ふじようちえん

2学期終業式 園長だより vol.200 (2018.12.21)

2018年12月21日 / 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

スッキリした冬の青空が広がり、気持ちがいい朝です。でも、空気が冷たく、吹く風も身に染みますね。皆様、いかがお過ごしですか。寒さも増す年末年始、お体ご自愛くださいませ。
本日、終業式を行い2学期を無事終了することが出来ました。これも日頃より、園の活動にご理解、ご協力頂いているご父母ご家族様のお陰と心より感謝申し上げます。
これから、楽しいお正月がある冬休みになります。とかく自由な時間が多くなると、わがままな傾向になりがちです。そこで、終業式では、ご親戚の方々と合う機会も増えるお正月でもありますし『きれいな言葉でごあいさつ!』を合言葉に、ごあいさつの達人になっちゃいましょう!と伝えました。
『言葉は心を生み、心は言葉を生む(ノーム・チョムスキー)』と言われるように、きれいな言葉、美しい言葉に、きれいな心、美しい心が宿り、正しい行動に結びつくものと思っています。逆に、汚い言葉には、汚い心が住み着き、良くない行いにつながってしまいます。言葉は、子どもたちの命の根っこ、心の根っこです。根を養えば、木は自ら良く育つものです。冬休みだけではありませんが、ご家族の皆様も、ご協力の程どうぞよろしくお願い致します。(私も気を付けます。)

先日のクリスマス&チャレンジフェスタには、たくさんのご家族様にお越し頂き、ありがとうございました。より子どもたちの主体性を発揮してもらう能動的な作品展にしようということで取り組んだチャレンジフェスタでした。多くの皆様に共感を頂く中、子どもたちもご家族からの温かい言葉を聞き、自信を付け一回り成長しました。特に、ご家族に自分の作品を見せている場面で、『すごいね!』『上手だね!』のご家族からの一言で、子どもたちの瞳がキラッと輝いていたのをいくつも見つけました。まさしく、自信を深め、自己肯定感を実感できた、子どもが育つクリスマスでした。

≪お正月遊びで育つ!≫
♪もういくつ寝ると、お正月、お正月には凧あげて、独楽を回して…子どもたちの元気な歌声が聞こえています。せっかくのご家族が集まるお正月、おじいちゃん、おばあちゃんと一緒の時間もあるし…是非、昔遊びをして楽しい時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?以下、正月遊びの意味や意義をお話ししてみます。(Webより出典)
羽根つきは、中国から伝来。羽根に使われるムクロジの実は「無患子」と書き、子どもが患わないという魔除けに通じるものとして、女の子の初正月に羽子板を贈る風習から生まれました。羽根つきは1年の厄をはね、子供の健やかな成長を願うもの。打ち損じると顔に墨を塗るのも、魔除けのおまじない。江戸時代には、年末になると邪気を祓うための羽子板を贈るようになりました(浅草の羽子板市は有名ですね)。
ふじようちえんの井戸の近くにも無患子の木があります。子どもたちが病気にならないように、元気に育ちますように…と願って、数年前の卒園記念樹です。
 凧揚げは、古来中国では、占いや戦いの道具のひとつ。それが江戸時代に伝わり、凧が高くあがるほど願い事が神様に届いて願いが叶う、元気に育つといわれています。
 カルタは、語源はポルトガル語。平安時代の貝合わせが由来。子どもが遊びながら字やことわざを覚えられるようにと江戸時代後期に考案されました。『えんちょうせんせいねらってる』という、カルタだけではなく、いろんなカルタをやって、ご家族で、知識や語彙を拡げちゃいましょうね。
福笑いは、出来上がった顔立ちが滑稽なので、それを笑って楽しみます。「笑う門には福来る」と縁起がいいことから、正月にふさわしい遊びになったようです。
双六は、サイコロをふるだけのシンプルなルール、勝敗は運次第、お正月の団欒にぴったりで、その年の運だめしにもなります。
独楽は、物事が円滑に回るに通じて縁起がよく、うまく回ると子どもが早く独り立ちできると言われています。まわし方のコツをおじいちゃんに聞いてみますか?

≪園長だより200号で、1号をふりかえる≫
こんな園長だよりも回を重ねて今回、200号を迎えることが出来ました。皆様には、いつも駄文にお付き合い頂きまして、心より感謝申し上げます。
100号の時 “園長だよりvol .1”を掲載しましたが、“初心忘るべからず”とばかりに、200号も園長だより1号をお伝えさせて頂きます。
約20年前のこと、今と言っていることとあまり変わってなくて、ぶれないと言うか、進歩がないと言うか…少々お恥ずかしい限りですが、お付き合いくださいませ。

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さて、みなさん、幼稚園の『園』って、元々の語源をご存知ですか? 一説では、日本に最初に幼稚園ができた時、その内容から最も相応しいだろうという点から、『果樹園』の園からきたと言う説です。なるほど、果樹が実るには時間がかかる…手間をかけてゆっくり育てる…将来の実りに期待と願いを込めて、今の状態に心を尽くす。
果樹を作ることが保育(子育て)にどこか似ている感じがします。また、もう一説には、『苑』の字からきたとも言われています。昔、中国では、鹿や孔雀が放し飼いにされている場所or走り回れる環境のところを示したものとして苑が使われていました。まぁ確かに元気に子どもたちが飛んだり跳ねたりしている光景は、多分にそれを想像させます。私は、幼稚園の園は、上記の『園』と『苑』の両方の意味を持っていると考えています。
 では、そんな園で私たちは、何を最優先に考えなければいけないのか?
最も基本的なことですが、最も大切なこと。朝、登園の時、大切な、大切な“命”をお預かりしているのだ、と言う意識が強くあります。それと共に、お帰りに間違いなくご家族のもとへ、大切な“命”をしっかりお渡しすること。これがすべてと言ってもいいくらい大切なことで命を預る責任を日々感じております。
 そんな中、どんな子になってもらいたいかと言うと「思いやりがあって自立した子どもに育ってほしい」と思っています。よく私は、(少し乱暴な言い方ですが)幼稚園は、サルが人間になるところという表現をします。これは、無力な状態の乳児から、誰が教えるでもなく、ハイハイ…そして歩き出し…言葉、それも日本語や英語、いろんな言葉でしゃべり出すようになります。たった3年位でいろいろなことが出来るようになります。これは、教えて何かができたということではなく、いつの間にやらできるようになったということです。即ち、この乳幼児期には、小学校などで行われている教師から子どもへスクール形式の教えるという過程ではなく、いろいろなことができるようになる原動力・源・エネルギーが、子どもの中に存在しているということを意味しています。そして、その自己成長発達力は、環境しだいで開花するものと確信しています。
よく言う「生きる力」は、本来みんな持っています。重要なのは、生きる力を燃やせる環境をつくること、個人として自立していく環境を整えることです。そして、それが保育にかかわる人の大切な役目のひとつと考えています。
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初心忘るべからず!これからも、子どもたちの育ちのために一所懸命に頑張ります。
新年が、皆様にとって良いことがいっぱいありますように! どうぞ、良いお年を! 
平成30年度 2学期終業式 園長だより vol . 200 (2018.12.21)