ふじようちえん

園長だより vol . 303(2026.4.30)

2026年04月30日 / 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 ふじようちえん園名の源、藤の花が西側園庭で咲いています。ただ、あの有名なあしかがフラワーパークのような立派な花房はなく、少々小ぶりの花で逆に枝や葉がとてもよく伸びている藤の木です。これはこれでまぁいいか、と思う反面、本当は、子どもたちに立派な藤の花を見てもらいたいのですが、中々うまくいきません。その代わりと言ってはなんですが、正門近くには藤の花に似ていて、黄色い花が咲く黄花藤(キバナフジ)が綺麗に咲いています。珍しいので小さいですがご覧くださいませ。ちなみに花言葉は「相思相愛」とのことです。

 毎年、この時期になると西多摩郡日の出町の山からタケノコを採ってきます。今年は暖かさもあってか?たくさんのタケノコが採れたので各保育園にも分け、触れたり、においを嗅いだり、皮を剥いたりして楽しんでもらいました。幼稚園でもみんなで皮を剥いてみました。剥いても、剝いても、次から次へと新しい皮が出てきて子どもたちも興味津々、やがてスーパーで見たことがあるタケノコの姿が現れると、とても嬉しく感動ものでした。見たことがあるタケノコの姿になるまでを体験し、理解が深まった?ものと思います。大人は、お刺身、焼き、煮物にタケノコご飯等々、さまざまな形で理解を深めましょうね!?

≪行事で育つ、子どもたち≫
 若葉まぶしい季節、初夏を思わせる青空に、大きなこいのぼりがなかよく家族で泳いでいます。こいのぼりを見上げながら、おそらく、遠い昔の人も子どもが“健やかに育ちますように”という思いをこいのぼりに託していたものと感じ、時代がどんなに変わろうとも子を思う親の気持ちに変わりがないこと、今も昔も親の心は同じで、繋がっていることをつくづく感じました。
その親の思い、ご家族の思いを託されたこいのぼりたちは、その思いをしっかりと受け止めるかのように、大きな口を開け、たくさんの空気を吸いながら、力いっぱい泳いでいます。
 そして、4/28、子どもの日・お祝い会をしました。行事の意味、その歴史をお話したり、絵本を見たり、紙の棒につけたこいのぼり作り、新聞紙での兜を作り、かぶっては楽しんでいました。さらに鎧兜の甲冑飾りを着た武将姿を真ん中にクラスで写真を撮り、青空に泳ぐこいのぼりを見ながら、♪屋根より高い、こいのぼり~とみんなで大きな声で歌いました。子どもたちの元気な声とこいのぼりの歌詞、その状況が素晴らしい一体感を出していました。
 行事の起源や詳しいことはやがて理解する時がくると思いますが、幼稚園時代に体験する様々な行事は、意味を理解することより、まず体験することが大切だと考えています。見たり、触れたり、食したり…行事を実体験することこそ、将来の学びの深まりに役立つと信じています。まさに、行事で育つ子どもたち、端午の節句でした。

≪親が喜ぶと、子どもが育つ≫
 新年度、一学期が始まり、新入園児のお友だちも幼稚園に慣れた…と思ったら、楽しい連休がやってきました。連休はご家族で楽しい思い出をいっぱい作ってくださいね。そして、休み明けは…また、お母さんと幼稚園正門やバス停で泣きの別れが…でも、このようなことを繰り返しながら、それぞれに状況をわかり始め、それぞれの育ちのペースで、だんだん育って行くものです。毎日の泣きながらの登園も、その子なりの自立への道だと思います。繰り返しこそ気づきの第一歩、だから、みんな大丈夫‼
 合わせて、特に今の時期、お子様の幼稚園でのお話をしっかり聞いてあげてください。そして、いっぱい喜んであげてください。小さなことでも喜ぶ親の顔は、子どもにとって一番うれしいし、自信がつくものです。子どもにとって、親の笑顔、喜んでいる親の姿は記憶に深く刻まれていくものだと思います。
 忙しい毎日、ついつい指示、命令的な口調になりがちだと思いますが、子どもの良いところを見るようにしましょう。(これが難しいんですが…)
ダメ出しより、良い出し‼ですかね?子どもによって効き目は異なりますが。

≪砂場ときれいな石で育つ≫
 幼稚園の南側は、とても長い砂場になっています。そこでは毎日お友だちが、穴を掘ったり、山をつくったり、井戸からバケツで水を汲み、慎重に砂場まで運んで来ては、ザァーと一気に流したりして遊んでいます。砂場のシャベルやふるい、カップやバケツを持っている何人かが集まると、山だ、川だとみんながそれぞれにつくりたいものを口にしながら砂場遊びが始まります。最初、それぞれに作りたいものを口にしていましたが、そのうちお友だちと一緒につくるものが決まったのか?みんなで川やダム、大きなお山やトンネルづくりが始まって行くのです。一見、単なるお砂遊びと思いがちですが、仲間と遊ぶ中で、想像力を発揮し、何をつくるかという合意形成、そして、井戸で水を汲んでくる役、穴を深く掘る役、役割分担もしっかり体験しているのです。砂場の一場面も育ちの要素いっぱいですね。
 また、幼稚園の砂場には、きれいな石がたくさんうまっています。子どもたちには、『昨日の夜、流れ星がたくさんあったから、きれいな石がたくさん落ちているんだね』と作り話をしながら、きれいな石を見つけてみよう‼と言っています。虫や魚を自ら見つける経験が極端に少なくなった今だからこそ、貴重なきれいな石探しです。
 きれいな石は見つけた人がお家に持って帰ってよいことになっています。言わば、早い者勝ち、取ったもの勝ちの世界なのです。ただ、一つだけお約束があります。それは、きれいな石がたくさんとれたお友だちは、少ししか取れていないお友だちに分けてあげること、ということです。
 最初から、大人がきれいな石の数を決め、3個ね、とか4個ねとか限定してしまうのは、子どもたちの遊びを窮屈なものにしてしまい、面白くありません。また、きれいな石をたくさん見つけたお友だちは、見つけられないお友だちのことを思いやること、分けてあげることもとても大切な心の育ちだと思っています。人はどうしても自分さえ良ければ…という感覚になりがちですが、人のことを思いやり、きれいな石を分けることを少しづつ行うことから、他人への思いやりの芽生えにつながればと期待しています。
 手にしたきれいな石をにぎり、職員室に来て『きれいな石の袋ください』と自ら言います。すると、『はい、どうぞ』と袋がもらえ、『ありがとう‼︎』と言ってまた砂場へと走って行くのです。中には、きれいな石を持ってこないで袋だけもらいに来るお友だちもいますが、『石を見つけてから袋あげるね』と言われます。このようなことから幼稚園でのお約束を伝え、その約束を自ら守ることで育ちに役立てばと思っています。
 自分でみつけたきれいな石、『お母さんに見せるの?』と聞いたら、本当にうれしそうな顔でうなずいていました。そんな子どもの思いの塊、きれいな石で育っていますね。

園長だより vol . 303 (2026.4.30)