ふじようちえん

2010.3.18 園長だより

2010年03月18日 / 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 みんなが待ち望んでいた春になりました。
ぽかぽか陽気の中、子どもたちが園庭を走り回っています。その姿は、まるで、卒園を目前に幼稚園での時間を惜しみ、幼児期をいっぱい全身で感じておこうとしているように見えます。終わりと始まり、お別れと出会い、涙と笑顔・・・を感じる春です。
皆様、いかがお過ごしですか? 

 屋根の上で卒園式の練習をしました。生まれて初めて自らが主人公で行う礼式です。卒園児たちは、しっかりとした足取りで壇上を進み、緊張した中にも修了証書を受け取り、きちんと礼をし、降壇します。その姿に子どもたちの成長を感じ、入園式の時、泣いてお母さんから離れられない風景を思い出しました。あれから・・・みんな成長しました。
 年少さんの各部屋からは、力強い元気な歌声が聞こえています。よく聞くと、卒園式で歌う『おわかれかいのうた』でした。年少さんもみんなで気持ちを一つにして、年長さんの巣立ちをお祝いしています。これが、ふじようちえんです。

 本日、修了式を終え、無事平成21年度を終えることが出来ました。これもひとえにご父母様、ご家族様のご理解とご協力があればこそと、心より感謝申し上げます。
 特に、藤の会の本部役員様をはじめ、クラス役員様、各チームの皆様方、各行事にお手伝い頂きました皆様には、お忙しい中ご協力頂き本当にありがとうございました。お蔭様で一年を通じて子どもたちも、とてもよい思い出が出来たことと思います。
 この様々な思い出を力にして、子どもたちは新しいクラスや小学校で新しい出会いとともに新たな一歩を踏み出すことでしょう。出会うことすべてに感謝し、すべてを生きる力の肥やしとしてたくましく、前へ進んで行ってほしいと思っています。

≪親にも皆勤賞≫
 ふじようちえんは、一日も休まずに幼稚園に来てくれたお友だちに「皆勤賞一年間・二年間・三年間」をお渡ししています。本当は、休まず毎日登園した子も、休みがあった子も、その頑張りに皆勤賞を出したい思いなのです。でも、規定と思いは別としなくてはならないので、ご容赦願いたいと思います。
 一口に皆勤賞とは言っても、いろんな天候の状況や日々の体調、また、ご家族のご事情等々・・・様々な状況を乗り越えなくては達成できません。それだけに、皆勤賞は価値があり、達成することは本当に大変なことだと思います。
この皆勤賞、当然ですが、子ども一人で成し遂げられるものでありません。そこには、ご家族の支え、励まし、毎日のご努力、ご協力があって初めて成り立つものです。
 私は、皆勤賞の賞状があるなしではなく、ご家族、特にお母様にも皆勤賞をお送りしたいと思います。

お母様方へ、
 『あなたは、幼稚園児の親として、お子様を幼稚園に送り出して頂きました。本当にご苦労様でした。親だから、当たり前と言えばそうですが、毎日のこと、その積み重ねは、これからの子育て、教育に大変大きな意味と価値を持ってくることと思います。朝、園へ送り出す時は、親を実感する嬉しさと何とも言えない親としての心配もあり・・・の日々だったのではないでしょうか?でも、これこそが親なればこその時間なのです。そして、この親をする時間は、これからも形を変えながら続いていきます。
 子どもの成長とともに親の年齢も上がるばかりですが、これからもしっかり親をして、親を楽しみ、家族を楽しみ、幸せな人生をみんなで送りましょう!!
子どもがいるからこその親、子どもがいるからこそ家族をやれているのです。改めて、自分の子どもに生まれて来てくれたことに感謝しましょう。ありがとう!! 』
ささやかですが、私からご家族様、お母様方への助演皆勤賞?の表彰でした。

≪卒園する皆さんへ≫
 ご卒園おめでとうございます。ふじようちえんのこと忘れないでね。
今、これから始まる未来に向けて、園長先生から一言伝えておきたいことがあります。みんなは、ふじようちえんに来て、いろいろなことを見つけたり、出来るようになったり、多くのお友だちもでき、一緒に力をあわせることのすごさやうれしさを体験しました。そして、この楽しい日々は光のようなスピードで過ぎていきました。
 みんなには、『思いやりがあって、自立した子どもになってほしい』と思っていました。そして、その通りにみんなは、幼稚園でお友だちや動物、自然、道具へ、または、各行事を通じて・・・いろんな思いやりを育てることが出来ました。
 実は、この思いやりこそが、自立には大切なのです。
自立している姿は、自分で考え、自ら行動し、自分が責任をもつことだと思います。難しいことではありません。道に落ちているゴミに気づいたら、拾ってごみ箱に捨てることができる人になってほしいのです。きれいな街の方がみんな気持ちいいだろうと思いやる心、その思いやりが考える源泉になり、行動につながっていくのです。
 さらに、これからの未来で大切なことは、人のせいにしないことです。何でもかんでも人のせい、学校のせい、社会のせいにしないこと。つまり、何かに依存しない生き方が重要なのです。世の中は、一人では生きて行けないのは承知の上であえて言います。依存しない生き方・・・難しいけどそのコツは一つあります。それは、何かに、誰かに頼ることばかりを考えるより、自分から『ありがとう』を言われることをいっぱいすることなのです。どんなところでも、小さなことでも『ありがとう』をいっぱい言われる人は、そこに居なくてはならない人となり、自立した人として光り輝いて生きて行くのです。何より、『ありがとう』をいっぱい集める人が一番幸せになれるのです。皆さんの人生が、いっぱいの『ありがとう』を言われる人になって、光り輝きますように願っています。ふじようちえんは、いつでも、いつまでもみんなの人生を応援しています。

園長だより vol . 80 (2010.3.18)