ふじようちえん

2021年度 1学期始業式 園長だより vol . 233 (2021.4.9)

2021年04月09日 / 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ
ご入園、ご進級、おめでとうございます。心よりお喜び申し上げます。

春うらら、今、幼稚園ではチューリップが満開です。子どもたちの入園、進級を待っていたかのように様々な色でにぎやかに咲き誇り、みんなを祝っているようです。また、八重桜も咲き、けやきの若葉も茂り、その新緑が陽ざしに輝いてまぶしく映っています。そんな季節の中、子どもたちは、様々なお友だち、先生やいろいろなこと・ものに出会って、成長していく時間が始まりました。
新年度を迎え、私ども教職員一同、力を合わせてお子様の育ちのお手伝いに頑張って参ります。また、このコロナ禍、ご家庭にもマスク、手洗い、消毒、検温、体調管理等々にご協力いただく中、安全で安心できる子どもが育つ場所としてしっかりと運営して参ります。皆様、本年度もどうぞよろしくお願い申し上げます。

本日、新入園児と進級してお兄さん、お姉さんになったお友だちが一同になり始業式を行いました。クラスごとに整列はしたけれど、子どもたちの心の中は、期待と不安、ワクワクとドキドキの心境ではなかったでしょうか?これも大切な体験ですね。
始業式では、入園式でもお話させて頂きました“ごあいさつ、お返事、ありがとう”をいつも言いましょうと言い、合わせて、コロナ禍のマスク、手洗い、消毒をしっかりすることも伝えました。もちろん、両方ともお家でもしましょう!!と話しました。
これから、幼稚園で毎日毎日楽しく過ごしてもらいたい、もっと言えば、もう、来たくて、来たくてしょうがない所が幼稚園であり、そのぐらい幼稚園を好きになってほしいと思っています。そこでこれから“幼稚園探検”をして、好きな遊び、好きな場所、好きな先生やお友だち、花や木、動物、虫・・・何でもいいから、好きなものを見つけてみましょう!!と話しました。“好き”とか、“いいな”と感じることこそ育ちの入口です。子どもたちは、様々な環境や状況に出会い、そこで何か?興味を引くものを見つけることから、学びへと繋がっていきます。只、この時、私たち大人にとって大切なことは、子どもの自ら育つ力を信じてあげること、待つこと、見守ること、決して大人のものさしで興味を押しつけないこと、そして、子ども自ら見つけた何かを尊重してあげること、例えば、どこかで拾って来た葉っぱを汚いものとして非難しない…等々です。つまり、あれこれ言って子どもの“好き”の世界に立ち入らないほうがいいようです。(でも、危険なことが予想できるときは注意すべきですが)
特に新入園児のお友だちにとっては、好きな何かに出会うことこそ、漠然と抱いていた不安な気持ちを払しょくする大きな力になります。
実際、幼稚園で好きな何かが見つかると・・・それまで正門の所で、泣いたり、甘えてもじもじして、中々親と離れられなかったお友だちも、逆に、送って来た親の方も振り返らず、一目散にお部屋に向かって走り出すのです。結果的に、これが親離れにつながり、自立への第一歩になっています。
親としては、幼稚園の正門やバス乗車でお子様と離れるタイミングは、いつの時代も、難しいものですよね。親にとっても多少の辛さ、寂しさ、心配する気持ちはありますが、子どもの自立のためと思って、スパッと別れた方が、経験値から言って、子どもは早く幼稚園に馴染み、幼稚園での集団生活のペースも掴みやすいように感じます。そして、離れてみると、親子の信頼愛着関係が、いつも一緒にいた時よりも深まるものと思います。つまり、親子の距離間が離れれば離れるほど、親子の愛情は深まるということです。この目に見えない親子関係も、子どもの育ちと共にギアチェンジの時期を迎えているようです。そして、これこそが、“子も育つ、親も育つ”この季節ならではの特徴なのかも知れませんね。

本年もまた日常の中で感じることを中心にお伝えして行こうと思います。誠に、駄文で恐縮ですがお付き合いの程、どうぞよろしくお願い致します。

2021年度 1学期始業式 園長だより vol . 233 (2021.4.9)