2017年3月17日 3学期終了式 園長だより
2017年03月17日 / 園長だより藤幼稚園のご父母のみなさまへ
春の温かさが恋しいな…と思っていたら、卒園生2人が高校卒業と大学、専門学校への進学の報告にやって来てくれました。すっかりおしとやか?になった2人は、昔の面影もあり、すぐに在園時代の光景を思い出しました。卒園して10年、ともに『幼稚園の時がすごく面白かった‼』と言ってくれ、今までにないうれしさに包まれました。その後、目を輝かせて、園内を廻り、暗くなっても砂場できれいな石を集めていました。大切な思い出と再び出会い、彼女たちも私もとても幸せな時間でした。それぞれの人生の区切り区切りに顔を出してくれる卒園生、見えるたびに大人になっていく立派な姿に、この仕事の本当の価値、やりがいを感じました。感謝‼
皆様、いかがお過ごしですか?季節は廻り、春を迎えようとしています。何かと生活に変化が起こる年度末、そして、季節の変わり目、お体ご自愛ください。また、花粉の季節、大変な方も多いかと思いますが、何とか乗り切りましょうね。
本日、本年度の修了式を行いました。修了式では、子どもたちに一学年の終わりは一つの区切りであることを竹に例えて伝えました。「竹は節があって強くなるもの、毎年毎年一つずつ節が出来て、雨が降っても、風が吹いても、ましてや台風が来ても倒れない強く大きな竹へと成長していくのです。皆さんも竹と同じように、一年一年過ぎるたびに節をつくり、強く、大きくなっていきます。そして、新しい節になることは、新しいお友だちも増えることなのです。いままで仲良くしたお友だちとも仲良くしながら、新しいクラス、それぞれに入学する小学校でもいっぱいお友だちをつくって下さい」とお話しました。
みんな、分ったかどうか?わかりませんが、本当の竹を手にしながらお話ししました。
以上のように平成28年度も無事に終えることが出来ました。これも、ご父母様、ご家族様、藤の会本部はじめ各チームご担当の皆様方の日頃からのご理解、ご協力があればこそのことと心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
本年度藤の会よりの記念品として、モンテッソーリライブラリーにある文化教育分野での動物、はちゅう類の内容で飼育しているイグアナやロシアリクガメのケースを購入させて頂きました。子どもたちがガラス越しに毎日観察できるようにと思ったのと、意外にも成長が早いイグちゃん(大人になると1.8mぐらいまで育つとのこと)のためにのびのび過ごせるように大きめのケースにしました。イグちゃんは、はちゅう類で唯一、人に慣れ、ご主人が理解できる?生物らしいのです。大きな音で驚かせないようにして、みんなで友だちになってあげて下さいね。(長命とのことです)
≪春の歌で育つ‼≫
園内にある小さな田んぼ、秋の稲刈りあとにチューリップの球根を植えておきました。春に出てくる、か弱い新芽が寒いだろうと思って、藁(わら)を全体に軽くかぶせておきました。先日、気が付くと、その藁の隙間から新芽が顔を出し始めていました。やがて、いろんな色の花が咲き、きれいなチューリップ畑になることでしょう。その横で子どもたちが大きな声で♪咲いた、咲いた、チューリップの花が、並んだ、並んだ、赤、白、黄色・・・と歌っている姿を想像し、何か嬉しくなりました。毎春、子どもは変わりますが繰り返されていく光景です。微笑ましいと同時に、子どもたちにとっては歌を実感できる絶好の機会にもなっています。まさしく、子どもたちは、チューリップを見て、触れて、感じ、また、歌で感じて、考える・・・何気ない春の光景の中に、子どもたちの育ちに役立つことがいっぱい詰まっています。ほんの数年前まで、すぐ近所にあった風景の中で、子どもたちは自然から様々なものを感じて育っていました。決して、懐かしさだけでなく、人の育ち、子どもの育ちでは、こういう自然の息吹や息遣いを感じとる力、情緒的な心を育てることが大切だと思います。春本番、外に出て、それぞれに春を体験、体感して下さいね。
春の歌・・・♪ちょうちょ、ちょうちょ 菜の葉にとまれ・・・、♪春の小川は、さらさら行くよ・・・歌と実体験は、心を成長させますね。
≪卒園児の皆さんへ≫
卒園児の皆さん、ご卒園、おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。
練習で修了証書を渡している時、みんなのキラキラした目に出会い、一人一人の素晴らしい将来を感じました。
アンパンマンの原作者、やなせたかしさんは人生の意味について『人生最大の喜びは何か?それはつまるところ、人を喜ばせることだと【人生は喜ばせごっこ】だと気づいた時、とても気が楽になった』と語っています。さらに「ぼくらはみんな、それぞれ違う思い出を持っている。そして、なるべくよい思い出を作りたいと思って人生を生きる」とも表現しています。
人は、何のために生まれてきたのか?それは幸せになるために生まれてきたのです。多くの人を喜ばせた人が一番幸せになるのです。人生は喜ばせごっこ、周りの人にたくさん喜んでもらえる小学生…そして大人になって下さい。
また、人生は、ジグソーパズルとも言えます。ジグソーパズルは様々なピースが集まって一つの絵になっています。一つだって欠けたら絵は完成しません。人生も同じ、良いこと、悪いことがあって、初めて人生というジグソーパズルが完成して行きます。 卒園児の皆さん、卒園は一つの通過点、ゴールではありません。一人の人間として自分の役割を見つけ、社会に貢献する人となるジグソーパズルを完成させる旅なのです。
さぁ、一歩、踏み出しましょう‼ 一歩、踏み出さない限り、向こう岸には永遠にたどり着けないのです。たとえその一歩で、崖から落ちるようなことがあっても、這い上がりまた一歩踏み出しましょう‼ Let s take a step!! 前へ、進め‼
最後に改めて、日頃よりご父母、ご家族の皆様にご理解、ご協力頂きまして、心より感謝申し上げます。お陰様で、子どもたちとの充実した時間を過ごすことができました。この育ちの時間が、子どもたちがこれから歩む幸せな人生の基礎、土台となったならば、私ども教職員一同この上ない喜びと存じております。
これからもお子様が健やかに育ち、ご家族様に良いことがいっぱいありますように、教職員一同お祈りしています。 ありがとうございました。
平成28年度 3学期 修了式 園長だより vol .177 (2017.3.17)