2013年10月1日 園長だより
2013年10月01日 / 園長だより藤幼稚園のご父母のみなさまへ
さわやかな秋晴れが続き、いよいよ待ちに待った実りの秋、10月に入りました。
いろいろな秋がありますが、皆様はどんな秋を過ごされていますか?私は、読書の秋で“半沢直樹”にはまり、スポーツの秋で運動会、そして、梨、栗、ぶどう、さつまいも、キノコにさんま、柿、みかん…と言うことで、毎年のように味覚の秋、食欲の秋を楽しんでいます。まぁ、一番似合っているようですが…。
皆様、お元気ですか?めっきり涼しくなって参りました。季節の変わり目、朝夕と日中の寒暖の差も大きいものがあります。体調管理お気を付け下さいね。
今、園長席の前には、イガ付きの栗、スマイルファームで収穫した黒ゴマ、これから水筒に変化するひょうたん、タワシになり手洗いに役立つ?へちま…等々を子どもたちが、直にさわれる様にしています。秋を感じるには収穫物を持ち上げたり、栗のイガをさわって痛さを感じるのが一番、と乱暴なことを言っています。
そんな中、クヌギ、ドングリ等々、たくさんの木の実が大きな木製のたらいに溢れんばかり入れてあります。子どもたちは、その中に手を入れ、やがて、腕を肩近くまで埋もれさせて、木の実の感触を楽しんでいます。今の時期にしかできない貴重な体験の数々、やはり食べ物も、子どもの遊びも季節には季節のものを体験することが大切なようです。つまり、季節感の無い野菜やTVゲームのような遊びよりも、旬には旬の食べ物、その季節にあった遊びが一番なのです。子どもが育つ秋に感謝ですね。
≪歌を実体験!!≫
ドングリと言えば…ドジョウが出てきてコンニチハ!!という歌を思い浮かべます。実は今、隣のたらいにドジョウを飼っています。今の子どもたちは確かに、歌は歌うけれど…ドジョウを見たことも無ければ、触ったことも無い、ましてやどんなものか想像も出来ない子どもたちが増えています。せめて、歌の情景だけでも伝えられたらと思っています。楽しく心弾むメロディや歌詞による情景と現代の社会状況の乖離、まさしく田舎と都会のギャップにドジョウがはまったような感じですね。
何気なく歌うこの歌、実は、ドジョウを眺めていると、歌の情景のようにドジョウがその体半分ぐらいを水面に出して跳ねるように泳ぐ時があるのです。この歌の作者は、この動きをドジョウが挨拶をしに来たものと捉えたのでしょう。改めて、その感性、表現の仕方に感動です。そして、このようなすばらしい感性を子どもたちにも伝えてみたいと思い、やってくる子どもたちに話をするのですが、子どもたちはそれよりも水に手を入れ、ドジョウを捕まえるのに一所懸命です。これが目の前の現実、大人の思いの上を行く子どもたち、敵いませんね。
ちなみに、今年、スマイルファームでは、大きなカブの栽培にチャレンジしています。上手くいけば…冬には子どもたちと“うんとこしょ、どっこいしょ!!”“うんとこしょ、どっこいしょ”『大きなカブ』体験をする予定です。とにかく、自然が相手、どうなることやら…祈るばかりです。
≪練習カード、完成で運動会!!≫
今、子どもたちも先生たちも一丸となって今週末の運動会に向かっています。今まで練習をした入場行進や体操、かけっこや踊り…をご父母、ご家族の皆様に見て頂こうと頑張っています。運動会で育てたいことは、①みんなで力をあわせること ②競い合うこと ③みんな仲良くなること、親も子も。と言うことです。そして、運動会を教える幼稚園にはなりたくない、運動会で育つ幼稚園でいたいと言う思いのもと、練習をするたびに、『めざせ、富士山!!』と題した運動会練習カードに日ごとシールを貼り、楽しみながらもうすぐ頂上到達というところまで来ました。確かに、運動会当日も大事ですが、そこに至るまでの過程こそ育ちの時間、成長の瞬間だと思います。どうぞ、ご家族みんなでご観覧頂き、大きな声援をよろしくお願い致します。
≪東京オリンピック、1964・2020に思う≫
皆様、ご存知のように、2020年オリンピックが東京で開催されることになりました。早朝、TVに向かい息を飲むような時の流れの中、『トウ キョウ』という声に日本中が歓喜に包まれ、笑顔と涙が入り混じった瞬間でした。本当に良かったし、心からうれしいです。招致活動に携わった全ての皆様に心から『感動をありがとうございました!!』とお礼を言いたいです。まだ、これからが本番ですが。
昭和39年、1964年の東京大会の時、私は小学二年生でした。10月10日開会式当日、小学校もオリンピックを見せるためか?半日で授業も終了、先生から帰宅して開会式を見るように言われた記憶があります。当時の白黒テレビを家族で囲み、開会式の始まるのを待ったものでした。(映画・三丁目の夕日のような感じです)ファンファーレが鳴り、ギリシャからの入場行進が始まりました。世界にはいろんな国があり、いろんな民族衣装があることも初めて知りました。日本選手団の入場時には一段と大きな歓声が沸いたのを憶えています。その後だったでしょうか?澄み渡った秋の青空、国立競技場の上空にジェット機で鮮やかに五つの輪が描かれました。この壮大な演出に日本はもとより、世界中が驚き、感動したことを憶えています。まさしく、世界を感じた時間、東京が世界の中心になった瞬間、あの感動を今の子どもたちにも味わってほしいと思っています。そして、新たな日本の始まりとなればと思います。
とにかく今年は特別な年と言うことで、ふじようちえんの運動会も考えました。前回の東京大会のファンファーレからスタートし、当時の曲にのって子どもたちが入場行進します。詳しいことは分かりませんが、このファンファーレ、とても日本的な音、和音の組み合わせで出来ているそうです。その当時の心遣い、ファンファーレにも日本の心“おもてなしの心”をのせてお迎えしていたことが分かります。感動しますね。
特別つながりでもう一つ、今年は富士山が世界遺産登録になったことで盛り上がっています。また、三浦雄一郎さんが80歳で三度目のエベレスト登頂に成功された年でもあります。記念づくしのようですが、今年の入退場門は、偉大な山と功績に敬意を表し、ふじさん門、エベレスト門とさせて頂きました。大きすぎ!?ですかね。
さらに、年長組の踊りは毎年いろいろ考えるのですが、どうしても子どもたちにとって踊りやすく、明るく、勇気を与えてくれる…等々の理由で決めています。今年はスマップのJoyを踊ります。どうぞ、お楽しみに!!
明るく楽しいSMAPのこの曲“Joy”は、赤い公園・津野米咲さんが作詞作曲をしています。実は、この米咲さん、当園の卒園児なのです。先日、テレビで見てびっくりしました。でも、すばらしいご活躍、本当にうれしいです。卒園児の作詞作曲の歌で年長組さんが踊る!!素晴らしいことだと思います。皆さんも、一緒に踊りましょう!!
いろいろお話しましたが、運動会とオリンピック、必ず、何かがつながっているような気がします。2020年、誰もが思いを馳せる7年後、どうしているでしょうか?在園児の皆さんは、一番大きくてもまだ中学生…オリンピック出場は…分かりませんが、ボランティアや様々なお手伝いで、世界中の人たちと友だちになっていることも想像できます。いずれにしても、それぞれの立場でオリンピックを成功させようとしていると思います。そのためにも、まずは足元を固めるべく、卒園児たちにボランティアでお手伝い頂き、土曜日の運動会、頑張りましょう!! そして、晴れますように!!
園長だより vol . 128 (2013.10.1)