ふじようちえん

2021年度 2学期始業式 園長だより vol . 238(2021.9.1)

2021年09月01日 / 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 虫の音に秋の訪れを感じる頃になりました。皆様、いかがお過ごしですか?
先日の夏まつりには、多くの皆様にお越しいただき、ありがとうございました。子どもたちも練習した踊りをご家族に見てもらえ、金魚すくいやヨーヨー釣り等で楽しい時間を過ごせて、みんな本当にうれしそうでした。限られた時間で、人数も制限させていただいた中での開催でしたが、皆様のご理解、ご協力のお蔭で無事終了できました。ご家族から、『久し振りに夏まつりの舞台を見ました‼』とか、『太鼓の音が懐かしい‼』と言っていただき、喜んでもらえて感謝です。何より、子どもたちに日本の夏の雰囲気を少しでも伝えられたのが良かったと思いました。金魚、元気ですか?

 さて、現在、コロナウイルス感染者数が日に日に増加し、身近にも拡がってきていて、いつどこで誰がなってもおかしくない状況になっています。近隣の小中学校は、8月25日より2学期が開始されていますが、児童、生徒の中でもクラスターの発生が無いように立川市教育委員会はじめ、各学校、多摩立川保健所等々関係各機関が現在できる限りの中で万全の体制をとりつつ日々教育に向かい合っています。
 また、当園含めて立川市内の各幼稚園でも同様に、子どもたち、ご家族等々の感染発生状況を日々、逐一つかみつつ、立川市子ども家庭部、多摩立川保健所、園医と連携をとりながら、その対応をしているところです。
ただ、保健所も感染者急増でその対応が非常に大変で、陽性者、濃厚接触者発生時でも各園への個別の立ち入り等の対応は現在できていないとのことです。そこで、PCR検査後の陽性者は医師の判断にての医療対応となりますが、不明瞭な点であった濃厚接触者に該当する大人・子ども、特に幼稚園のクラス内で一緒に過ごした場合、どんな状況が濃厚接触者にあたるのか?と伺ったら、以下の見解が示されました。
※まず、家庭内感染による場合、基本的に同居のご家族は濃厚接触者に該当する。
※ご家族以外の濃厚接触者との接触は『マスクをしないで15分以上接触があった人』が、濃厚接触者に該当する。以上です。
 幼稚園では、日頃からマスクの着用をしています。食事の時も黙食を指導しています。だからと言って、安心はできません。大切なことは、幼稚園のような集団生活が基本のところでは、お子様やご家族ご兄弟姉妹が朝、発熱や体調がすぐれなかったら休ませること、濃厚接触者に該当する方、その疑いがある方がいるときも休ませること(出席停止扱い)です。仕事があるから等々、ご都合があるのはよく理解できますが、ここをみんなで徹底しないと1人から拡がり集団クラスターの発生になって、休園と言う事態になることもあります。この点、本当によろしくお願いします。
 以上の点を踏まえて、園では引き続き、≪手洗い、マスク、消毒、ソーシャルディスタンス、換気≫を今まで以上に注意しながら過ごすようにします。

 本日、2学期の始業式を行いました。上記のことを始め、みんなが育つ運動会やおいもほり、園外保育やクリスマスフェスタ、お餅つき等々、楽しみにしてほしいお話をしました。正直、このコロナ状況下ですので、どうなるか?わからない点もあり、開催形態には多少の変更があるかもしれません。只々、秋を感じ、冬を感じ、季節の中でたくさんの経験や学びをしながら、すくすく育って行ってほしいと思っています。
この状況下ですが、子どもたちの安心安全を確保する中、子どもの育ち、日々の活動等をしっかりと行っていきますので、どうぞよろしくお願い致します。

≪懐かしい?とんぼつり≫
『とんぼ釣り 今日はどこまで 行ったやら』(加賀の千代女)の句がありますが、今年も園庭は、あえて草を伸ばして原っぱにしました。伸びた草に埋もれるようにして子どもたちは寝転んだり、走り回って遊んでいます。幼い時の原体験と言うか?草に触れたり、匂いをかいだり、バッタを見つけたりすること、理屈抜きに結構いい体験だと思っています。そこで私は『夏の終わりは、赤とんぼ‼』と思い、虫取り網を子どもたちに渡しました。たくさん飛んでいる赤とんぼを虫取り網で捕ろうとしますが、赤とんぼがあまりにも素早い動きなので捕まりません。左に、右に、ジャンプしたり、網を振り回したり・・・その子の頭は汗でびっしょり濡れていました。
そのうち、上手に捕まえることが出来るようになります。みんなそんな感じで育っていくのですね。うまくいかない経験こそ、そのうちに飛躍する源です。子どもの育ちは、結果よりもその過程を大切に見てあげたいものです。でも、赤とんぼ、速い‼

≪親のひと言でがんばれる≫(偶然みた、ある冊子より)
 歌手の福山雅治さんが少年だったある日、父親から「タバコを買ってきてくれ」と頼まれました。でも、近所のお店には父がいつも吸っていた「LARK」がなく、福山さんは町中探し回ったと言います。帰りが遅くなった福山少年を母親が「どこに行っとったんね。心配するがね‼」と叱ると、父親は「雅治は遠くまで俺のLARKを探しに行ったと。こいつは根性だけはあるたい」と言ってくれたそうです。
福山さんは、「後にも先にも父がほめてくれた記憶はこれしかない。でもこの一言だけを支えに芸能界を生き抜くことが出来た」と、述懐しています。
子どもには、成績がいいからとか、いい学校に入ったからとかではなく、人間性の芯の部分を認める言葉をかけてあげたいものです。その言葉をお守りにして、子どもは生きていけます。
 
≪マスクをつけると表情がよめない⁉≫
 友人の脳科学者・西剛志氏の新刊「なぜ、あなたの思っていることは、なかなか相手に伝わらないのか?」によると、日本人は人と会話するときに目を見る傾向があり、欧米人は口を見る傾向があるとのことです。つまり、目で感情を読む日本人、口で感情を読む欧米人と言う大きな傾向があるそうです。確かに、欧米の方は、感情表現も言語の一部になっていて、顔だけでなく、体を使って感情を表現しますよね。それだけに日本人より圧倒的に感情表現が豊かで、それが最も現れるのが口と言うことです。コロナ禍、欧米ではマスク着用が一般化するのに少し時間がかかりましたが、マスク着用の文化があるか?無いか?ではなく、マスクをつけることで相手の感情がわからなくなるのが嫌だということが本音のようです。マスクをした相手の感情をどこから読み取るか?これは、コロナ禍、これからの大切な能力と言えそうですね。

2021年度 2学期始業式 園長だより vol . 238(2021.9.1)