ふじようちえん

2016年1月8日 3学期始業式 園長だより

2016年01月08日 / 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 皆様、あけましておめでとうございます。
新しい年を迎え、お子様、ご家族様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
「申年(さるどし)」の「申」は、「しん」とも読みます。「申」という字は、草木が成長する「伸びる」という字のもとになったものと言われています。今年も様々なことにチャレンジして、それぞれが伸びる、成長する一年になりますように・・・。
本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 元旦は、キッズテラス屋上からの初日の出、春の陽気を思わせる中での初詣、毎年購入する縁起だるまに破魔矢、そして、今年のおみくじは大吉、と言う感じでスタートした穏やかなお正月でした。ただ、暦の関係で四日(月)からご出勤と言う方が多く、もう少し実家や旅先でゆっくりしたかった・・・という声も聞こえてきました。
 皆様、お正月はいかがでしたか?お子様と一緒に過ごすお正月、ご親族様一同が会するお正月、たくさんの笑顔の中に“嬉しさと騒がしさ”が入り混じり、楽しく、幸せな時間だったと想像させて頂きました。
 そして、子どもたちのごあいさつ・お手伝い・交通安全そして、お年玉の頂き方・・・終業式でお話ししたこと、如何だったでしょうか? しっかり、できたでしょうか?
お正月じゃなくても、いつでもこういう動作、対応ができるカッコイイ子どもでいてほしいと思います。その為にも、園とご家庭で力を合わせて、ごあいさつ等々のよい習慣づけ、クセ付けをして行きましょう!!
 三学期は、年長さん、年少さん、共にあっという間に過ぎそうですが、限られた一日一日、一瞬一瞬だからこそ、みんなと過ごす時間を大切にし、今まで以上に教職員一同、力を合わせて子どのたちの育ちに貢献できるように頑張って参ります。
三学期も、どうぞよろしくお願い致します。

≪年賀状で考えた≫
 お友だちやご家族様に、早々の年賀状を頂き、ありがとうございました。一枚一枚、年賀状を手にする度に、そのお友だちやご家族様を思い浮かべながら、また、時には在園していた当時のことに思いを馳せながら、楽しく過ごしたお正月でした。
 卒園児さんの近況報告や笑顔であふれている様々な年賀状の中に混じり、今年、目だって増えてきたのが、“突然ではありますが、本年をもって年始のご挨拶を控えさせて頂くことにしました”とか、“年賀のご挨拶は、ともども元気でいることを心に描きながら、今後は失礼させて頂きます”という内容のご挨拶文でした。いずれもご高齢になったが故の対応とのことでした。さらに進む超高齢化社会は、年賀状、人と人とのつながりにもこういう影響を与え始めているようです。今までこの点に気づかず、新年はまず年賀状、と言う感じで年賀状を出すことしか考えていなかったのですが、これからはこういう点も考慮に入れた年賀状の出し方を考えるのかな?と思いました。ただ、このような挨拶文を頂く枚数が増えてくるということは・・・逆に自分の年齢も同時に高まっているということなので・・・考えないことにしました。
小さなお友だちからの年賀状に、ニヤニヤしているある園長先生の独り言でした。
≪引っ張る力、押す力≫
 よく使う表現に、“袖を引っ張る”とか“背中を押す”という言葉があります。比較的、友人、知人等々、人間関係が基礎にあり、その関係の中で使われることが多い言葉のようです。実はこの表現言葉、親子関係にも当てはまるようです。
 私事で恐縮ですが、今はもう成人した二人の息子が高校生の時、中間テスト当日の朝、一夜漬けのテスト勉強の成果か?朝、中々起床出来ず、ぐずぐず寝ていました。定刻の電車に間に合いそうもありません。そして、まだ寝ています。テストは、息子のこと、遅刻するのは本人だからと構えていた私ですが、やはり私も人の親、本音では遅れては大変だと言う思いがあったのも正直なところでした。心の中では『眠くて寒い中、自転車で行くのは大変だし、私が送って行ってあげるようかな? テストだし、遅刻はさせられないし…最後は、仕方ない、送って行こう』という助け舟を出してあげようという思いでした。何度も息子の部屋に行き、起こしました。あまりにも起きないので仕方なく、『駅まで車で送って行ってあげるから、早く起きろよ!!』と言うと、息子は、スーッと起きて眠たいながらも着替え始めたのです。それも素早くです。私の遅刻を心配する気持ちが、息子の起床をずるずると引っ張っていたのでした。息子としたら、最初から車での送りを決め込んでいて、まだ起きなくていいや、ギリギリまで寝ていればそのうち、私の『車で送って行ってあげるから…』と言う言葉が聞けるものと思っていたのですね。まんまと朝から息子の罠に、はまってしまいました。
 早く起きろと起こしている、つまり、息子にプレッシャーをかけて、押している様でいて、実は、思いっきり子どもの心を引っ張っていたようです。その証拠に、私が不在の朝、遅れそうになるとあたふたと自分で起きて、自転車で出かけて行くのです。   そこで、自戒の意味を込めて一言アドバイスです。
 子どもを自立させるには、ここぞと言う時には、息子、娘の甘えを呼び込むような隙を作らないこと、その為には、困っている我が子を見ても、見て見ぬふり、無関心を装う、遠くから見る、死んだふり…が有効!? です。
 いかがでしょうか? おかしな言い方ですが“無視する力”親として結構、大事なのです。親になるのも修行ですね。

≪鬼で育つ!!≫
 朝一番、多くの子どもたちが、元気に屋根の上を走っています。子どもたちは、とにかく屋根の上をよく走ります。たくさん走りながら、自然と体づくりがされ、様々なスポーツに向かう基礎体力が身につくものと考えています。
 元気に走る子どもたちを見ながら、以前大学教授から聞いた『今の子は、鬼ごっこをしなくなった』という話を思い出しました。今は、子どもの人間関係構築に、一人を鬼にすることがいじめにつながる的なご意見があるのも承知していますが、子どもたちの楽しい遊びの一つとして、また、幼児期の体の育ち、バランスづくりの観点からも、鬼ごっこは遊びの中に様々な要素が含まれています。秀逸な遊びだと思います。鬼ごっこをもっとした方が良いと思います。お友だちの中には、鬼ごっこの経験が少な過ぎて、よける体の動き、身をかわす反能力がにぶいような感じがします。この体の動きは、サッカーやバスケットボールにもつながり、将来日本は、なかなか勝てないのではないかと余計な想像までしてしまいました。
 節分ももうすぐ、鬼はぁ~外、福はぁ~内!! 鬼と遊ぶ冬、鬼で育つ!!ですね。

平成27年度 3学期 始業式 園長だより vol . 160(2016.1.8)