2017年9月29日 園長だより
2017年09月29日 / 園長だより藤幼稚園のご父母のみなさまへ
先日、久し振りに玉川上水横の緑道を自転車で走ってみました。さわやかな空気を肌に感じながら、草花のにおい、葉がそよぐ音、日差しと影の温度差…普段、見過ごし、感じないものに出会って、少し得した気分になりました。そして…道端に、どんぐりを見つけて、秋本番を感じたひとときでした。日常の行動を少し変えてみると…思わぬ出会い、発見があるものですね。
皆様、何をするにも良い季節、いかがお過ごしですか?私は、秋といえば、やっぱり、食欲の秋?になっちゃいます。豊かな気分になる実りの秋、梨、栗、柿、きのこ、さんま、さつまいも、新米、新そば…本当に美味しいものがたくさんありますね。
様々な秋、ご家族でお楽しみ下さいませ。特に、10月8日の秋もですね‼
≪小学生も運動会で育つ‼≫
運動会、大体、この時期に全国至る所で開催され、すでに日本の伝統行事、伝統芸能、風物詩と言っても過言ではないように思われます。幼稚園でも子どもたちは毎日練習を重ね、運動会当日、ご家族の皆様に、カッコいい演技や競争で頑張る姿、成長した姿を見てもらうことを目指して頑張っています。
先日、各小学校の運動会に卒園児の様子見も含めて行ってきました。卒園児たちの成長した姿や活動を見て、“あの子が、あんなに大きくなって”とか、“あんな泣き虫だった子が…”なんて、様々な思い出が脳裏をかすめました。同時に、みんな、しっかり育っていることを見させてもらい、とてもうれしい気持ちになりました。
確かに、幼稚園の運動会と比べると、体も大きく、ダイナミックな動きで、その演技に圧倒される場面が多くあり、ついつい応援に力が入ってしまいました。よく見ると、一つ一つの競技も大事ですが、競技に入る前から、整列や順番等々、集団行動の基本をしっかり行っていました。幼稚園のお友だちもできていると思いますが、さすがに小学生、みんな自主的にしているのです。まさに、社会ルールの練習をしているものと思いました。さらに、応援団長のリーダーシップによる応援合戦、音楽委員会による演奏、放送・徒競走の順位分け・ゴールテープ持ち…様々な役目を子どもたちが分担して行っていました。まさに、みんなで力を合わせている姿そのものでした。英語では、運動会を単なる‟スポーツディ”と表現されますが、私たちが思っているのは単に競技をするだけとか、競争に勝てばいいとか言うだけではなく、運動会をもっと広い意味での成長の場、集団行動の基本を学ぶ大事なステージ、社会生活の基本に触れる場面にもなると思っています。
それにしても、6年生の速さがすごい100m走を見ていて、私も『昔は、速かった…』と昔の自分を思い出す時間になりました。それだけ、今の自分が…。
≪言葉にならない言葉≫
先日、あるお友だちが、私のところにやって来て何か言いたそうに、ただただ立ったままでいました。よく見ると、その手にはGS、REPの教材を持っていました。そうです。新しい教材をもらって、うれしくて、うれしくて、見せたくて、私のところに見せに来てくれたのです。言いたいけど、言いたいけど…言葉で言えない、何とも言えないそんな思い、しっかり受け止めて行きたいと思います。
『きれいな石の袋下さい。』この一言が中々言えず、職員室の前で立っているお友だちがいました。どう伝えていいのか、それこそモジモジしている感じでした。そこに、他のお友だちが大きな声で『きれいな石の袋下さい』と先生に言い、袋をもらって『ありがとうございました』と言って走って帰って行きました。モジモジしていたお友だちも『そう言えばいいのか‼』と分かったのか、元気な声で『きれいな石の袋下さい』と言い、袋をもらうことが出来ました。ささやかなことですが、そのお友だちは、一つ出来ることが増え、自信が付いたと思います。見て、真似て、憶えて行くものですね。
私は、いつでも、どこでも、子どもたちとハイタッチをしています。タッチの強さ、やさしさ、おとなしさ、勢い、体の動き、声の出し方等々それぞれみんな異なります。私は、手と手の一瞬のふれあいの中に、子どもたちの毎日、その時々の状況を感じることが出来るのです。まさに、このハイタッチ、実は子どもとの会話なのです。タッチした子どもたちの目は、一様に自分の存在を分かってもらえたかのように、安心し、わずかな落ち着き?らしきものをその瞳に見せるのです。
言葉は交わさずとも、手と手のふれあいは、心と心が結びついた瞬間でもあるのです。
もちろん、言葉を交わすコミュニケーションは大事ですが、言葉を交わさないコミュニケーション、非言語による会話、ノンバーバルコミニュケーションの中にある“言葉にならない言葉”小さな心と心の触れ合いを大切にして行きたいものです。
≪父性による子育て・母性による子育ての講演会≫
子どもたち、一人一人違うように、男と女は基本的に違うという松浦先生のお話。ただし、どちらがどうのと言う良し悪し、優劣のことではないので、悪しからず。
まず、男性の特徴は、一つそう思ったら、中々その考え方を修正できない、固執する面が強い、危険なことが好き、競争心が強い、空間認知力が高い(野球等の球技が得意)、衝動的、行動的で動くものが好き等々、女性は概ねこの逆です。また、男性は筋道立てて論理的に考える傾向に対して、女性は感情的にものを考えます。
男の子は、積み木、ブロック遊び、女の子は、折り紙、おままごと等々、家事仕事的なことを好む傾向があります。
また、言語をつかさどる脳の領域でも証明されていますが、圧倒的に女性の方が口数が多く、男性は口数が少ないのです。ある調査によると男女の口数等のコミュニケーション回数1日平均、男性7000回、女性20000回なのです。仮に、ご主人が外で働き、女性が家事と言うご家庭では、男性はすでに仕事で7000回使い切り、家にいた奥様は20000回に達していないので、ご主人はその20000回の消費のために帰宅後、奥様の話を聞く?と言うことになるのです。思い当たりますかね?
合わせて、ソファーとダイニングテーブルの隠れた特徴として、ご主人が帰宅してソファーに座った時は、『もう、話したくない』と言うサインが潜んでいて、何か聞いてほしい時は無意識にダイニングテーブルに座るものらしいのです。ダイニングテーブルに座ったときは、会社等で何かあったと思われるので話を聞いてあげて下さいね。
まあ、少々横道にそれましたが、松浦先生は、男女の違いを前提に子どもに接することで子どものより良い育ちが期待できるのであれば、その違いを知っておいた方が良いという趣旨でのお話しでした。この分野、相当深そうですね。
園長だより vol . 183 (2017. 9.29)