ふじようちえん

2009.3月 園長だより(卒園終業式編)

2009年03月18日 / 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

朝夕はまだ寒い時もありますが、日中の日差しはすっかり春の陽気です。
今、幼稚園では、あたたかい日差しが降り注ぐ中、園庭の草をポニーのハルが美味しそうに食べています。水もお茶も飲まずにただただ芝生を食べています。よく食べれるものですね。
春、いろんな花が咲き・青葉が茂り、夏、虫を見つけて・水あそび、秋に落ち葉を集めて・芝生でゴロリ、冬に氷と遊んでいたら・・・いつの間にやら育っていた? 本当にあっと言う間の一年間でしたね。

お父様、お母様、ご家族の皆様にご協力頂きまして本年度も修了式になりました。この場をお借りして、改めて感謝と御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。心より感謝申し上げます。
これはひとえに、藤の会本部、各チームの方々を始めとする多くの皆様方の活動があればこそ、本日を迎えることが出来たものと思っております。各行事に際しお忙しい中、いろいろな準備や打ち合わせ等々ご苦労様でした。
中でも、先日の『おめでとうの会』は、雨天にも関わらず準備・進行等々大変お疲れ様でした。教職員一同、大変楽しく過ごさせて頂き、心に残る一日になりました。マジックの篠さんもお母様方のご準備と当日の子どもたちのお行儀の良かったことをすごく喜んでいらっしゃいました。
ふじようちえんと関係した全ての皆様方、木や草、花、葉っぱ・・・自然、ヤギ、ウサギ、カメ、ハル・・・動物たち、また、食べ物、乗り物、作物等々・・・範囲は広がるばかりですが、すべての皆様に大きな感謝を致します。それぞれの存在が、ふじようちえんの“子どもが育つ空気”づくりに役立ち、子どもたちの育ちにしっかり貢献してくれました。お陰様で、一人一人の子どもが心身ともに去年の春より大きく大きく育っています。

≪いつまでも、育ちの応援団≫

先日、ランチルームのことで聞かれましたのでお伝えします。
このランチルームは、8年前に完成し使用しています。それまでの給食は業者様からのお弁当配達形式でした。時代の変化?とともに作りたてのランチを食べてみたい、メニューに麺類も取り入れたい、何より残さないでもっと食べるようになってほしい等々・・・の案件があり、日々、何とかしたいと思っていました。結果、自園での調理するのがどんなメニューにも対応できるし、あったかいから一番望ましいし、子どもたちに食事づくりを見せてあげたい等々・・・で自園調理、ランチルームでの昼ごはんが始まりました。
あまり幼稚園でのランチづくりは例が無いので色々なところを見たり、聞いたり、調べたりした思い出がありますね。ちなみに、ふじようちえんでは、給食と言わずランチと言うようにしています。昔から給食と呼んでいるのでそれでもいいのですが、給食の給の字が“たまわる食”という意味合いを想像しがち?で、戦後の配給時代ならいざ知らず、何か現代とマッチしない感じがしていました。
基本的にあの建物は、ふじようちえんの先代のコビトキャラクター(コビトにも先代がいます。)がモチーフになっています。コビトが3人肩を寄せ合っている光景なのです。
そのランチルームを建設する時、『建物は建っているだけじゃ、つまらない』と思っていた私は、何か一粒で5度くらい美味しい的(?!)なことはないか考えていました。そこで考えたのは、3つの屋根のトップライトがLEDでいろいろな光を発するというアイデアなのです。その色が翌日のメニューを表現している・・・なんて仕掛けも思い描いたのです。例えば、赤・緑・白でイタリアの国旗の色と理解し、翌日のランチはスパゲッティーとか、黄色が3つ点ると次の日はカレーだとかと言うことです。ほんのわずかな時間しか点かないので、ほとんど見た方は少ないと思います。
実は、この明かりと“ファミリーランチプログラム”が繋がっているのです。今は、ファミレスや焼肉屋さんでご家族で一緒に食事することはよくある事と思います。が、幼稚園でご家族一緒に食事することは、おそらく無いものと思います。大事なのは、幼稚園でご家族一緒にランチを食べたその思い出を胸にしまって成長してほしいのです。でも、何かの時に親と口をきかない時もあったり、少し曲がっていく育ちの時期や思春期もあるかと思います。そんな時、もしこの建物を見たり、明かりを見ることがあったら、その時にこそ、親と一緒に幼稚園でランチを食べたことを思い出してほしいのです。多少曲がっている子でも、小さい時の親との特別な思い出は憶えています。ただ、思い出すきっかけが無いのです。小さい時の思い出を胸にしている子は、曲がりきる子はいないと確信しています。と言う訳で、ランチルームのもう一つの役割は、卒園した子どもたちの育ちの応援団と言うことなのです。8年経った今、当時の子どもたちもちょうど思春期を迎え、いよいよランチルームもこれからが本当の役目。これから出来るだけ点けるようにしますから、皆さんも見て下さいね。

≪卒園児のみなさんへ≫

宝石さがし楽しかったですか?砂場での思い出は幼稚園の思い出。そして、みんなのお家には、みんなが集めた宝石がたくさんあると思います。その宝石がみんなの育ちの証しです。ふじようちえんでみんなが過ごした時間の証明です。大事にして下さいね。みんなは、これから、この宝石よりも、もっともっと輝く宝石を生きて行く中で見つけることでしょう。でもその宝石は、いろいろな形をしています。また、最初から光輝いてはいないかもしれません。多くの場合、その辺にある石ころにしか見えません。でも、自分で好きになった石ころを見つけて下さい。見つけたら、磨いてください。磨いて、磨いて、磨いていると、なんとその石は、光り輝くすごく大切な宝石になっていきます。コツは、最初は荒めのヤスリで磨き、だんだんと細かめのヤスリで磨くのです。この順番で磨くと輝きはさらに増します。みんなが、それぞれの宝石を見つけ、磨き、素晴らしい人生をおくっていくことを、いつまでもいつまでもふじようちえんは応援しています。
みんなに出会えてよかった、とても幸せな時間でした。ありがとうございました。  

がんばれ!! 一年生!! なんでも挑戦だ!! 宝石は必ずある!!

園長だより vol. 67 (2009.3.18)