ふじようちえん

2009.7月終業式 園長だより

2009年07月16日 / 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 プールの水しぶき、萌える緑の芝生、さんさんと輝きじりじりと肌を刺す日差し・・・そんな中、園庭や屋根の上をいろいろな色のFujiTシャツを着て走り回る元気な子どもたち・・・まるで、この暑さを“育ちのエネルギー”にしているかのようです。暑いけど、うれしくなりますね。

本日、一学期終業式を無事に迎えることができました。
これもひとえに、ご父母、ご家族様のご理解、ご協力のお陰と心より感謝申し上げます。
皆様の温かい励ましやお褒めの言葉に元気を頂き、教職員一同、笑顔で頑張ることが出来ました。本当にありがとうございました。
4月入園式・始業式の時から見て、子どもたちはそれぞれに自立への道を各自のペースで、しっかりと歩んでいます。子どもたちを最初はどうなるか?という思いで見ていましたが、その思いを吹き飛ばすように、日に日にいろいろなことが出来るようになったり、分かるようになったり、お友だちもたくさんでき、もうみんな一人前、立派な幼稚園児です。
『育つ姿が自分の姿』という思いで、先生たちは、みんなの成長を自分のことのように思っています。だから、みんなが育つことが何よりうれしいのです。
二学期は、かけっこや踊りがある楽しい運動会、サツマイモ掘り、クリスマスフェスタにお餅つきもあります。また、9月、元気な姿でお会いしましょう!!

≪夏休み≫
この夏、ご家族で海へ、山へ、いろんなところへお出かけになる計画があることと思います。夏休みは、子どもにとって、普段味わえないたくさんの体験をしたり、いっぱいの思い出や新しいお友だちができたりと経験を積む時です。その体験や思い出をステップにまた一段と成長し、二学期からさらに自立への階段を上って行くことと思います。
幼児期の大切な実体験をできる時期です。五感を働かせ、楽しんで下さいね。
また、最初は、たっぷり時間があるように思っても、過ぎてみるとあっという間で何もしていなかった?なんて言うのが夏休み、ぜひ、生活のリズムを保ちつつ充実した時間をお過ごし下さい。

≪花火大会≫
夏の楽しみに花火大会があります。いろんなところで行われていますが、近くでは昭和記念公園の花火大会(7/25)などがありますね。最近は、花火がハートやミッキーマウス、UFO等々いろいろな形もあり、楽しさがいっぱいですね。
ある花火大会に行った時、カップルがなぜか?喧嘩しているのです。(皆様も、花火大会会場で口喧嘩しているカップル、見たことありませんか?私だけですかねぇ~。)
まぁ、よそ様のことだから関係ないと思いつつ、私なりに想像しちゃいました。花火はきれいだし、すごくスカッと気分がいいものですが、ある面、花火のような一つのものをみんなで見るということは、人と人、心と心を近づける役目もあるのです。近づくだけならそれで良いのですが、近づきすぎて普段と違う面が見えてきて、ついつい意見・価値観の違いが出てきたりします。近づきすぎると違いを許さない?・・・些細なことから・・・仲がいい男子女子の場合は、特に喧嘩となるようですね。仲がいいご夫婦こそ、子どもに安心感を与え、健やかな育ちにとても良いと思います。些細なこと・・・気になることもあるでしょうが、子どもの前では喧嘩しないようにしましょうね。
花火と同様に、心と心を近づける場面として、並んで斜めの川の土手に座り水の流れを二人で見ている時も同じです。あくまで、ご参考までに。

≪反抗期は、成長期≫
先日、子どもさんが反抗期で・・・と言うご相談がありました。『言うことをきかないし、すぐ反発した口答えや、動作が乱暴なんですよ』とのことです。同じようなご経験のある方も多いのではないでしょうか?こんな時、ただ時期が過ぎるのを待つと言ったところが現実のようです。
でも、それでいいと思っています。以前、幼稚園で行った子育て講演会でのお話しです。
反抗期とは、まず、人が成長する時、直前にホルモンバランスが崩れるらしいです。バランスが崩れるからイライラしたり、反抗的になったりするとのこと。すなわち、反抗期は成長期の直前に現れる状況、人がジャンプする前にしゃがみこんで力を蓄えようとする姿と同じこと・・・と言うのが、講師のお話でした。
人が成長するということは、山あり、谷あり、川もありなのです。そして、それが人生の竹の節の意味を持ち、強くしなやかな人間へと成長していくものと思われます。
楽天的で素直すぎるかも知れませんが、以来、反抗期は成長に必要な時期、ということをご相談の時、お伝えさせて頂いております。

≪四万十川≫
 先日、研修で、日本最後の清流といわれる四万十川に行ってきました。確かに素晴らしいところでした。高知龍馬空港から、バスで3時間半、着いた小学校で作家の喜多川 泰氏、海洋冒険家白石康次郎氏等々のお話を聞き、大変勉強になりました。川で生活が成り立っている地域ならでは、天然ウナギに手長エビ、稚鮎や地元野菜等々のもてなしを受けて感動しました。校庭での地域あげての歓迎会に四万十の心を感じました。夜空の星もすごかった。
この小学校、実は、全児童で6人、先生や職員さんが5人いて2年後に統廃合で無くなってしまうらしいのです。四万十市立口屋内小学校と言います。6人の児童の育ちをどこの小学校にも負けない温かい目で、地域の人たちもみんなで見守っているところでした。だから、子どもたち、地元の人たちもみんな集まって、ワイワイガヤガヤの夜になりました。さらに、泊まるところは小学校を改造したところ。これがまたシンプルで最高でした。翌日、生まれてはじめてのカヌー体験をしたり、沈下橋(橋の両袖にある“らんかん”がないもの)から、約5メートル下の川に飛び込んだり(よくTVの映像でご覧になる風景)して楽しんで来ました。校長先生はじめ皆さんいいお人柄の人たちで、四万十川は確かに清流だけれども、そこに暮らす人たちが四万十川そのものなんだなぁ・・と感じた研修でありました。四万十川、夏休みにおすすめです。

園長だより vol .71 (2009.7.17)