園長だより vol . 239 (2021.10.1)
2021年10月01日 / 園長だより藤幼稚園のご父母のみなさまへ
さわやかな秋の風が心地よく感じる中、南側園庭では隣の金木犀の甘い香りが漂ってきています。天高く、馬肥ゆる秋、過ごしやすい季節になってきました。
皆様、いかがお過ごしですか?お天気も良く、長く続いた緊急事態宣言が解除され、開放感が無いと言ったらウソですが、本当は、これから先が肝心です。
せめてコロナ感染の恐れも少なく、安心して過ごせる社会、気兼ねなく出かけられ、たくさんの人たちに出会え、楽しい時間を過ごすことが出来る社会が一日も早く実現できますように、引き続きのマスク、消毒、検温、フィジカルディスタンス等々、地道な対策をしっかりやっていきましょう‼
引き続き、ご理解、ご協力の程、どうぞよろしくお願い致します。
≪栗のあれこれ≫
この時期、園長席の前には、ドジョウにドングリ(♪ドングリ、コロコロ、どんぶりこ…ドジョウがでてきて…の歌の実体験)、へちまにひょうたん(へちまは、昔のたわし、ひょうたんは、昔の水筒体験)、干し柿にする柿、そして、もうすぐみんなの楽しみにしているおいも会で食べるさつまいも、収穫の秋がところ狭しに並んでいます。
そんな中、子どもたちは、栗のとげ(イガ)に触れて、痛い‼と叫んでいます。コンビニでもむいた栗をよく見るようになりましたが、木になっている栗の姿を知ってほしいと思い、あえて、子どもたちに枝付きの栗を触ってもらっています。
調べると、栗は、ブナ科に属し、一番外側のトゲトゲを『イガ』と呼び、内側の薄い皮を『渋皮』、外側の固い皮を『鬼皮』と言うそうです。この渋皮と鬼皮が栗の実にあたり、私たちが普段食べている黄色いところは『種』と言うことです。そして、このイガが、どうしてトゲトゲしているのかは、『動物に食べられないため』とか、『虫から守るため』とか、諸説あるそうですが、本当のところはよくわかってないそうなのです。栗の秘密、知りたくなりますね。でも、やっぱり、食欲の秋が一番‼栗ごはん、栗まんじゅうにモンブラン…おいしいですよね。
ちなみに、栗は英語で「チェストナッツ(chestnut)」と言い、マロンはフランス語読みとのこと。マロンの方が、何かあったかい感じがしますけどね・・・。
≪私の名札活用法⁉≫
ある日のこと、私が年長さんのクラスに行った時のことです。そのお友だちは、私の名札をまじまじ見て、名前を読み始めたのです。字に興味が湧いてきている時期、何でも読んで声に出してみたいようです。ひらがなを一文字ずつ追って、私の名前を間違いなく読めたお友だちは、園長先生に名前があることを初めて知って、何か?大発見したような満足げな顔をしていました。名札一つで、こんなに子どもたちの字への興味を補助することができるならと思い、『あいさつ、おへんじ、ニコニコえがお』とか、『だるまさんがころんだ』『おべんとう、たべたいな』なんてカードを用意して、それとなく子どもたちに気づいてもらい、字を読んでもらえるようにしてみました。すると、最初は一人のお友だちから始まったのですが、私の名札を読みたくて集まってきてしまうのでした。密をさけるために、もう少し見せ方を考えてみますが、日常の中でこそ、字との出会いを増やして行くことはいいことです。そして、子どもたちが字への興味、読みたい‼気持ちをさらに応援して行こうと思いました。わたしの名札が、子どもが育つための道具となっていることに、うれしさを感じた気持ちいい秋の一日でした。
≪こんな大人になってほしい≫ (永松茂久氏の言葉)
目の前であなたの大切な人が飢えていて、そこにひとつのパンがある。
どうする? 答えは簡単。二つに割って食べればいい。
一流になる人はここでもう一つ上の心遣いをする。相手に大きな方を渡すのだ。
ここで結構多いパターンが、「自分は食べずに相手に渡す」というもの。
一流になる人はそれをしない。全部もらってしまったら、あとあと相手が罪悪感に苛まれることを知っているからだ。あくまで一緒に分け合えてよかったね、という状態を作り、自分が少しだけさりげなく損をするのだ。
三流は独り占めする。
二流は極端に相手に善意を配ろうとする。
一流になる人の優しさはさりげなく繊細なところまで行き届いている。
この文章に出会って、子どもたちには本当にこんな一流の大人になってほしいなぁ、と思いました。私たちの世代は、ともすると三流以下の『今だけ、ここだけ、自分だけ』という昭和の生存原理が働いてしまい、周りが見えなくなり、一流の人になるには程遠いところにいる世代のようです。まずは、自戒の思いを込め常に『手本となる大人』になることを心掛け、少しでも一流の人に近づけるように精進しなければなりません。まさしく、一生、修行ですね。
≪小さなともだち、ダンゴムシの世界≫
多摩六都科学館(西東京市)でとても興味深い企画展(10/9~11/3)が開催されます。いつも園内で子どもたちが夢中になって見つけているダンゴムシのことがわかりやすく展示されます。ありそうでない企画、ぜひ、ご家族でダンゴムシの世界を楽しんでみてはいかがでしょうか? 苦手な方には、ごめんなさい。
≪マスク下でのコミュニケーションで大切なこと‼≫
先月は≪マスクをつけると表情がよめない⁉≫と題して、目で相手の感情を読む日本人、口で相手の感情を読む欧米人というお話をしましたが、先日、お会いした元キャビンアテンダントの方に『マスクしている日常で、皆様はどのようにしてお客様とコミュニケーションをとられているのですか?』と伺ったところ、コロナ禍になってから、特に大切にしていることは『所作を丁寧にすることです』とお答えいただきました。例えば、指先まできちんと伸ばした手で、ご案内するとよりお客様を大切にしている気持ちが伝わり、喜ばれるということです。なるほど、コロナ禍のコミュニケーション術のポイントは、日常の所作を丁寧にすること。やってみましょう‼
園長だより vol . 239 (2021.10.1)