ふじようちえん

園長だより vol . 213 (2019.11.29)

2019年11月29日 / 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

いよいよ今年も師走を迎えて、何かと気ぜわしい毎日がやってきます。大掃除や年賀状、早めにしよう‼と毎年思いつつ、忙しさを言い訳にしてのびのびになってしまうのが現実です。幼稚園にも来年のカレンダーが届いています。様々な形や大きさのカレンダーを見ていると、それぞれに来年への希望や意気込みが伝わってきますね。
ついつい、カレンダーを頂くと各月の絵や写真、デザインが気になり、必ずどんなものか?と思って一枚一枚めくってみます。どんな内容なのか?このささやかなワクワク感が大好きです。自然や動物、富士山や絵画、格言や世界の風景…1枚の写真から素晴らしい世界に連れて行ってくれるカレンダー、お子様とご一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか?めくっている途中で、クシャクシャにされることも覚悟の上で。

寒さも本格的になってきました。皆様、いかがお過ごしですか?お風邪など召されませんように。街ではきらびやかなイルミネーションを目にする今日この頃、クリスマス、サンタさんからのプレゼントのお話もお子様とされていることでしょうね。
お忙しい時期ですが、お子様と冬を楽しんでくださいね‼
今、子どもたちは落ち葉を集めては、落ち葉プールにせっせと運んでいます。そして、ふかふかの落ち葉の中に飛び込んで楽しんでいます。何気ない落ち葉に埋もれて楽しむ遊びですが、実は、落ち葉プールのふかふか感を楽しんだり、落ち葉のにおいを感じたり、落ち葉が背中に入ったむずがゆさや葉っぱを散らかすおもしろさを実感しています。この体験は、スマホやネットでは伝えることが出来ないですね。幼児期の体験こそ、学びということです。未来の学びにつながりますように。


≪ラグビーのお話≫
先日は、ご縁あって、元ラグビー日本代表キャプテンの廣瀬俊朗さんが、ふじようちえんに来てくれました。子どもたちにラグビーのお話、保護者様には『ラグビーは、人を育てる‼』と題してミニ講演(会場の関係で人数制限させて頂き、ごめんなさい)をして頂きました。その後、長時間保育のお友だちにスポンジやビニールのラグビーボールで子どもラグビー体験をしました。人の間を通ってトライしたりして、楽しい時間でした。みんな、もっとやりたい‼と言う声が上がっていました。
廣瀬さんも8歳と6歳のお子様がいるので、ふじようちえんは以前からご存知頂いていて、近くだったら入りたかった幼稚園だったということです。(ありがたい‼)
廣瀬さんがお話し頂いた内容を、文責・加藤積一でお伝えします。
まず、先日のワールドカップでの応援に感謝します。苦しい時、皆さんの応援のお陰で、タックルしたり、ボールをつなげてトライ出来たりして、本当に心強く、感じました。次のワールドカップは勿論、来年のオリンピックでは7人制ラグビー、また、車いすラグビーもあります。今度は金メダルを目指して頑張っていますので、こちらも応援よろしくお願いします。
5歳からラグビーを始めたのですが、エンジョイラグビーでやっていました。小学校以外で友人やコミュニティができて良かったと思っています。ラグビーやっていて良かったのは、大体10ぐらいのポジションがあり、大きい人、小さい人、太っている人、考えるのが好きな人、そうじゃない人…みんながみんな、自分の持っている個性で活躍できるのがラグビーだと思います。自分を変えなくて、自分を認めさせる、自己肯定感を育てるスポーツなのかなぁ?とも思っています。日本代表の選手たちは、みんな明るく、『みんなで何かをつくって行こう‼』というムードがある猛者ぞろいでした。明るく、自分と人との違いを受け入れやすいという点もラグビーの良いところであり、いろんな国の人とも目標や目的を共有して、頑張っていけることがいいと思います。これからの時代、いろんな国の人たちと仕事をして行く時の要素がいっぱい詰まっている気もします。無国籍なスポーツチームの場面で、どうやって強いチームを作って行くかという点も、仕事にも役立つ点だと思います。
今、力を入れていることは、“スクラムユニゾン”という、ワールドカップ出場国の国歌を覚えて歌おう‼という活動です。海外からの選手やお客様を“おもてなし”しようと始めて、スタンドやスタジアム周辺で歌うのです。海外の選手が、メチャメチャ喜んでくれて、今までにない“おもてなし”になり、新しい価値が出来ました。合わせて、自分たちが海外の人たちに寄り添うことによって、また、いい関係が出来ることも証明されました。この原点は、ピアノの先生だった母が、よく音楽会や発表会に連れて行ってくれたお陰です。海外の人と一緒に歌えた体験は、いつの日か、何かに目を開くことにつながると思っています。
南アフリカを破った前大会の時には、Japan Wayと言って、日本チームが大切にすべきことをみんなで決めて、しっかりと戦いました。同じように、家族で大切にするWayを話し合ってほしいのです。話し合って決めたその価値基準に照らし合わせて物事を判断されるのもいいと思います。
最後に、目標と目的の話です。スポーツでの勝負、会社では売上、なんで勝つの?なんで売上あげるの?日本代表は、みんなのあこがれの存在になることを目的にしていました。あこがれの存在になる為に勝とうとしていました。みんなのあこがれの存在になるという目的にフォーカスすると、今の私にも役割が出来るのです。勝ち負けだけだったらそれ以上何もないんですが、目的にフォーカスすると新たな役割が生まれ、それが拡がって行きますね。
以上、ご経験に基づいた子育て、ご家庭、生活、仕事等々にも役立つ内容でした。一流な方は、何をやっても通じるということを感じました。誰とでも握手してくれて、笑顔を絶やさず、写真にも気持ちよく応じてくれた素晴らしいお人柄、これからも子どもたちへのラグビー普及活動を応援させて頂きます。ありがとうございました。


≪自己肯定感を育てる、クリスマスフェスタ‼≫
さぁ、12/7・8のクリスマスフェスタ、作品や歌の発表も近づいてきました。みんな、ご父母、ご家族に見てほしいし、聞いてほしいと心に秘めて頑張っています。廣瀬さんも、講演で数回口にしていた“自己肯定感”の育ちを支えるためにも、子どもたちの今の育ちの状態を100%以上受け入れて頂き、子どもたちに“自分は出来る”“この作品のここが気に入ってもらえた”“私は歌も上手だなぁ~”と言う気持ちを芽生えさせ、育てて行ってあげたいと思っています。やっぱり親の一言が大事ですね‼ご家族様みんなでお越し下さい。お子様の自信がにじみ出た笑顔が待っています。

園長だより vol . 213 (2019.11.29)