ふじようちえん

令和2年度 5月 園長だより vol . 220 (2020.5.2)

2020年05月08日 / 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

こんなご時世だからこそ、少しでも子どもたちやご家族様、地域の皆様に元気を出してもらおうと考え、子どもがいなくても“こいのぼり”を揚げています。五月晴れの大空を元気に泳ぐこいのぼりに、一日も早くの収束と園再開の願いを込めて・・・。
ふじようちえんの名前の由来、藤の花が咲き始めました。その近くでは、イチゴの実もなり始めています。時は過ぎ…季節は、いつものようにめぐって来ていますが、そこには子どもたちの元気な姿、笑い声や泣き声はありません。実に寂しい限りです。現在、医療の最前線で懸命に頑張られている医療従事者の皆様方や社会機能維持のためにご努力されている皆様方のお子様たちの預かり保育をしています。教職員みんなで、こんな時こそ私どもの仕事が少しでも社会の役に立てばと思って、交代で頑張っています。そして、これもまた残念ですが、そのお友達たちが、新しいクラスの先生の名前やお顔も忘れてしまったのか?特に、新入園児のお友だちは、知っているのは園長先生だけ?ということでしょうか?なぜか?『園長先生‼』と呼ばれることが以前よりも多くなりました。特に、ふじようちえんカルタでご案内のように『園長先生、ねらってる‼』と、よく声をかけられます。多分、私の名前を『園長先生、ねらってる』さんだと憶えているんでしょうね。(笑)そんなことでも、子どもたちの心が楽しくなるのなら、一瞬でも喜んでもらえるなら…子どもたちの育ちに役立つのなら、うれしい限りですし、この仕事をしていて本望です。

もう一つ、こんな時だからいろいろやらなくちゃいけないことはあるんですが、今、園に来ている子どもたちや幼稚園が再開したときに、お友だちに喜んでもらいたいのと、少しは育ちに役立つかな?と思って、リヤカーを改造して屋台をつくりました。
“だがしやさん”と称して、試しにおやつの時間にお披露目してみると、子どもたちは大興奮‼造ってよかったです。今、急速にスマホやカード等でのQRコード決済が拡がり、現金がお財布になくても生活できる社会、現金を使わなくて済む社会に変化しています。子どもたちにしてみれば、お金のやり取り、自分でほしいものが持っているお金で買えるのか?どうか?そんな経験や思いをしなくても物が手に入る社会、またまた、お金はどうして自分のものになるのか?も含めたプログラムです。そんな教育の一助になればと思い、まず、だがしやさんの前に、クラスの中ではない場所、例えば、園庭の枯れ葉そうじ等々、みんなで使う場所を中心に、なんでもいいからこれしたら誰かが喜んでくれるだろうな?と思うお手伝いして、そのお駄賃(古いですが)として紙で作ったお金(コイン)をもらえ、そのお金でおやつを買う、また、50円もらったのを10円や20円、30円のお菓子をどう組み合わせればいくつ買うことができるか?なんてことをそれぞれが体験してほしいのです。こんな社会状況ですが、子どもは育つし、私たちはそれを支える役目があると考え、行動していきます。

多くの人たちを楽しませてくれた喜劇王の志村けんさん、そのしゃべり方が、東村山のご出身だけあって、この三多摩地域の方言っぽくてとても近いものを感じ、昔から親しみを持って大ファンでした。また、私の母が子どものころ、志村さんの父親が教師をしていた小学校に通っていたので、『よく志村先生と似ている』と聞いているので尚更です。志村さんは、生前「人を笑わせるのではなく、笑われるのが好きなんだ」と言われ、自分を誰よりも下に置いてお客様の喜びを優先された方でした。深い喪失感を憶えるとともに、素晴らしい生き方に敬意を表させて頂きます。合掌

令和2年度 5月 園長だより vol . 220 (2020.5.2)