったく、過ぎてから気づくことばかりです。
皆様は、そんな思いをしないように、目の前にいるお子様に、今、出来ることをしてあげて下さい。
話を聞いたり、話をしたり、絵本を読んだり、公園で遊んだり・・・あの時やっておけば・・・時間は後戻りできません。
『いつはじめるべきか考えている間に、はじめるにはすでに遅くなっている』 がんばりましょう!!

園長だより vol . 77 (2010.1.8)
by 園長 加藤積一 | 2010年1月8日 15:20 | 園長だより

2009.12月 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 大根掘り、脱穀精米、落花生、みかんと柿の収穫…と続いた実りの秋もそろそろ幕を閉じ、サンタクロースとお餅つきの師走になりました。
これから厳しい寒さの季節を迎えます。皆様、いかがお過ごしですか?

 ハルちゃんの背中に赤く紅葉した葉っぱが数枚のっていました。見上げると、南京はぜの木が紅葉真っ盛りです。同時にたくさんの実をつけ、近くの地面は、はぜの実で埋め尽くされています。お友だちは、その実を踏んで、はじけるような感触や音が楽しくて大喜びで遊んでいます。やがて、子どもたちのお掃除隊がやってきて掃き集めて、落ち葉プールに貯めています。この落葉プールでまた葉っぱと遊ぶお友だちもいます。全身落葉だらけになっています。
こんな感じで季節の変化をいろいろな形で、関わり合いながら過ごしています。

 今学期は、インフルエンザ関連のことでご協力賜り心より感謝申し上げます。幼稚園でも引き続き、手洗い、うがい、消毒を行って参ります。どうぞよろしくお願い致します。また、毎日のメールにてインフルエンザの状況報告させて頂いております。度々のメールに一部、関係ないからうるさい、邪魔だ、とのお叱りも頂いており、ご迷惑をお掛けしていることを深くお詫び申し上げます。今期に限り、感染力が強いインフルエンザへの即時対応をするため、また、お子様への感染防止・安全確保の観点から行っております。まだまだ感染が拡大縮少を繰り返しています。現時点での判断として、大変恐縮ですが今しばらく継続させて頂きたいと思います。この点も合わせてご理解ご協力の程どうぞよろしくお願い致します。

 毎年のことですが、早くやろうと思って中々出来ない大掃除を先日始めてみました。普段掃除しないところからたくさんの昔の写真が出てきました。『あぁ、こんな時、あったな!!』とか、『この時はまだ細かったな!!』なんてことを一人思い出に慕っていたら、何のことはない掃除が進まず、時間だけが過ぎてしまいました。また今年も…。余談ですが、その時見つけた写真の一枚にディズニーランド開園一ヵ月後(26年前)のものがありました。写っていた仲間も懐かしいのですが、ほとんどの樹木が小さくて緑が少ない風景です。それなりにサッパリしているディズニーランドもいいですよ。(残念ですが、これが大掃除の成果です。)

≪おむすびとおにぎりの違い?≫
 時々、ふじようちえんのホームページに動画を載せています。先日、おにぎり会の画像を載せた時、コメントで“おにぎり”と“おむすび”の違いとは、・・・数年前の園長だよりに書きましたのでご覧下さい。ということで終わりにしていましたら、何人もの方々に『園長先生、“おにぎり”と“おむすび”の違いって何ですか?』の質問を受けましたので今回は、この話を思い出しながら、お伝えさせて頂きます。
 まず、最初になんとなく、どうでもいいこの違いに疑問を持ち、好奇心のみで考えてみたのです。そして、独断と偏見で、おむすびは、むすびと言う意味から、人と人を“結び合わせる”ことにつながり、出会いや縁結びを意味していて大変縁起が良いものだと考えました。合わせて、おにぎりは、“鬼を切る”につながり、邪悪なものを断ち切る意味をもっているもの、これも縁起が良いものなのだと自己解釈で一方的にお伝えしました。
 その後、皆様から貴重なご意見や参考文献・資料を基にご説明も頂きました。
結論から言うと、やはり明確な答えには至りませんでした。でも、どうやら“おにぎり”と“おむすび”以前に“握り飯”(調理した飯を手で握りかためた食品、携帯食)が存在しているのです。食事の仕方の一つとして、平安時代の“屯食”(とんじき、兵がいる所の食事)は握り飯であったということです。そして、後年、江戸時代の享保年間(1716~36)あたりから“ニギリメシ”と呼ぶようになり、“ムスビ”は江戸時代中ごろ以降から使われた言葉とのことです。結局、「お」は接頭語として考え、にぎりめしをいう丁寧語が“おにぎり”であり、その丁寧語の中で女性や子どもが使う言葉として、“おむすび”と言ってきたようです。個人的には、“結び”と“鬼を切る”にこだわりたい気持ちが強いですが…。

≪サンタが、ふじようちえんにやって来た!!≫
 もうすぐ、クリスマスフェスタですね。みんな頑張って制作や歌の練習をしています。
 ぜひ、ご家族様みんなご一緒にお子様の作品や元気に歌う姿をご覧下さい。
クリスマスと言えば、サンタクロースですが、毎年やってくるサンタクロースさん、実は、幼稚園のお近くにお住まいです。そして、昔からサンタクロースだったのではなく、その昔は奥様に毎日、髭をそってもらうほど仲良しのご夫婦でした。が、奥様が亡くなられてから髭を剃らずにそのままにしていました。伸びた髭がだんだんと周りの友達から、『サンタクロースに似ている』と言われるようになり、本人もそう感じ、サンタクロースのライセンスも取得されたとのことです。つまり、公式のサンタクロース資格をお持ちの方であり、亡き奥様との思い出を大切にされているのです。
 よくこの時期、近所でお会いすると、『あんまり近くのコンビニに行かないほうがいいよ、サンタがジュース買っていた』なんて言われちゃう…なんて冗談を言ってます。でも、正直、こんなラッキーな状況は、そんなに無いですよね。さらに、横田基地関係の皆様にもお手伝い頂き、サンタやその奥様にふんしたり、トナカイにツリーになって子どもたちへプレゼントを持ってやって来てくれます。一時的には、サンタクロースが園庭に2,3人いる光景になりますが、サンタクロースも1人より多くいたほうがいいと思い、みんなで楽しく過ごしています。また、クリスマスに際して、子どもたちに藤の会よりプレゼントをご用意頂いております。そして、役員様方に、このプレゼントの選定や段取り等々もして頂いています。このようにクリスマス会にもたくさんの縁の下の力持ちがいます。
皆様、毎年、本当にありがとうございます。
 今回、初めてサンタクロースの正体をお伝えしましたが、子どもたちは夢を描き、胸をワクワクさせている行事の一つがクリスマスです。子どもの夢見る心を大切に、今までの話は、ご父母様の胸の中にしまっておいて下さいね。
 誰がなんと言っても、サンタクロースは、遠い世界から、トナカイのソリに乗ってやってくるものなのです。いいですね。へんな園長だよりになってしまいました。 
どうぞよろしくお願いいたします。

園長だより vol . 75 (2009.12.1)
by 園長 加藤積一 | 2009年12月1日 11:36 | 園長だより