ふじようちえん

園長だより vol.199 (2018.11.30)

2018年11月30日 / 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

秋も深まり。朝晩めっきり冷え込んでまいりました。初雪の頼りも聞かれるようになり、幼稚園正門から見える富士山も日毎に白くなっていくのがわかります。いよいよ本格的な冬がやってきました。皆様、お変わりございませんか?
先日、食品スーパーに行ったら、様々な鍋用おつゆパックが棚一面に並べられ、“冬はお鍋であったかくなろう!!”と言うメッセージが店内いっぱいに溢れていました。今は様々な鍋があって、初めて目にする鍋、珍しい鍋もあって楽しかったです。見ているだけでお腹一杯の気分になりましたが、鍋の新しい楽しみ方にも出会えましたね。

 今週、晩秋の青空のもと、スマイルファームで大きく育った大根を収穫しました。自分の背丈より高い、大根の葉っぱに埋もれながら自分の力で大根を抜きました。
力いっぱい引っぱって、スポンと抜けたあの感覚、自分で抜いたという達成感と自信にあふれた顔にいっぱい出会いました。そして、子どもたちにとっては大変なことですが、重たい大根を幼稚園まで運びました。そんな思いが詰まった大根、どうぞ、ご家族で楽しんで下さい。きっと、食卓でのご家族の笑顔こそが、大根掘りの本当の完結、子どもたちが自分の存在を認められ、幸せ感を味わえる時間だと思います。
子どもの育ちが詰まった大根、どうぞ美味しく召し上がって下さいませ。

≪心を込める…≫
いつもお世話になっているガソリンスタンド(以下GS)でのお話です。ある朝、車に乗って気が付くとガソリンメーターのサインが激しく点滅してガス欠直前の状態!!思わず、GSへ向かいましたが、いつガソリンタンクが空っぽになるかハラハラドキドキでした。皆さんもご経験ありますよね?なんとか無事にGSに到着。私が行っている所は、セルフではなく人が対応してくれるところです。そこではガソリンを注入する時、窓を拭いてくれるのです。この日の担当者のその窓の拭き方が、隅の隅までとても丁寧に拭いてくれ、しかも素早いのです。拭いているタオルが上下するのを車内から見ながら、早朝から、こんなに心を込めてフロントガラスを拭いてくれるのかぁ~と、大感動しました。もちろん、帰り際その方に『とっても丁寧に拭いて頂き、ありがとうございました』と言うと満面の笑みが返ってきました。気持ちいい!!
心を込めて丁寧に、とはよく言いますが、心を感じる仕事に出会うと大きな感動と大きな幸せ感を味わえるんだなぁ~と、つくづく思いました。朝の些細なことかも知れませんが、一つ一つ心を込めて丁寧な仕事をすることを参考にさせて頂き、子どもたちは勿論、みんなが幸せになる幼稚園をめざしていきたいと改めて思いました。
ちょっとしたことやところに神様がいますね。何事もおろそかにできませんね。
微差、大差、絶対差・・・人生、いたる所勉強ですね。

≪芝生のロープで育つ!?≫
毎年、11月3日を目安に園庭の芝を新しくしています。園庭をトラクターで耕運し、新しい土を入れてまた耕運し、土を出来るだけ平らにした上に芝の種を蒔いて、薄く土をかぶせて転圧し、水を撒いてそのまま養生に入ります。今年は、比較的暖かい日が続いたおかげで、約1週間で新芽が出はじめ、その後2週間たった今、まぶしいばかりの新緑の園庭になっています。降雪等々が無く順調に育てば、1月後半には園庭を子どもたちが走り回れます。少しの辛抱ですね。でも、今、園庭に入れなくても、いつものように屋根の上を元気一杯に走って、にぎやかな声が聞こえてます。


園庭に芝の種を蒔いて、まわりにロープを張りました。あるお友だちがそのロープをさわって揺らしていました。それを見ていたあるお友だちが私に『○○ちゃん、ロープさわっている!!』と言いました。私は『そうだね、このロープさわっちゃいけないんだよね。お友だちに、さわっちゃだめだよと言ってあげてね』と言うと、そのお友だちは、『ロープさわっちゃだめだよ』と言いました。すると、そのお友だちは、ロープをさわって揺らすのを止めました。何気ない光景、よくありそうな状況ですが、
このような子どもと子どもの間のやり取りが大事だと思います。学びのスタイルと言うと大げさですが、教師から子どもへ教えるというスタイルから、教師が環境を通じて子ども自らの気づき・学びにつなげるというスタイルへと言う流れがありますが、これから注目していきたいのは、子どもと子どものつながりの中で育つことだと思います。でも、ある時見たら、『ロープさわっちゃだめだよ』と言っていた子が、ロープをさわって揺らしていました。『ははぁん、本当は自分もやりたかったんだな!!』と、子どもの思いを感じ、子どもたちが園庭のロープで育っていたお話でした。

≪クリスマスフェスタから、クリスマスチャレンジフェスタへ≫
 12月になり、子どもたちの一番の関心事は、X’masです。幼稚園でも、例年のようにクリスマスとして、作品展と歌の発表を行います。でも、今年は、9月初旬から先生方で話し合いを重ねてきた中で、今までのように、先生が主導で作品案を考え、みんなが同じものを同じように作り、展示することから脱却して、出来るだけ子どもたちが考え、それぞれの工夫が分かる作品展にしたいということになりました。言わば、受動的な作品展から、より子どもたちの主体性を発揮してもらう能動的な作品展にしようということです。そして、作品展への基本的な姿勢として、≪子どもたちの育ちの“今”を伝えたい!!≫という想いのもとに作品作りを進めてきています。
だから、子どもたちそれぞれの思い、考え、意見を取り入れながら、それぞれに出来るだけ作りたいものをつくり、それぞれの形を尊重し、工夫や色使い等々を子どもたちに任せてみるという取り組みをしています。ただ、ご家族様にご覧頂くことも考えて、同じような趣旨・テーマの作品をある程度まとめて、エリアごとのテーマに沿った世界を演出し、ご観覧頂けるようにしています。
今までとの違いは、先生と子どもたちが話し合いから始まり、人の話を聞くこと、絵本や写真、実物を見たりしてさらに理解を深めながらテーマが絞られて行きました。そして・・・詳しくは、来週お配りするクリスマスチャレンジフェスタのご案内でお伝えしていますので、ご参考にして下さい。
 そして、今回のチャレンジフェスタ、子どもたちがチャレンジした数々の作品の本当の完成は・・・それは、ご家族みんなで見てあげること、そして、『すごいね!!』『きれいだね!!』『よくできているね!!』『こんなところが好きだなぁ!!』・・・のお褒めの一言を言ってあげることだと思います。
その言葉を聞いた子どもたちは、必ず自信を持ち、さらに作品作りへの意欲が出て、自らつくる喜びを感じて、益々、成長して行くものと思います。
子どもが育つ作品展!!どうぞお楽しみ下さいませ!!

園長だより vol.199 (2018.11.30)