ふじようちえん

園長だより vol . 259 (2023.2.28)

2023年02月28日 / 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

テレビから河津桜が見ごろを迎え、お花見にたくさんの人が出ているとのニュースが流れています。私も春を感じたくて行ってみたくなりました。寒い冬から、ぽかぽかの春へ、季節は移り気持ちもワクワク、ウキウキ、いよいよ動き出す3月ですね‼

幼稚園の園庭の芝も春の温かさと共に伸び、子どもたちはその上に寝転んだり、走りまわったり、元気いっぱいにはしゃいでいます。真ん中では、新聞にのってジャンケン‼負けるとだんだん小さく折りたたんでいくゲームで楽しい歓声が上がっています。園庭の緑も子どもたちも、自ら育つ力を発揮していて、共に成長するエネルギーを実感しました。みんな、思う存分に育って行ってほしいと思う、春です。
そして、その園庭に向かい合うように職員室に飾られている7段飾り、52年目の“おひな様”。子どもたちは、おひな様を見に来ては、『あれが、5人囃子に、その上が3人官女…』なんて会話をしながら、ひなまつりを楽しみにしています。毎年ですが、3月3日ひなまつりお祝い会は、♪あかりをつけましょぼんぼりに、お花をあげましょ桃の花…を歌い、白酒の代わりにカルピスで乾杯して、ランチはちらしずし&ハートのコロッケ‼そして、ひなあられを持ち帰ります。ひなまつり、お家でも楽しんでくださいね。

春近し、いい陽気になってきました。皆様、いかがお過ごしでしょうか?
先日の劇発表会、お忙しい中、多くのご家族の皆様にお越しいただき、ありがとうございました。予行練習では少し不安があったクラスも、当日、劇を演じるとそれぞれのクラスが、今までで一番の出来‼の劇を見せてくれました。今まで、お友だちと劇の練習する中、教え合ったり、教えられたり、様々なコミュニケーションと人前で話すことへの不安等々、様々な場面でそれぞれの育ちに役立った劇でした。子どもたちの育ちのステージの一場面、いい体験になりました。
ご家族様においては、お子様の劇の一挙手一投足をほほえましくご覧になり、成長を感じながらも、我が子がしっかり台詞を言えるのかなぁ~?立ち位置間違えないかなぁ~?なんて、ちょっとドキドキしながらの時間になったかもしれません。演じるのは子ども、観てあげることしかできないのが親、親子の人生の立ち位置と同じですね。

≪漁網業者さんだった‼≫
 毎週、発行している“子どもニュース(H.P掲載)”でも少し触れましたが、先日、屋根の上に突き出ているけやきの木の周りのネットを交換しました。正直、まだまだ丈夫で使用できますが、子どもたちの安全が第一という観点から念には念を入れて5年毎に新しくしています。私は、15年前に園舎建築中にこのネットを取り付ける場面に出会いました。そこでは、ご高齢の職人さんがネットを設置している最中でした。失礼だとは思いましたが、私は思わず『この網で大丈夫なんですか?』なんて言っていました。そしたら、その方は、『えっ、何言ってんの?このネットは漁網と同じ編み方、漁業で魚を捕るための網は、何百トンという力に耐えるように編んでいてすごく強いものなんです。私たちは漁網業者、同じ編み方でいくつも設置しているから安心して‼』と言われました。私は、単にアスレチック遊具関連の方がネットを設置されているのだと思っていたら、漁網をつくる専門家たちだったのです。聞いてみないとわからないものですね。なるほど、よく見ると、一本のロープを手で編んですべて手づくり、もし万が一の落下が絶対無いように細かく、細かく編んでいるのです。“隙間だらけのネットなのに、隙がない”職人技に感心、凄いものです‼

合わせて、思い出したのが、このケヤキの木を取り入れての園舎をつくる時、やはりケヤキの木が健康かどうか?枯れて倒れはしないか?を樹木医さんや大学の名誉教授に検証していただきました。正直、その名誉教授さんの方がケヤキの木よりもご高齢で倒れそうな感じがしたのを憶えていますが、診断結果は『根も元気、幹も元気、特に問題はありません』と言われ、ホッとしました。以来、定期的に樹木医さんや植木屋さん等の専門家の方々に木を見ていただいています。
名誉教授曰く、『ケヤキは、水をたくさん吸う木で、昔の人はその特徴をよく知っていて、農家などにある蔵のそばには、ケヤキを植えたものです。ケヤキに水分を吸わせ、蔵の中に収めている着物や帯が湿気たり、かびないようにしたものなんです』とのこと。自然と共に生き、理にかなった昔の知恵‼素晴らしいものですね、感心。
 私もこれにヒントを得て、出来るだけ自然に子どもたちがたくましく育ってほしい、“園舎は子どもが育つ道具”と考え、室内の冷暖房はしっかり設置しているけど、夏、暑い時には外側と園庭側のガラス戸を全部開けて風通しをよくして、けやきの木の下に行けば木陰で涼しい…とか、冬は、屋根の上に上がって、みんなでぐるぐる走ればあったかくなる‼なんて話してきました。いろいろ、お話ししましたが、ネットも、けやきの木も、風通しがいい園舎も、すべて、本物に触れ、その肌感覚を憶えておいてほしいと思っています。そして、その感覚がやがて成長過程で様々な創造力を培っていく基盤となるものと思っています。

≪ランドセルと学習机とやる気満々‼≫
タブレットが入るとか、やわらかくて軽い、クッションがあるとか…最新のランドセル、一段と進化しているようですね。少子化だったり、住宅事情、ライフスタイルの変化で、ランドセルや学習机も時代と共に変化しているようです。先日も、有名メーカーのリュックサックorバックパックを見せてもらい、これからこういうスタイルのランドセルになって行くのかな?なんて思った時もありました。しかし、まだまだ小学校入学=ランドセル、というイメージは強いですし、もはや日本の文化ともいうべきものになっていますよね。何より、おじいちゃん、おばあちゃんが購入してあげることを楽しみにしている面もありますしね、親としても一つの親孝行ですね。
『ランドセル買ってもらった!!』『学習机も来たよ!!』年長さんの部屋に入った時、多くのお友だちがキラキラした目で話してくれました。とうとうそういう時期ですね。
私も興味があり、ランドセルはどんな色?と聞いてみると、従来の赤、黒はもちろん、パープル、ピンク、グリーン、ブラウン…なんと豊富な色とデザインでしょう!! 想像するだけで、楽しくなりますね。そこで、また質問してみました。『ランドセルに学習机、後はお勉強するだけだね。小学生になったら、いっぱいお勉強する人―?』と尋ねたら、ハーイと全員手が上がりました。やる気満々、この意欲をずっと、ずっと持ち続けて欲しいですね。
その昔、我が子の入学時、学習机を買ったんですが、宿題は茶の間のコタツでやっていたし、学習机の上は、何とかカードでいっぱいでした!やる気と学習机、我が家の場合、中々、比例しなかったと言う思い出があります。(あくまで、我が家だけですから…)