ふじようちえん

園長だより vol . 258 (2023.1.31)

2023年01月31日 / おたより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 冬晴れの日が続いていますが、気温は低く、冬の厳しさを一段と感じる今日この頃、朝夕は、手袋をしていても指先が痛いほどです。そんな中、ある朝、子どもたちはバケツに張った氷を割ったり、バケツから取り出しては、まるで窓ガラスでも覗くように顔を透かして遊んでいます。氷が厚い分、お友だちの顔が歪んで見え、その“おもしろい顔のぞきごっこ”で大きな笑い声がしています。このバケツ氷のつくり方を見て、お家でもバケツ氷を作ってみたお友だちもいて、『すごく大きなバケツ氷出来たよ‼』と教えてくれました。バケツ氷への興味とお家ですぐやってみる行動力、冬の遊びを通して、子どもたちの育つ可能性を感じました。
 また、子どもたちは、屋根上で元気に縄跳びをしています。“見て、見て”の元気な声に振り向くと、縄を大きく振りかぶり、大きく一歩、縄をまたぐ様にジャンプして、縄跳びをしています。なんとか一回跳べた(!?)縄跳びに自信満々のいい顔をしていました。誰でも最初はこんな感じで始まります。これから毎日練習して、縄跳びが上手なお友だち、縄跳び名人になって行くことと思います。
 子どもが育つところ、ふじようちえんでは、この寒さもプラスにして楽しんでしまいます。まさに、“子どもは風の子”です。ちなみに、“大人は火の子”ですね。

 皆様、いかがお過ごしでしょうか?一年で一番寒い時期ですが、コロナやインフルエンザ感染に気をつけ、元気でお過ごしください。先日、あるお寺さんに行ったら、境内にしだれ梅が数輪咲いていました。寒中、ホッとする小さな春との出会い、何となくうれしくなりました。春一番には、まだ少し時間がかかりそうですが、これから様々な小さな春との出会い、本当に楽しみです。そう言えば、ちらほらと梅の開花情報も聞こえてきています。皆様は、もう、小さな春、出会いましたか?

≪親も育つ、劇発表会!!≫
 もうすぐ、劇発表会です。子どもたちは、力を合わせて一所懸命に練習しています。
最初は、各クラスで劇を決め、お話を理解し、そして、自分の役になりきり、台詞を覚え、練習し、本番で出番を待ち、立ち位置を確認し、自分の台詞を言う、台詞を言う順番に緊張したり、歌ったり、踊ったり、人前で演じることをしながら、みんなで劇を楽しんでいます。きっと、当日は、練習で頑張った以上に、達成感、満足感、そして、それぞれに自信がつくことでしょう。演じて育つ、それぞれの自立への一歩になると信じています。
 ただ、この劇発表会、残念ながら親がいくら心配しても、演じるのは子どもなのです。親は、観客席から見守るだけで、何もしてあげられないのが現実です。結局、親の役目って、育っていく我が子を見てあげることしかできない存在なのかもしれませんね。それも、いつも一番近くにいて見守るだけ…親になるのも、修行ですね。
 劇発表会では、心配する親の気持ちをよそに、練習の成果を発揮して、しっかり演じてくれることでしょう。お子様の成長、そして、劇をハラハラ、ドキドキ、暖かく見守って頂ければうれしいです。そして、子どもさんの演技を喜んであげると、子どもは、益々育って行くものと思います。

≪失敗は成功の母≫
 自戒の気持ちを込めてのお話しですが、親である私たちは、子どもに、ついつい指導的な立場で細かいことまで口に出して指示しちゃうことがあります。が、普段から、なんでもかんでも親から、先生から「言われ癖」がつくと、言われなければ何もできない子どもになってしまう?かも知れません。園でも『○○先生、○○していいの?』と許可を求める声を聞くことがあります。それ自体は、ごく普通の光景ですが、何か、失敗をしないことを心の中で最優先にして、自分で考えて判断することをやめているようにも感じる時があります。自分で考えて、判断して、やってみて、上手くいかなかったら、また考え…そんなサイクルを自らつくって行く始まりの時期が幼児期です。
 失敗しないように、大人が先に『こうするといいよ』的な発言をすることは、時として、子どもの成長する機会を奪うことになってしまうこともあります。先ずは、子どものころから、成功も失敗も含めた豊かな実体験を数多くさせることが大事だと思いますし、『失敗は成功の母』大人も子どもも、失敗した時こそ、その原因を突き止め、改善すれば、より大きく成長できるものです。物事は失敗から学ぶことの方が多いですよね。

≪節分、伝統行事で育つ‼幼稚園こそ日本文化の伝承者‼≫
 もうすぐ節分です。節分という言葉は、本来、季節の分かれ目であり、春夏秋冬の四季、それぞれの季節の分かれ目に立春、立夏、立秋、立冬の前日は、すべて節分であったのです。その中で、すべてのものが生まれ出る春という季節は、新しい年の始まりであると考えられていましたので、立春は一年の最初の日であり、春の節分は一年の最後の日(大晦日)でした。その後しだいに重要視され、単に節分というと春の節分を指すようになったのです。
 そのために節分の行事は、12月31日の大晦日と同様に、年迎えのための行事であるということがいえます。いまでも節分のことを年取りとか年越しとよぶ地方があるのはこうした理由からです。また年賀状に迎春とか初春というあいさつを書くのは、立春を新年にしていたころの名残です。
 「鬼は外、福は内」と豆をまくのは、「魔滅(まめつ)」という縁起担ぎや、大豆には呪力があると考えられているため厄除けの鬼退治に使われてきたからです。新年を迎えるにあたって、家から悪霊や災難を追い払うための行事です。これは、中国から伝わったもので、疫病や陰気、災害は鬼にたとえられ、大豆で鬼の目を打つので、「まめ=魔目」に通じるともいわれています。豆まきのまめは、福豆といって、節分の夜に歳より1つ多く食べます。翌日の立春で1つ歳を重ねるので、来年の分も食べておくというわけです。
 豆のほかに霊力をもつといわれていたものは、ヒイラギの葉や、鰯の頭などです。ヒイラギの鋭いトゲは鬼の目を刺すといわれており、鰯は、臭いを嫌がって鬼がこないといわれています。
以上、以前お話ししてご存じの方も多いと思いますが、改めてお話させて頂きました。
 さて、今回は節分を例に挙げましたが、日本で大切に受け継がれてきた季節の行事や儀礼、そこには、「無病息災」「子孫繁栄」「五穀豊穣」と言う願いや自然など目に見えないものへの畏敬の念、祈り、喜び、感謝の思い、そして知恵が凝縮されています。日本の行事や由来、歴史…地域の文化等々を大切にしたいと思います。行事体験を通して、その空気、心を伝えて行くのも幼児教育の大切な役目だと思います。
改めて考えると、日本の伝統行事は、幼稚園の時期ぐらいしか体験することが出来なくなっているのも現実です。幼稚園こそ、日本文化の伝承者ではないかと思いました。

園長だより vol . 258 (2023.1.31)