2011.6月10日 園長だより
2011年06月13日 / 園長だより藤幼稚園のご父母のみなさまへ
♪でん、でん、むし、むし、かたつむり、おまえの頭はどこにある・・・とても元気な歌声が聞こえています。かたつむりもこの歌声を聞けば、きっと行動も早くなることでしょう。例年よりも早い梅雨入りになりました。皆様、いかがお過ごしですか?
先日の遠足、多くのご家族の皆様にご協力頂きまして、無事に終了することが出来ました。短い時間でしたが、ゲームをしたり、お弁当を食べたりと楽しいご家族の思い出になったことと思います。ちなみに、誕生月ごとに撮影した集合写真は、ゆり、たんぽぽ組の道路側窓に掲示しています。同じ月生まれのご縁、共通の話題もあるかもしれません。家族参観日等にご覧ください。
また、藤の会の役員さんの顔合わせ会がありました。昨年度まで大変お世話になりました本部チームをはじめ各チームご担当者、各メンバーの皆様方、本当にありがとうございました。お陰様で無事終了することが出来ました。心より感謝申し上げます。
新役員さんにつきましては初めてのことも多いと思いますが、幼稚園同様、藤の会の活動もみんなで力を合わせることは同じですので、ご心配なさらなくて結構です。それより、一生に一度しかない子どもの幼児時代の成長を藤の会活動を通して側面からご覧頂き、楽しい子育て時間を送ってもらいたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。
≪雨と長靴≫
うっとうしいこの時期ですが、子どもたちのカラフルな長靴が各クラスの出入口に揃えてあるのを見ると、とてもかわいく感じ、私は好きです。同時に、その長靴を揃えている子どもたちに、その成長と子ども同士が育ち合っていることを感じました。
雨が降り、長靴を履いて育つこともあるのですね。ある日、朝は雨がザァーザァー降り、お帰りの時にはカンカン照り、そんな時、少し歩きにくそうに長靴で帰る姿を見て考えました。一般的に子どもにとって長靴は、おそらく、スニーカー等より、靴の中に遊びと言うか、余裕がある分、逆にしっかりと歩く、歩行の訓練にもなっていると想像しました。例えば、長靴で走っている子どもがスニーカーを履いたら、すごく速かった…なんてこと、ご記憶にありませんか?失礼、私の育った時代のことでした。でも、朝はザァーザァー降り、お帰りの時にはカンカン照り、そんな時、少し歩きにくそうに長靴で帰る姿を見てそんな風に考えました。まぁ、晴れると長靴も立場が無くなって、かわいそうですけれどね。
≪お父さんとあそぼう!!≫
もうすぐ家族参観日です。ふじようちえんでは、毎年父の日に家族参観日と称してご家族の皆様に保育に参加して頂いています。参加と言っても、いつもお子様が座っている席に座ってもらい、一緒に制作したり、ゲーム等をして楽しい時間を過ごしています。
各クラスで子どもたちに、『お父さんと何して遊んでいますか?』と聞いてみたところ、たくさん答えてもらいました。子どもと遊ぶ時のご参考までに列記してみます。
仮面ライダーごっこ、電車ごっこ、積み木で東京タワーづくり、カード遊び、自転車に乗る、絵本を読んでもらう、公園で遊ぶ、鬼ごっこ、戦いごっこ、かくれんぼ、人形あそび、ブロック遊び、リカちゃん遊び、トランプ、お相撲、サッカー、DS、Wil、おもちゃ、ブランコ、ボール、スゴロク、トミカ、プラレール、なぞなぞ、ぬり絵、テレビを一緒に観る、すべり台、マリオ、しりとり、ジェンカ・・・そして、『パパ、会社が忙しいから、遊ばない』とか、『夜遅いから遊べないの』、『ひとりであそんでいる』と答えるお友だちも数人いました。夜遅くまで頑張っているお父さんの姿が想像でき、きびしい社会の現実に触れた思いがしました。
きびしい現実と言えば、子どもたちの答えの中に『お父さんと戦いごっこ!! でも、パパよりママの方が強いの!!』と言う、素直な意見もありました。(きびしい現実!?)
『親の背中を見て子は育つ』と言われていますが、最近の親の背中は、ただ、黙っているだけでは見てもらえません。親、自らがシャツを脱いで裸にならないと見てもらえない時代、つまり、遊びでも仕事でも、大切なものは、自から積極的に働きかけ、発信しないと伝わらないのです。社会が変われば、ことわざも変化するのですね。子どもにきちんと親の心を届けるためにも、一緒に遊ぶことが大切ですね。
≪感謝≫
若葉、新緑、花みずき、つつじ、あじさい、ひまわり、朝顔、さるすべり・・・夏に向かって季節の主役が次々に登場してきます、また、スマイルファームでも、じゃがいも、キュウリ、ナス、トマト、ピーマンやインゲンが順調に育ち、もうすぐ花が咲きます。それぞれの役目や味は違いますが、只々、無心に一所懸命に生きています。
先日、行われました学校法人みんなのひろば 藤幼稚園 理事長 加藤幹夫の通夜式並びに葬儀、告別式には、大変多くの皆様より御弔意、御厚志を賜りまして心より御礼申し上げます。82歳という天寿を全うさせて頂き、親族に見守られながらの旅立ちでした。ふじようちえんを開園し、立川市議会の副議長等の公職も務めさせて頂き、多くの方々に親しまれ、愛された人柄でした。特に、在園児の皆さんや卒園児の皆さん、そのご家族様、旧職員の皆様方、地域の皆様方には、いつもふじようちえんを支えて頂き、心より感謝しておりました。本年、一月にふじようちえんが文部科学大臣表彰を頂いた時は、涙を流して喜んでいたのが印象的でした。そして、開園41年目の引退となりました。
多くの卒園児と多くの皆様の人生の故郷、心の故郷にとして、ふじようちえんがあり続けられるように、しっかり子どもたちの育ちを支え続けるようにと、言い渡されております。
告別式当日、ある在園児のお友だちが、『会ったこともないけど、ふじようちえんをつくった人にお別れを言いに行くの』と言って来てくれました。お母さんとお焼香をし、最後の対面もしてもらいました。今は、もう姿はありませんが、みんなの気持ちをしっかり受け止めて、天国からみんなを見ているものと思います。そうそう、天国のスマイルファームでジャガイモの収穫をしているかも知れませんね。
心より感謝申し上げます。ありがとうございました。合掌
園長だより vol.97 (2011.6.10)