ふじようちえん

2010.4月 園長だより

2010年04月09日 / 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 満開の桜の花が太陽にキラキラと輝いています。その下を元気な子どもたちが新しいカバンと靴、名札をつけて走って行きました。いよいよ、新年度の始まりです。
 ご入園、ご進級おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。
一つ一つの育ちが積み重なり、みんなでこの新しい年度を一緒に迎えられたことをうれしく思います。そして、これから始まるそれぞれの育ちの時間に私たちも、ワクワクしています。
 新しいお友だちも迎え、気分一新、教職員みんなで力を合わせて一所懸命に頑張ってまいります。どうぞよろしくお願い致します。

 今、桜がいっせいに咲きそろい、街じゅうが華やかになっています。毎年、この季節、もっと春を感じたくて、なぜか?桜の花のトンネルくぐってみたくなります。
只、くぐるだけで満足なのです。子どもみたいで恥ずかしいですが、こんな“素の気持ち”を大切に私も子どもたちと一緒に過ごして行こうと思います。どうぞよろしく。

≪ふれて育つ≫
 目のご不自由な女性がいました。その方は、電車に乗って通勤されています。
ある人が尋ねました。『電車に乗ったりして大変でしょ?』、『人とぶつかったりして大変でしょ?』と・・・そしたら女性は、『人とぶつかることは確かにあります。しかし、私には、人とぶつかる、物とぶつかった時こそ、他の存在を意識できる時間であり、世界とつながった実感がある時なのです。』と答えたのです。ぶつかることは、悪ではないのです。むしろ、目のご不自由な方のぶつかるという意味は、一人ではないと言う安心感と適切ではなないかもしれませんが、ある面、喜びに近いもの?とも想像しました。幸いにも、物が見えている私どもは、ふれることで物の存在を確認されて日々過ごされている方々を思う時、日常にこそ大切なことが多くあると思いました。
 私たちも、言葉で『頑張ってね!!』と応援・声援を受けるより、握手をしたり、肩を抱かれたり、背中に手を当てたりされながら、褒められたり、励まされたりすると勇気や元気が出て、声だけより不思議と自信や落ち着きが出てくるものです。
 人間の安心の種と言うか?この“ふれる言葉”とでも言うべきものは、自信なさそうで不安げな子どもとのコミュニケーションにも有効です。若干オーバーでも子どもに自信をつけさせる為にやってみる価値ありです。すべて、物事は取りようです。ぶつかること、ふれること、さわることが、・安心へと向かっているのです。安心感、満足感が自信につながり、やがて自信が自立へと向かうエンジンとなっていきます。
“ふれて育つ子ども”。さらに、“ささやいて育つ子ども”と言うのもあるのです・・・。
 駄文が続くこの園長だよりで恐縮ですが、何かのお役に立てたら嬉しい限りです。本年度もどうぞお付き合いの程、よろしくお願い致します。

園長だよりvol . 81(2010.4.8)