ふじようちえん

2024年度1学期終業式 園長だより vol. 279 (2024.7.19)

2024年07月19日 / 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 いよいよ梅雨が明けて、暑い夏の陽ざしが照り付けています。夏と言えば、すいか‼ということで、スマイルファーム産第一号のすいかが採れたので、涼を求めて、たらいに水を張って漬け、子どもたちに涼しさを少しでも感じてもらおうとしています。ところが、子どもたちはすいかをたたくやら、転がすやらで、いい遊び道具にして遊んでいます。大人の思いと子どものあそび、こんなものですよね。

 本日、終業式を行い、無事1学期を終えました。このようにみんなが元気に過ごすことが出来ましたのも、ご父母、ご家族様のご理解、ご協力があればこそと、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
 終業式で、私から子どもたちにお話した内容は、以下の3つです。
①早寝、早起き、ごはんをしっかり食べること。(規則正しい生活で体を丈夫に!!)
②挨拶をしましょう。(おはよう、こんにちは、こんばんは、ありがとう…)
③お家のお手伝いをしましょう。(なんでもいいので習慣づけるといいですね)
そして、9月には、全員がそろっての元気な顔でまた会いましょうと伝えました。
いよいよ夏休み、海に、山に、ご旅行へと楽しい時間を過ごされることと思います。ご家族で一緒に過ごす時間は、宝物の時間。いっぱい楽しんでくださいね。夏休みの様々な楽しい思い出が、子どもたちの一生の思い出になって行くものと思います。

≪自ら育つ力、自己成長力‼≫
 今、西側園庭で、背丈が低めのひまわりがたくさん咲いています。鮮やかな黄色い花びらをいっぱいに開き、太陽に向かって咲いているひまわりの花を観ていると気分が明るくなり、元気が出てきますね。また、その横で、朝顔、へちま、ひょうたんがグングン伸びて、そのつるが屋根や手すりに絡みつき始めています。日に日に伸びるこの成長力、植物の内に秘めるエネルギー、命に、只々、感心するばかり、同時に、このつるの成長は、1学期の子どもたちの成長ととても似ていると思いました。新学期が始まり、新しいお友だち、新しい先生、新しいお部屋、不安もあった中、日々、子どもたちはそれぞれに出来ることが増え、成長しています。先生から教えてもらうこともたくさんあったと思いますが、基本的には、子どもたち自らが、見たり、聞いたり、触ったりしながら、いろんなことが、分かり、自分でできるようになってきたものです。すべて、生まれながらにして持っている“自ら育つ力(自己成長力)”を充分に発揮しているからだと考えています。これからの成長がとても楽しみですね。
私どもは、子どもたちのその力が充分に発揮できるように環境をつくることが大切な役割です。これからも、子どもたちの育ちと季節に応じた教育保育内容を展開していく中、しっかりと育ちを支えて行こうと改めて思いました。今後とも、よろしくお願い致します。

≪遊びの力と子どもの育ち≫
 皆様、幼少期に夢中になった遊びって何ですか?覚えていますか?
お店屋さんごっこ、ミニカーやお人形遊び、昆虫採集、かくれんぼ、鬼ごっこ、ボール遊び、ゲーム、レゴブロック…様々な遊びが思い浮かびました。ふと考えると…これらの遊びは、今の私たちのどんな力を育ててくれたのでしょうか?
 例えば、園庭でもよく遊ぶフラフープは、おそらく体の柔らかさ、バランス感覚等々だと思うし、レゴブロックは、一定の規則性、論理的思考の原点になっているのでは?と想像します。
 昔話しで恐縮ですが、私は、友だちといろいろな遊びをしました。あの時代は、近所のお兄さんお姉さん、まだ小さく遊びのルールもわからない幼児は“おみそ”と呼んで、一人前には見てもらえませんでした。でも、“おみそ”と呼んでも仲間外れやいじめたりせず、子ども社会の知恵で立ち位置を決められ遊びには参加できました。そんな中、一つ思い出した遊びがあります。それは、誰が一番深く地面に穴を掘れるか競争です。柔らかそうな地面を手や砂場シャベルで深く掘り進むのです。年長者は、腕を肩まで穴に入れ、這いつくばって掘っていました。中には、あんまり深く掘りすぎて、地球の反対側のブラジルに出ちゃったらどうする⁉なんて言いながら競争していました。時々突き当たる大きな石に手こずりながら、取り除き深く掘り進むのです。こんなところにも石に代表される、困難にぶつかっても負けない力、あきらめない心、やればできるという思いを体験できたのです。そんな遊びこそ、先生そのものであり、遊び仲間は、育ち仲間だったのですね。つまり、『遊びこそ、学び』であり、『体験は教えられない』ということです。ぜひ、遊びで育つ夏休み、楽しんで下さい。

≪災害気をつけて、楽しい夏休みを‼≫
 先日、発生した愛媛県松山市での土砂崩れ、各地で起る線状降水帯での豪雨と洪水等々、災害に合われている各地域の皆様にお見舞い申し上げますとともに、ご不幸にも命を奪われた方々に謹んで哀悼の意を表したいと思います。
 そんな思いから、改めて毎月行っている避難訓練をさらにしっかりやって行こうと思いました。
ここで、ふじようちえんで行っている避難訓練の想定と流れをお伝えします。まずは、子どもたちが各クラスにいる想定です。園に設置してある緊急地震速報という装置が、地震が来る波動を感知して、地震の揺れが来るまでのカウントダウンが始まります。同時に、子どもたちは机の下に身を隠し、落下物から身を守る、10…カウントダウン中、机の下にて安全確保、防災頭巾をかぶり、3,2,1『今、揺れています』のアナウンス、その後、地震による火災発生、119番通報、現場確認・消火活動、AED設置、同時に子どもたちが園庭中央へ避難するため、各クラスから裸足で園庭に避難し、ある程度離れて安全を確保したところで、靴を履き、整列、点呼確認、本部へ報告、報告を受けて終了、この間約3分ぐらいです。
さらに年に一度ですが、立川消防署の皆様の立ち会いのもとに避難訓練を行い、とても良い避難訓練との評価を頂いております。でも、“災害時には訓練以上のことは何もできない”ということを教訓に、同じ避難訓練を毎月繰り返すことが、私たちに出来る一番の災害対処法だと思っています。ちなみに、東日本大震災時は、地震で揺れる中、気が動転して『避難訓練通り‼/引き渡し訓練通り‼』しか言葉が出なかった記憶があります。子どもたちには、避難訓練時、【お・か・し・も・な】おさない、かけない、しゃべらない、もどらない、なかない…ということをお約束として、同じことを何回も何回も繰り返し行っています。
 いつも避難訓練で見受ける姿として、避難する中、園庭で靴を履くとき、深くて履きにくい靴に手間取るお友だちが数人います。わずかな時間さえ命にかかわる緊急時、子どもたちが履く靴は、履きやすい靴が一番いいと思います。ご父母様の靴選びのご参考にして頂けたら幸いです。合わせて、靴の履き方、スムーズな動きも練習しておいていただければ助かります。
 9月1日の防災の日はまだ先ですが、夏休みで海や山へご旅行中等々、交通事故や水難事故はもとより、地震や津波等の災害がいつ起こるか分かりませんので、周辺状況を把握する中、避難路等々よく確認しておくことが肝心だと思いました。油断禁物。
よい夏を‼

2024年度1学期終業式 園長あいさつ vol. 279 (2024.7.19)