園長だより vol . 277 (2024.5.31)
2024年05月31日 / 園長だより藤幼稚園のご父母のみなさまへ
カエル、朝顔、水たまり、でんでんむしに♪雨だれぽったん…アジサイのつぼみも膨らんできて段々と丸みを持ってきました。アジサイが咲き始めるといよいよ季節は梅雨、確かにうっとうしい時期ですが、その先には、爽やかな初夏がやって来ます。運動で言えば、大きくジャンプする前にしゃがみこんで力を貯めている時が梅雨とも言える⁉と梅雨をポジティブに考えています。しゃがみこんだままにならず、楽しい夏休みの計画でも立ててみましょう‼
皆様、いかがお過ごしでしょうか?季節の変わり目、くれぐれもご自愛ください。6月は、昭和記念公園への園外保育、ご家族に来園いただく家族参観日、プール開始やファミリーランチも始まり、楽しい中にも子どもたちが様々な環境で育つ力を発揮する時期になります。梅雨ですが、さらにしっかりと支えて行きたいと思います。
先日、子どもたちの元気をさらに応援するような鮮やかな色のマリーゴールドがやって来ました。毎年、花づくりをお願いしている方からは『今年の出来は素晴らしい‼』とお墨付きをいただいたもので、愛らしく、とてもきれいです。花言葉は、「勇者」「健康」「変わらぬ愛」、日本名が「千寿菊」「万寿菊」といい、とても縁起が良い花です。子どもたちと花を愛でる時間を持って、優しさを育まれたらいいなぁと思っています。私は、この花を見るたび、曲を口ずさんでしまう日々が続きそうですが。
またまた、先日、あるお宅の玄関先にツバメが飛び交っていて、よく見ると巣づくりをしていました。素早く飛ぶツバメ‼久しぶりに見る光景に懐かしさを覚えました。『ツバメが巣をつくる家は縁起が良く、幸せになれる』とよく言われます。何故か?と調べたら、昔からツバメは、害虫をたくさん食べてくれることから益鳥とされ、外敵から身を守るためにツバメが人のそばで巣をつくることから、守り神のような存在になったようです。実際、巣づくりは、適当に人の出入りがあり、湿気の少ない、爽やかな環境で、巣を壊さない優しい人がいる場所を好むようで、それは、人にとっても幸せにつながる環境や要素でもあるのですね。事実、幸運な出来事が訪れることが多かったことから、そのように言われるようになったとのことです。縁起の良くなるツバメの巣、見つけた時には、やさしい気持ちで見守ってあげましょうね。
≪良かれと思って、言っている言葉が…私の子育ては○○タイプ⁉≫
ある書店で、ちょっと極端な題名だと思って手に取って読んでみた本があります。著者は、犯罪心理学者の立場で「子育ての失敗事例」を多く見てきた経験、つまり、非行や犯罪に走った子どもたちを見てきた専門家の経験と視点を活かして、子育て中の悩みをやわらげたり、似たような失敗をしないようにとアドバイスをしています。著者の出口保行氏は、テレビ等でもおなじみの方もいるかと思いますが、親が良かれと思って言っている言葉が、子どもにとっては…という観点が、自分の子育てを振り返ってみて、心に刺さりました。ぜひ、ご興味がある方は読んでみてください。
『犯罪心理学者は見た 危ない子育て』出口保行著(SB新書)によると、子育ての失敗は、4タイプに分類(サイモンズ式分類)でき、子どもに大きく影響を与える「親の養育態度」は心理学的観点から、「過保護型」「高圧型」「甘やかし型」「無関心型」に分けられ、非行少年の親だけではなく、すべての親に当てはまるとのこと。そして、どのタイプも行き過ぎると「危ない子育て」になってしまうと言われます。まず、親の養育態度の方向性を「支配」「服従」「保護」「拒否」の4つに分けます。
支配…子どもに命令したり、強制したりする養育態度
服従…親が子どもの顔色をうかがうように接し、子どもの言いなりになる養育態度
保護…子どもを必要以上に保護しようとする養育態度
拒否…子どもを無視したり、拒否したりする冷淡な養育態度
支配と服従を縦軸に、保護と拒否を横軸にして表にしてみると、図のような型が浮かび上がってきます。支配×保護=過保護型、支配×拒否=高圧型、服従×保護=甘やかし型、服従×拒否=無関心型、の4つのタイプにわけられています。ちなみに、どの親もいずれかの型に属しているとのことです。図を参考にしていただき、全体的に見て、自分はどの辺に属しているのか?考えてみてください。縦軸と横軸が交差している中心が理想としている親の姿としているそうですが、神様ではないのでそんな人はいません。正直、子育てに一つの正しい正解というのはないですし、肝心なのは、このマトリクス表を承知した上で、どの方向、タイプ、何事も行き過ぎないことです。過ぎたるは、及ばざるがごとし。後悔、先に立たずです。そして、親が変われば、子どもも変わる‼出口保行氏の本は、今、子育て真っ最中の皆様に必ず役立つものと思います。ご参考までに。
園長だより vol . 277 (2024.5.31)