ふじようちえん

令和2年度1学期終業式 園長だより vol . 223 (2020.7.31)

2020年07月31日 / 園長だより

藤幼稚園のご父母のみなさまへ

皆様、いかがお過ごしですか?例年なら、夏休みの真っ只中、海や山に、ご家族での楽しいご旅行をされたり、ご実家のおじいちゃん、おばあちゃんに会って楽しい時間を過ごしていたことと思います。しかし、今年は、本当に残念ですが、まだまだコロナ禍は収まる気配がないどころか全国的にも感染者数は増加し、第2波の様相を呈してきました。加えて、梅雨前線の長期停滞により各地に河川の氾濫等大きな災害をもたらし、甚大な被害も発生しています。心よりお悔みとお見舞いを申し上げますとともに、まだまだ警戒が必要、どうぞ、お気をつけてお過ごし下さい。

振り返ると、コロナ禍の中、新年度になり、なんとか無事に開催できた入園式・始業式でしたが、直ちに非常事態宣言により休園、やっと6月から分散登園、その後、待ちに待った一日保育が出来るようになりました。その間、お家にいるお友だちにも幼稚園のことを伝えたいと思い、いろいろな取り組み、例えば、毎日の先生方の動画配信やお手紙でのつながり企画、ZOOMでのやり取り等々を行い、今までに経験したことのない時間を過ごしてきました。そして、本日、まだまだ梅雨明けもしていないですが、令和2年度1学期終業式を行うことが出来ました。これも、皆様の温かいご理解ご協力のお蔭と心より感謝申し上げます。ありがとうございました。
ただ、現在、通常保育と言っても、検温、手洗い、消毒はもとより、トイレのスリッパ、門、ドアの取っ手の定時的消毒、机の向きは顔と顔が向き合わないように一方向を向くように配置したり、換気をいつも気にしたり、子どもたちなりのソーシャルディスタンスを守ってのトイレ並びを指導したり、さらに行事・イベント等々は、大勢が集まって密になる状況を避けるため、中止・変更・縮小になったりと…様々なことに注意し、配慮しながらの日々になっています。とにかく、まだまだこの状況は続きそうですが、引き続きのご理解、ご協力の程、どうぞよろしくお願い申し上げます。
正直、“子どもたちの育つところ”ですので、子どもたちの安全安心を第一に考えてきたら、本日を迎えたという感じで、何だか?あっという間の1学期だったような気がします。1日も早くコロナ禍の終息を強く、強く望むところです。
 併せて、学期の最後にあたり、この場をかりて、教職員のみんなが、このコロナ禍の中、力を合わせて保育やご家庭にいる子どもたち支援、心のケアに本当によく頑張ってくれたことに心より感謝します。『ありがとうございました。本当に、ご苦労様でした‼』拍手‼拍手‼拍手‼

≪エコバッグを忘れて…残念‼≫
7月1日からレジ袋有料化に伴いスーパーやコンビニでお会計をする時に『レジ袋、使いますか?』と必ず言われます。今までなら、レジ袋は当たり前のことと思い、その役目と末路を考えたこともありませんでした。私も、あるお店の景品でエコバッグを頂いてから、『そうだ‼少しでもレジ袋を減らして地球環境保全に役立たなくちゃ‼』と言う意識が芽生えて、出来るだけ持参するようにしました。ただ、エコバッグを常に持ち歩く習慣がまだ付いていないため、レジの方に『袋、使いますか?』と聞かれるたびに『あっ、忘れちゃった‼』と言うことが数回あり、何となく自分の意識の低さを感じている今日この頃です。ささやかですが、エコバッグ忘れた時、残念さやわずかな悔しさ⁉を感じる時があります。皆さんは、こんな気持ちありましたか?
密接、密閉、密集の3密、ソーシャルディスタンス、マスク、手洗い、消毒、換気、エコバッグ持参・・・コロナ禍の中、新しい生活様式でたくさんの約束が生まれています。否応なく、これからは上記の約束をしっかり守りながら、人や環境との関わり合いを模索し、お互いが安全で安心して社会で生きて行けることにつながる子どもたちの育ちが、社会からも求められていると思っています。
まずは、私ども大人が、日々の行動で手本を示さないといけないと感じたエコバッグ忘れでした。ここでも、やっぱり、大人が手本‼でしたね。

≪実物に触れ、リアルで育つ & 画像を観て、バーチャルで育つ‼≫
今、園長席前にスマイルファームで採れたキュウリ、ナス、トマト、じゃがいも、たまねぎ、とうもろこし、ズッキーニ等々の夏野菜をカゴに入れて置いています。その横には、子どもたちが好きなカブトムシ、クワガタ、沢ガニもたくさんいて、いよいよ、夏本番という感じになってきました。
子どもたちには、図鑑を見て調べるのもよいけれど、出来るだけ触って、感じて欲しいと考えています。この発想は、約25年前に行ったアメリカ(シアトル、ロスアンジェルス、サンフランシスコ)でチルドレンズミュージアムという施設数か所を訪問した時に、その基本理念である子どもの育ちは“Hands on”(手にとってみる、触れてみる)から、理解が始まるという考え方に共感し、ふじようちえん風にアレンジして現在に至っています。特に、ふじようちえんでは緑が多くあり、いろいろな虫や花や木に様々な発見や体験ができる環境になっています。そういう情景を見ていると、子どもたちの“自ら育つ力”は自然に触れて発揮されていることを感じます。まさに、触れて育つそのものです。これからも、子ども自ら、自然から学び、自然の中で育つ環境づくりに努めていきたいと思います。
ちょうど今週、E4クラス担任の杉本先生から、興味深い図鑑の紹介がありました。教職員研修の資料ですが、勿体ないのでご案内します。(以下、文責・杉本)
保育の現場では、実際のカブトムシを触り、その感触や動き、体のつくりなどを子どもたちは感覚を通して学んでいます。そのなかで今回は、虫の生態を詳しく紹介しているサイトがありましたので、ご紹介させていただきます。
このサイトは、数種類の虫の生態を様々な角度から見たり、拡大したりして見ることができます。保育の中でも子どもたちにiPadで見てもらいました。カブトムシが回転することばかりに興味がいってしまう子もいましたが、実物よりも大きくみることができるので、じっくり見ている子もいました。このサイトはモンテッソーリ教育でいうと「具体物=本物のカブトムシ」★「半抽象=写真や絵」「抽象=カブトムシという文字」の中の、★のところに位置するものかなと思います。
※子どもは、「具体⇒半抽象⇒抽象」という流れで、物事の理解を深めていきます。
言語教育や文化教育でも活用ができそうです。大人が見ても面白いサイトですので、是非ご参考にして下されば幸いです。
NHK ものすごい図鑑  https://www.nhk.or.jp/school/sukudo/zukan/#beetle

以上、リアルとバーチャルの育ちの一例でした。ご参考になればうれしいです。
特別な年の夏休み、お気をつけてご家族でいろいろと楽しんで下さいね。

令和2年度1学期終業式 園長だより vol . 223 (2020.7.31)