2008.3.18 園長だより
2008年03月18日 / 園長だより藤幼稚園のご父母のみなさまへ
朝、窓を開けると、♪ホ~~ホケキョ、ホ~~ホケキョのウグイスの唄声が聞こえました。爽やかな気分で、桜の木を見るとだいぶ蕾も膨らんできています。
いよいよ春本番。皆様、いかがお過ごしですか?
先日、この暖かさに誘われて、街の中を自転車でぐるぐる、ついでにショッピングモールもぐるぐる。児童公園やお店で多くの小さなお友だちにもたくさん会いました。園長先生は、みんなからいろんな所で声をかけられるのが大好きです。嬉しいのと同時に誇りでもあります。それは、園長先生ぐらいの年令の人で、こんな小さなお友だちから声をかけて貰えるなんて、そんなにないと思うからです。でも、時々、お店の試食コーナーでつまんでいるその時に、『あっ、園長先生!!』と言う声、試食をつまみながら思わず振り向いて『食べてみる?』なんてこともありました。バツが悪く、かっこ悪い時もありますね。
短い中にも多くの内容があった3学期も、本日の修業式で平成19年度が終わりました。特に3月は、各クラスのお楽しみ会、演奏会に最後のファミリーランチ、そしておめでとうの会等々、皆様にご参加ご協力頂き、無事終了することができました。ありがとうございました。特におめでとうの会では、オレンジ色も鮮やかだった藤の会本部役員さんと各クラス役員さんにいろいろとお世話になり心より感謝申し上げます。教職員一同、あんなに子どもたちと一緒に盛り上がり、楽しい時間を過ごせたことがとても良い思い出となりました。正直、先生たちが一番楽しんじゃったみたいでしたね。すみません。
リレーや白い顔?すごく、楽しかったです。(大縄跳び練習が必要でした)
季節の移り変わりと共に子どもたちの育ちも、卒園して一年生になったり、進級してお兄さん、お姉さんになったりとそれぞれに環境が変化する時期です。変化するこの時期、いわゆる竹の節のごとく、子どもの育ちの節目と思います。さらに竹同様に節があるからこそ竹はしなることができ、強い雨や風、雪の重みにも耐え、跳ね返す力をも備えるようになるのです。節は大切です。では育ちの節はどうしたら作れるのか?そんなに大げさなことではなく、子どもたちに小さな自覚を芽生えさせることがよいと思うのです。では、その小さな自覚は何かと言うと、春休みになんでもいいからお母さんのお手伝いをさせることから始まります。毎日決まったお手伝いをさせること、終わったら『ありがとう、○○がやってくれて助かるわ!!』の一言を耳のそばでそっとささやくのです。この“ささやき”が自覚を促す一番のコツだと思ってます。是非、やってみて下さい。
現実は、ほとんどのご家庭で、お手伝い自体で『もういい、もういいからあっち行ってて!!』の声が聞こえてきそう、と言うところでしょうかね。
≪感心した話≫
この話は、雑誌の編集長である友人の書いた文章です。皆様にお伝えします。
立川志の輔の落語を聴いていた。演目は「親の顔」。子どものテストの成績が悪いということで学校の先生に呼び出された大工の父親が、息子や先生と織りなす軽妙な噺だが、その中でテスト問題とそれに対する子どもの答でこんな場面があり、思わずなるほどと感心した。
問題は、「ミカンが81個あります。これを3人に等しく分けなさい」。子どもの答は、「ジューサーでジュースにする」。学校のテストということで言えば、もちろん正解は「27個ずつ分ける」だろう。しかし、父親になんでジューサーなんだと叱られた子どもは、ミカンによって大きさも違うし、甘いミカンもあれば、酸っぱいミカンもある。自分は酸っぱいミカンを食べるのは嫌だけれども、だからといって友だちに酸っぱいミカンを食べさせるのも可哀相だ。だから、ジューサーでジュースにすれば、大きいのも、小さいのも、甘いのも、酸っぱいのも「等しく分ける」ことができるじゃないか、と答える。
学校のテストでは零点だけれども、子どもの世界ではジューサーを使って等しく分けるほうがむしろ“正解”かも知れない。学校教育を否定的に捉えるつもりは毛頭ないが、学校教育の発想だけでは“正解”に辿り着けないこともあるのではないだろうか。敢えて極論を言うと、友だちと思い切り遊ぶこともせず、勉強ばかりしている子どもは、「81個のミカンを3人で等しく分けると27個になる」と即座に答えるだろう。抽象的な数の概念から言えば、確かに「等しい」のは27個で、それが
正しい答になる。一方、友だちと濃密に関わって遊んでいる子どもは、単にミカンの数の問題ではなく、その大きさや甘さ、酸っぱさという視点から、友だちとの関係を想像しながら「等しさ」を考える。算数では間違いかも知れないが、関係性という変数を加味すれば、この「等しさ」もある意味で正しい。狭義の学校教育だけでは育てられない大事なもの、それをどう育むかが最も現代的な課題と言えはしないだろうか。ちなみに、我が子の答に「惜しいけど、お前の答は違う」と言った大工の父親が示した答は、「81個のミカンはジューサーに入らない」だった。お後が宜しいようで…。
≪山の名前、ご存知ですか?≫
幼稚園正門入口から見る富士山が、すごく大きくみえます。ふじようちえんの藤と富士をかけているわけでは無いですが、富士山が良く見えてラッキー!!といつも思っています。
確かに山と言えば、富士山なのですが、最近、奥多摩の山々もきれいに見える日が多くあります。富士山よりもむしろこの多摩・立川地域に近く、キャンプや川遊び等でなじみ深い場所でもあります。お友だちがこの地域で育っていく時間をしっかりと見つづけてくれる山々です。幼い時過ごすこの地域をよく知っておくのもいいかも知れませんね。一つだけでも知っておいて下さい。富士山に向かって右側へ山の稜線をたどると、俗称“ぞう”と言われるように象の頭と耳の部分に似ている山があります。これが、大岳山(おおだけさん・1226m)です。他と比べても人目でそれとわかる特徴ある山容で、奥多摩のシンボル的な山です。そのそばに御岳山、三頭山等々が見えます。今度機会がありましたら、子どもたちの故郷になるこの地の山々を一緒に見て下さい。
≪みんなは、ダイヤモンド!! そつえんじのみなさんへ≫
みんなはふじようちえんでいっぱいあそんで、いろんなことができるようになりました。そして、いっぱいのおともだちができ、なかよくなりました。これからも、みんなでちからをあわせることをわすれないでね。あと、おともだちがこまっていたらたすけてあげてください。
ありがとうのきもち、だれかをおもいやるこころをもったひとになってください。ふじようちえんは『おもいやりがあって、じりつしたこども』をいつもめざしています。みんなはじゅうぶんにそういうこどもたちになりました。
どうか、おとなになったとき、ひととしてじりつして、よりよくいきて、よりよいよのなかをつくっていってください。みんなは、すなばであつめたほうせきよりもかがやくダイヤモンドです!! いまはいしころでもみがいて、みがいて、みがきつづければかならずみんなダイヤモンドになれます。
がんばれ!!一年生!! そして、みんなすごくたのしいじかんをありがとう!! さぁ、発進です!!
えんちょうだより 2008.3.18 vol.58