ふじようちえん

園長だより vol . 267 (2023.9.29)

2023年09月29日 / 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

 井戸の横にある柿の木に、柿がなりました。近所のスーパーにも鮮やかなオレンジ色の柿がたくさん並んでいて、秋を感じる今日この頃です。実りの秋を象徴する柿ですが、最近は、この時期の柿よりも柿の種を食べる機会が多くなったような気がしています。(ぐれぐれも、ビールのおつまみではありませんので勘違いしないでね)
 また、毎年、幼稚園東側畑の農家さんから、柿が実っても食べないからということで、たくさんの柿をいただき、干し柿づくりをしています。干し柿をキッズテラスの軒に吊るして、日本の農村風景を伝えられればと思っています。あわせて“さるかに”の絵本をはじめ、柿が登場する絵本を読んでみる機会でもあります。読んで、聴いて、見て、触れて、感じて、考えて、行動することを柿を通して体験できるのです。お家で、柿を食べながら柿の絵本の読み聞かせをしたりすることも、今しかできない貴重な体験になると思います。いかがでしょうか?(さぁ~て、柿の種あったっけなぁ~)

 皆様、いかがお過ごしですか?とても暑かった今年の夏と入れ替えにインフルエンザの流行も聞かれる今日この頃、どうぞご自愛いただき、秋を楽しんでくださいね。
幼稚園では、4年ぶりにランチルームでご家族様と一緒にランチを食べるファミリーランチプログラムも始まっています。いつものランチと同じにごあいさつで始まり、ランチの味、食べている雰囲気、他のご家族様との交流…たくさんの子どもたちの育っている状況を感じていただければと思います。

≪子どもが育つ、うんどうかい‼≫
 今、園庭では、かけっこ、リレー、踊りに大玉転がしや玉入れ…運動会の練習が盛んに行われています。ご家族様に見ていただく運動会当日もすごく楽しみですが、この練習の中にこそ子どもたちの育ちがあるものと考えています。整列したり、順番やルールを守ったりしながら各競技に取り組み、集団というか、社会の縮図を体験する場面にもなっています。つまり、みんなで力を合わせて目標を達成することだったり、楽しく踊ってみんな笑顔になって達成感を味わったり、それぞれのお友だちが目標を共有しながら過ごしている姿が見られます。そんな訳から私は『運動会を教える幼稚園にはなりたくない。運動会で子どもが育つ幼稚園でありたい』と言いつつ、また子どもたちの練習風景を見つめています。また、運動会練習カードを各クラスそれぞれにつくって、壁に貼り、練習するごとに運動会を楽しみに取り組んでいます。すべてが子どもたちの育ちに役立てばと思っています。
そして、もうすぐ運動会。お子様の育ちを真ん中に、ご家族様の笑顔あふれる日になりますように、みんなで楽しんでくださいね‼

≪あいさつ係り、誕生‼≫
 2学期始業式で『みんなでごあいさつをしっかりしましょう‼』とお話ししたら、 イングリッシュ2組のお友だちが、あいさつ係になってくれて、朝、登園してきたお友だちに元気なあいさつをしていました。子どもたちの元気な声で、気持ちが爽やかになり、最高の朝でした。
 聴いてみると『みんな、あいさつ上手だね』の担任の先生の言葉に刺激され、みんなで楽しくあいさつをしてるところ、『他のお友だちにもあいさつしてみたら…』のまたまた先生のアドバイスで、玄関やバス門で行うあいさつ係になっていったとのことです。 朝、あいさつされた方もびっくりで、ちゃんとお返事できなかったかもしれませんが、これから楽しくごあいさつ出来るようになると思います。
 子どもの頃からのあいさつ習慣、とても大事ですね。子どもは、子どもで育ち、育ち合う‼

≪ラグビーのお話≫
 ラグビーワールドカップ2023フランス大会、日本代表の戦いぶりに感動するばかりです。今朝も4:00からサモア戦をハラハラしながら見てました。これからも素晴らしい日本代表の勝利を願うばかりです。
今回は、そんな思いも込めて、4年前東京大会直後にふじようちえんにお越しいただき、たくさんのことを教えていただいた廣瀬俊朗さんのお話しをお伝えします。
以下、4年前に記した園長だよりの記事の再掲載になりますのでご承知おきください。

 先日は、ご縁あって、元ラグビー日本代表キャプテンの廣瀬俊朗さんが、ふじようちえんに来てくれました。子どもたちにラグビーのお話、保護者様には『ラグビーは、人を育てる‼』と題してミニ講演(会場の関係で人数制限させて頂き、ごめんなさい)をして頂きました。その後、長時間保育のお友だちにスポンジやビニールのラグビーボールで子どもラグビー体験をしました。人の間を通ってトライしたりして、楽しい時間でした。みんな、もっとやりたい‼と言う声が上がっていました。
 廣瀬さんも8歳と6歳のお子様がいるので、ふじようちえんは以前からご存知頂いていて、近くだったら入りたかった幼稚園だったということです。(ありがたい‼)
廣瀬さんがお話し頂いた内容を、文責・加藤積一でお伝えします。
 まず、先日のワールドカップでの応援に感謝します。苦しい時、皆さんの応援のお陰で、タックルしたり、ボールをつなげてトライ出来たりして、本当に心強く、感じました。次のワールドカップは勿論、来年のオリンピックでは7人制ラグビー、また、車いすラグビーもあります。今度は金メダルを目指して頑張っていますので、こちらも応援よろしくお願いします。
 5歳からラグビーを始めたのですが、エンジョイラグビーでやっていました。小学校以外で友人やコミュニティができて良かったと思っています。ラグビーやっていて良かったのは、大体10ぐらいのポジションがあり、大きい人、小さい人、太っている人、考えるのが好きな人、そうじゃない人…みんながみんな、自分の持っている個性で活躍できるのがラグビーだと思います。自分を変えなくて、自分を認めさせる、自己肯定感を育てるスポーツなのかなぁ?とも思っています。日本代表の選手たちは、みんな明るく、『みんなで何かをつくって行こう‼』というムードがある猛者ぞろいでした。明るく、自分と人との違いを受け入れやすいという点もラグビーの良いところであり、いろんな国の人とも目標や目的を共有して、頑張っていけることがいいと思います。これからの時代、いろんな国の人たちと仕事をして行く時の要素がいっぱい詰まっている気もします。無国籍なスポーツチームの場面で、どうやって強いチームを作って行くかという点も、仕事にも役立つ点だと思います。
 今、力を入れていることは、“スクラムユニゾン”という、ワールドカップ出場国の国歌を覚えて歌おう‼という活動です。海外からの選手やお客様を“おもてなし”しようと始めて、スタンドやスタジアム周辺で歌うのです。海外の選手が、メチャメチャ喜んでくれて、今までにない“おもてなし”になり、新しい価値が出来ました。合わせて、自分たちが海外の人たちに寄り添うことによって、また、いい関係が出来ることも証明されました。この原点は、ピアノの先生だった母が、よく音楽会や発表会に連れて行ってくれたお陰です。海外の人と一緒に歌えた体験は、いつの日か、何かに目を開くことにつながると思っています。
 南アフリカを破った前大会の時には、Japan Wayと言って、日本チームが大切にすべきことをみんなで決めて、しっかりと戦いました。同じように、家族で大切にするWayを話し合ってほしいのです。話し合って決めたその価値基準に照らし合わせて物事を判断されるのもいいと思います。
 最後に、目標と目的の話です。スポーツでの勝負、会社では売上、なんで勝つの?なんで売上あげるの?日本代表は?というと、“みんなのあこがれの存在になること”を目的にしていました。あこがれの存在になる為に勝とうとしていました。みんなのあこがれの存在になるという目的にフォーカスすると、今の私にも役割が出来るのです。勝ち負けだけだったらそれ以上何もないんですが、目的にフォーカスすると新たな役割が生まれ、それが拡がって行きますね。
 以上、ご経験に基づいた子育て、ご家庭、生活、仕事等々にも役立つ内容でした。一流な方は、何をやっても通じるということを感じました。誰とでも握手してくれて、笑顔を絶やさず、写真にも気持ちよく応じてくれた素晴らしいお人柄、これからも子どもたちへのラグビー普及活動を応援させて頂きます。ありがとうございました。
最後に、がんばれ、ニッポン‼

園長だより vol . 267 (2023.9.29)