ふじようちえん

2025年度 1学期始業式 園長だよりvol . 289 (2025.4.7)

2025年04月07日 / 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ
 
ご入園、ご進級、おめでとうございます。心よりお喜び申し上げます。

 ご家族の皆様おかれましても、この良き日を迎えられましたことは何よりの喜びですし、これからのお子様の健やかな成長が益々楽しみになるばかりですね。
 入園式に合わせるように幼稚園の桜も咲き、まるで、これからの始まる集団生活の中でなかよしのお友だちができることを一緒に喜んでくれているかのようです。
 新年度を迎え、私ども教職員一同気分新たに力を合わせてお子様の育ちのお手伝いに頑張って参ります。皆様、本年度もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 本日、始業式を行い新学期がスタートしました。いよいよ、新しいクラスで、たくさんのお友だちと出会い、ご家族以外の大人と接し、様々なことを覚えたり、体験したり、子ども自らの育つ力を充分に発揮し、自立へと向かう時間が始まりました。
 始業式では、入園式でもお話させて頂きました“ごあいさつ、お返事、ありがとう”をいつも忘れないで言いましょう。もちろん、お家でもしましょう!!と話しました。幼稚園よりもお家で過ごす時間の方が圧倒的に多いのですから、お家でもご指導の程、よろしくお願い致します。毎日、一緒にいる我が子には日々大きな変化を感じないかも知れませんが、これからのお子様の成長は、自然の移り変わりよりも速い成長がみられます。おそらく、今が、一生で一番成長する時期、大切にしたい育ちの時間です。いっぱい楽しんでくださいね。

 私たちは、まず第一に子どもたちに、安全な環境の中で、安心して過ごしてもらいたいと思っています。その上で、幼稚園で毎日楽しく過ごし、学び成長して行ってほしいと思っています。単的に言えば、もう、来たくて、来たくてしょうがない所が幼稚園であり、そのぐらい幼稚園を好きになってほしいと思っています。
そこで“幼稚園探検”をして、好きな遊び、好きな場所、好きな先生やお友だち、花や木、動物、虫・・・何でもいいから、好きなものを見つけてみましょう!!と話しました。“好き”とか、“いいな”と感じることこそ育ちの入口、学びの芽だと思います。子どもたちは、様々な環境や状況と出会い、そこで興味が引き出され、多くの体験をして育っていきます。只、この時、私たち大人にとって大切なことは、子どもの“自ら育つ力”を信じてあげること、待つこと、見守ること、決して大人のものさしで興味を押しつけないこと、そして、子ども自ら見つけた何かを尊重してあげること、例えば、どこかで拾って来た葉っぱを汚いものとして非難しないこと等です。つまり、あれこれ言って子どもの“好き”の世界にあまり立ち入らないほうがいいようです。
 特に新入園児の皆さんにとっては、好きな何か(場所や遊び、先生や動物、虫、花、宝石、遊具・・・)に出会うことこそ、それまで幼稚園は好きだけど・・・何か漠然と抱いていた不安な気持ちを払しょくする大きな力になります。
 実際、幼稚園で好きな何かが見つかると・・・それまで正門の所で、泣いたり、もじもじして、親と離れられなかったお友だちも、逆に、送って来た親の方も振り返らず、一目散にお部屋に向かって走り出すのです。結果的に、これが親離れにつながり、自立への第一歩になっています。
 ただ、親としては、幼稚園の正門やバス乗車でお子様と離れるタイミングは、いつの時代も、誰でも、中々難しいものです。確かに、親にとっては多少の辛さ、寂しさ、心配する気持ちはありますし、あるのが当然ですが、子どもの自立のためと思い、スパッと分かれた方が、経験値から言っても、子どもたちは早く幼稚園に馴染み、幼稚園での集団生活のペースも掴みやすいように感じます。逆に、離れている方が、親子の信頼関係もいつも一緒に居た今までよりも深まるものと思います。よく考えてみると、この目に見えない親子の信頼関係の形も子どもの育ちと共にギアチェンジの時期を迎えているようです。そして、これこそが、“親も子も育つ”この季節ならではの特徴なのかも知れませんね。すべては、子どもの自立のために・・・。

 本年もまた日常の中で感じることを中心にお伝えして行こうと思います。誠に、駄文で恐縮ですがお付き合いの程、どうぞよろしくお願い致します。

2025年度 1学期始業式 園長だよりvol . 289 (2025.4.7)